社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題77権利擁護と成年後見制度

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・権利擁護と成年後見制度

次のうち,日本国憲法における社会権として,正しいものを2 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題77

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

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答え合わせ

正解は 3・4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 3 と 4 です。

社会権は、人が人間らしく生きるために国に積極的な対応を求める権利です。日本国憲法では、生存権(第25条)、教育を受ける権利(第26条)、勤労の権利(第27条)、労働基本権(第28条:団結権・団体交渉権・団体行動権)が社会権にあたります。

ほかの選択肢では、財産権(第29条)は国から干渉されない自由権(経済的自由)です。肖像権と自己決定権は憲法に明文がなく、幸福追求権(第13条)から導かれる「新しい人権」とされています。

👉 覚え方:社会権=生存・教育・勤労・労働三権(25〜28条)。

なぜこれが正解か

正解は 3 と 4。社会権は、資本主義の発展に伴う貧困や失業などに対応するため、国家に積極的な給付や制度整備を求める権利で、20世紀的人権とも呼ばれる。

  • 3 教育を受ける権利:第26条「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」。
  • 4 団体交渉権:第28条「勤労者の団結する権利及び団体交渉その他の団体行動をする権利は、これを保障する」。

各選択肢の解説

  • 1 誤り。財産権(第29条)は職業選択の自由などと並ぶ経済的自由権。
  • 2 誤り。肖像権は明文規定がなく、判例上、第13条の幸福追求権を根拠に認められてきた人格的利益。
  • 5 誤り。自己決定権も第13条から導かれる新しい人権として論じられ、社会権ではない。

覚え方

憲法の人権は「自由権(国家からの自由)」「参政権(国家への自由)」「社会権(国家による自由)」。社会権は25条から28条にまとまっている。

正解と人権の分類

正解は 3 と 4。日本国憲法の基本的人権は、一般に次のように分類される。

  • 自由権:精神的自由(思想・良心の自由19条、信教の自由20条、表現の自由21条、学問の自由23条)、経済的自由(居住・移転・職業選択の自由22条、財産権29条)、人身の自由(18条、31条以下)
  • 参政権:選挙権など(15条等)
  • 社会権:生存権(25条)、教育を受ける権利(26条)、勤労の権利(27条)、労働基本権(28条)
  • 受益権(国務請求権):請願権(16条)、裁判を受ける権利(32条)、国家賠償請求権(17条)など
  • 包括的基本権:幸福追求権(13条)、法の下の平等(14条)

第26条第1項は教育を受ける権利、第2項は保護する子女に普通教育を受けさせる義務と義務教育の無償を定める。第28条は勤労者の団結権・団体交渉権・団体行動権(争議権)のいわゆる労働三権を保障する。いずれも国家に対して制度や給付を求める性格を持つため社会権に分類される。

誤りの肢の掘り下げ

  • 1 財産権:第29条第1項「財産権は、これを侵してはならない」、第2項で内容は公共の福祉に適合するよう法律で定めるとし、第3項で正当な補償の下に公共のために用いることができるとする。国家からの干渉を排除する経済的自由権であり、社会権ではない。経済的自由は精神的自由より広く規制を受けうる(二重の基準論)という論点とあわせて出題される。
  • 2 肖像権:憲法に明文はないが、最高裁は京都府学連事件で、何人も承諾なしにみだりにその容ぼう・姿態を撮影されない自由を第13条により保障されるとした。新しい人権の一つとして扱われる。
  • 5 自己決定権:一定の私的事項について公権力から干渉されずに自ら決定する権利として、第13条を根拠に論じられる。医療における輸血拒否をめぐる最高裁判決は、意思決定をする権利を人格権の一内容として尊重すべきとした。福祉実践では利用者の自己決定の尊重が倫理上の原則となるが、憲法上の分類では社会権ではない。

関連論点

  • 生存権については、朝日訴訟や堀木訴訟で、第25条は国の責務を宣言したもので、具体的な内容は立法府の広い裁量に委ねられるとするプログラム規定説的な判断が示された。
  • 社会権は国家の積極的な関与を求めるため、具体化には法律が必要(生活保護法、教育基本法、労働組合法など)という点が自由権との大きな違いである。
この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題77です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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