問題
事例を読んで,M相談支援専門員(社会福祉士)がこの段階で行う支援として,適切なものを2 つ選びなさい。 〔事 例〕 軽度の知的障害があるAさん(22 歳)は,両親と実家で暮らしている。特別支援学校高等部を卒業後,地元企業に就職したが職場に馴染めず3 か月で辞めてしまい,その後,自宅に引きこもっている。最近,Aさんは学校時代の友人が就労継続支援B型を利用していると聞き,福祉的就労に関心を持ち始めた。Aさんと両親は,市の相談窓口で紹介されたW基幹相談支援事業所に行き,今後についてM相談支援専門員に相談した。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題62
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 4 と 5 です。
Aさんは一般企業を3か月で辞めて引きこもったあと、友人の話を聞いて福祉的就労に関心を持ち始めたところです。この段階で相談支援専門員がまずやるべきことは、Aさん自身がどんな働き方を望んでいるかをじっくり聞くこと(4)と、毎日の生活の様子や就労の希望について一緒に暮らす両親にも確認すること(5)です。
本人の気持ちを大切にしながら、家族からも情報を集めて全体をつかむのが、支援の最初の段階(アセスメント)です。
👉 覚え方:初期段階は「決めつけない・急がない・本人中心に情報を集める」。
正解は 4 と 5
相談の初期段階では、本人の意向を十分に聞くこと(4)と、同居する家族から生活状況や希望を確認して多面的に情報を集めること(5)が適切です。いずれもアセスメントの基本です。
誤りの選択肢
- 1:友人と比べないよう助言するのは、Aさんが関心を持ったきっかけを否定することになり、本人の意向を聞く前に支援者の判断を押しつけている。
- 2:一般就労の経験を理由に再度の一般就労を励ますのは、職場に馴染めなかった経験や本人の希望を確かめないまま方向を決めつけている。
- 3:B型の体験利用をすぐ申し込ませるのは、意向やアセスメントを確かめる前に結論を急いでいる。体験利用は本人の希望を確認した後の選択肢。
ポイント
相談の初期段階では、本人の意向を中心にしつつ、家族など周囲からも情報を集めて全体像をつかむことが基本です。支援者が先に方向を決めたり、サービスの利用を急がせたりする対応は、本人の自己決定を損ないます。「すぐに」「促す」「励ます」といった言葉は、事例問題で誤りの目印になりやすい表現です。
正解は 4 と 5(支援過程のどの段階か)
事例の「この段階」は、Aさんと両親が初めて基幹相談支援事業所を訪れたインテーク~アセスメントの段階です。この時期に求められるのは、本人の主訴と意向を丁寧に聴くこと、そして生活全体の情報を集めることです。
- 4(本人の意向の傾聴):Aさんは「福祉的就労に関心を持ち始めた」段階で、何を望んでいるかはまだはっきりしていません。本人の言葉で希望を語ってもらうことは、自己決定の尊重と意思決定支援の出発点です。知的障害がある場合は、わかりやすい言葉や具体例を使い、時間をかけて聴く工夫が求められます。
- 5(家族からの情報収集):引きこもり中の生活リズム、家での役割、家族の思いなどは、本人の話だけではつかみきれません。両親の意向は本人の意向と異なる可能性もあるため、両方を把握したうえで調整することが大切です。ただし家族の意見で本人の意向を上書きしないことが前提です。
誤りの肢の論点
- 1:関心のきっかけ(友人の利用)を「焦りの原因」と決めつけて退けています。きっかけ自体が本人の動機づけの手がかりになり得ます。
- 2:過去の経歴から支援者が目標を設定するパターナリズム。3か月で辞めた理由(職場環境、対人関係、業務内容など)のアセスメントも行っていません。
- 3:サービス利用ありきで手順を飛ばしています。体験利用は有効な手段ですが、本人の意向確認とアセスメントの後に、選択肢の一つとして提案するのが筋です。
関連して出る論点
- 障害福祉サービスの利用には、相談支援専門員によるサービス等利用計画案の作成(計画相談支援)が関わります。就労系では、就労移行支援・就労継続支援A型・B型の違い、B型の利用には原則として就労移行支援などによるアセスメントが求められる仕組みも押さえておきましょう。
- 事例問題では「すぐに」「~するよう促す」「励ます」といった、結論を急ぐ・支援者主導の表現が誤りの目印になりやすいです。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題62です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

