社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題78権利擁護と成年後見制度

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・権利擁護と成年後見制度

事例を読んで,Hの相続における法定相続分に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Hは,多額の財産を遺して死亡した。Hの相続人は,配偶者J,子のK・L・M,Hよりも先に死亡した子Aの子(Hの孫)であるB・Cの計6 人である。なお,Lは養子であり,Mは非嫡出子である。Hは生前にMを認知している。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題78

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ

タップするとすぐ答え合わせ

答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)

解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4 です。

配偶者と子が相続人のとき、配偶者が2分の1、子全体で2分の1を分けます(民法第900条第1号)。子はK・L・Mと、先に亡くなったAの4人分で数えます。Aの分は、Aの子B・Cが代わりに受け継ぎます(代襲相続)。

子1人あたりは2分の1×4分の1=8分の1。養子Lも、認知された非嫡出子Mも、実子Kと同じ8分の1です。B・Cは、Aの8分の1を2人で分けて各16分の1になります。

👉 覚え方:配偶者1/2、子は人数で等分、非嫡出子も同じ(2013年に区別は廃止)。

なぜこれが正解か

正解は 4。

  • 配偶者J:2分の1(民法第900条第1号)
  • 子の取り分2分の1を、K・L・M・Aの4人で等分(同条第4号)→ 各8分の1
  • Aは相続開始前に死亡しているため、Aの子B・Cが代襲相続(第887条第2項)。B・CはAが受けるべきだった8分の1を等分(第901条第1項)→ 各16分の1

非嫡出子Mも8分の1で、選択肢4が正しい。

各選択肢の解説

  • 1 誤り。配偶者Jは2分の1。3分の1ではない。
  • 2 誤り。子Kは8分の1。B・Cを独立の1人として6人で割る誤り。
  • 3 誤り。養子Lは実子と同じ8分の1。7分の1は人数の数え方の誤り。
  • 5 誤り。孫Bは16分の1。

押さえどころ

養子は縁組の日から養親の嫡出子の身分を取得するため実子と同じ扱い。非嫡出子の相続分を嫡出子の2分の1とする規定は、2013年の最高裁大法廷決定で違憲とされ、その後の民法改正で削除された。Mは生前に認知されているので相続人となる。

覚え方

「代襲相続人は親の席に座って、その席の取り分を兄弟で分ける」。養子・非嫡出子は実子と同じ。

正解と計算の根拠

正解は 4。手順は「相続人の確定→配偶者と血族の取り分→血族内の頭割り→代襲者の株分け」。

1. 相続人の確定:配偶者は常に相続人(第890条)。子は第1順位の相続人(第887条第1項)。子Aが相続開始以前に死亡しているので、Aの子B・Cが代襲して相続人となる(第887条第2項)。

2. 配偶者と子の取り分:「子及び配偶者が相続人であるときは、子の相続分及び配偶者の相続分は、各二分の一」(第900条第1号)。

3. 子の間の配分:「子…が数人あるときは、各自の相続分は、相等しいものとする」(第900条第4号)。K・L・M・Aの4つの株で各8分の1。

4. 代襲者の配分:代襲相続人の相続分は「その直系尊属が受けるべきであったものと同じ」で、数人あるときは前条の規定に従って定める(第901条第1項)。B・Cは8分の1を等分し各16分の1。

合計:1/2+1/8×3+1/16×2=1。

誤りの肢と背景

  • 養子L:養子は縁組の日から養親の嫡出子の身分を取得する(第809条)ため、相続分は実子と同じ。
  • 非嫡出子M:かつて第900条第4号ただし書は、嫡出でない子の相続分を嫡出子の2分の1と定めていた。最高裁大法廷は2013年9月4日の決定でこの規定を憲法第14条第1項(法の下の平等)に違反すると判断し、その後の民法改正でただし書の該当部分が削除された。現行の第900条第4号ただし書に残るのは、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹(半血)の相続分を全血の2分の1とする規定だけである。なお、非嫡出子が父の相続人となるには認知(第779条)が必要で、事例ではHが生前に認知しているので相続人となる。
  • 肢1・2・3・5は、配偶者の割合を3分の1と誤る、あるいは代襲者B・Cを独立の頭数に数えて6人・7人で割るといった、典型的な数え方の誤りを並べたもの。

関連論点

  • 配偶者と直系尊属なら配偶者3分の2・直系尊属3分の1(第900条第2号)、配偶者と兄弟姉妹なら配偶者4分の3・兄弟姉妹4分の1(同条第3号)。
  • 代襲相続は子の系統では再代襲まで続く(第887条第3項)が、兄弟姉妹の系統はその子(甥・姪)まで(第889条第2項による準用は第887条第2項のみ)。
  • 被相続人の直系卑属でない者は代襲できない(第887条第2項ただし書)。養子縁組前に生まれた養子の子が代襲できないという論点はこのただし書による。
この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題78です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。