社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題79権利擁護と成年後見制度

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・権利擁護と成年後見制度

遺言に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題79

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は 2
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2 です。

自筆証書遺言(自分で書いた遺言)を見つけた相続人は、遅滞なく家庭裁判所に提出して「検認」を請求しなければなりません(民法第1004条第1項)。検認は、遺言書の状態を確認して偽造や変造を防ぐための手続きです。公正証書遺言は検認が不要です。

ほかの選択肢では、成年被後見人でも判断能力が一時回復したときは、医師2人以上の立会いで遺言できます。公正証書遺言は公証人が作るので全文自書は不要、自筆証書遺言には証人は要りません。遺留分を侵害しても遺言は無効にならず、金銭の支払い請求ができるだけです。

👉 覚え方:自筆は検認、公正証書は証人2人。

なぜこれが正解か

正解は 2。民法第1004条第1項は「遺言書の保管者は、相続の開始を知った後、遅滞なく、これを家庭裁判所に提出して、その検認を請求しなければならない。遺言書の保管者がない場合において、相続人が遺言書を発見した後も、同様とする」と定める。第2項で公正証書遺言は適用除外。

各選択肢の解説

  • 1 誤り。第973条第1項により、成年被後見人が事理を弁識する能力を一時回復した時には、医師2人以上の立会いがあれば遺言できる。
  • 3 誤り。公正証書遺言は、証人2人以上の立会いのもと、遺言者が趣旨を公証人に口授して作成する(第969条)。全文自書が必要なのは自筆証書遺言。
  • 4 誤り。自筆証書遺言は、全文・日付・氏名を自書し押印する方式(第968条)で、証人は不要。証人2人以上が必要なのは公正証書遺言(と秘密証書遺言)。
  • 5 誤り。遺留分を侵害する遺言も無効ではない。遺留分権利者は受遺者等に遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求できる(第1046条)。

覚え方

「自筆=自書・証人不要・検認必要」「公正証書=証人2人・口授・検認不要」「遺留分=金銭請求」。

正解と根拠条文

正解は 2。検認は、相続人に遺言の存在と内容を知らせるとともに、検認の日現在の遺言書の形状・加除訂正・日付・署名などを明確にして、偽造・変造を防止する証拠保全の手続である。遺言の有効・無効を判断するものではない点が重要。封印のある遺言書は家庭裁判所で相続人等の立会いがなければ開封できない(第1004条第3項)。

なお、法務局における遺言書の保管等に関する法律(2020年7月施行)により、法務局に保管された自筆証書遺言は検認が不要とされている。

普通方式の遺言の比較

  • 自筆証書遺言(第968条):全文・日付・氏名を自書し押印。2019年1月施行の改正で、財産目録はパソコン作成や通帳の写しでもよく、各ページ(両面記載なら両面)に署名押印すればよい(同条第2項)。証人不要、検認必要(法務局保管の場合は不要)。
  • 公正証書遺言(第969条):証人2人以上の立会い、遺言者が遺言の趣旨を公証人に口授、公証人が筆記して読み聞かせ等。検認不要(第1004条第2項)。
  • 秘密証書遺言(第970条):内容を秘密にしたまま存在を公証。公証人1人と証人2人以上。検認必要。

誤りの肢の掘り下げ

  • 1 成年被後見人の遺言:遺言能力は15歳以上(第961条)で、遺言をする時に能力を有していればよい(第963条)。成年被後見人は事理弁識能力を一時回復した時に、医師2人以上の立会いのもとで遺言でき、立ち会った医師は能力を欠く状態になかった旨を遺言書に付記して署名押印する(第973条)。遺言は本人の最終意思の尊重が目的であり、行為能力の制限(取消し)の規定は適用されない(第962条)。
  • 3・4 方式の取り違え:自書と証人の要否を入れ替えた肢。
  • 5 遺留分:2019年7月施行の相続法改正で、遺留分減殺請求(物権的効果)から遺留分侵害額請求(金銭債権)に改められた。遺言は有効のまま、侵害額相当の金銭を請求する形になる。遺留分は兄弟姉妹にはなく、直系尊属のみが相続人なら3分の1、それ以外は2分の1が総体的遺留分(第1042条)。

関連論点

  • 遺言はいつでも撤回でき(第1022条)、前の遺言と抵触する後の遺言は、抵触部分について前の遺言を撤回したものとみなされる(第1023条)。
  • 共同遺言は禁止(第975条)。夫婦が1通で遺言することはできない。
この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題79です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。