社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題90社会調査の基礎

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・社会調査の基礎

社会調査における記録の方法とデータ収集法に関する次の記述のうち,適切なものを2 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題90

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

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答え合わせ

正解は 2・3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2 と 3 です。

アクションリサーチは、現場の問題を解決するために、調査者と当事者がいっしょに取り組む調査です。必要に応じてアンケートなどの量的調査も使います。

ドキュメント分析は、すでにある文書を資料にする方法で、手紙や日記のような私的な文章も対象になります。

ほかは誤りです。質的調査では目的に合う人を選ぶのが普通で、無作為抽出は不可欠ではありません。画像・映像も大事なデータで、フィールドノーツには観察者の気づきや解釈も書きます。

正解は 2 と 3 です。

各選択肢の検討

  • 1 × 質的調査では、研究目的に合った対象者を意図的に選ぶ(機縁法、スノーボール・サンプリング、有意抽出など)のが一般的。無作為抽出は量的調査で標本の代表性を確保するための方法であり、質的調査で不可欠ではない。
  • 2 ○ アクションリサーチは、実践の改善を目的に、調査者と当事者が協働して調査と実践を繰り返す。質的な方法が中心だが、状況の把握や効果の確認のために質問紙調査などの量的データを集めることもある。
  • 3 ○ ドキュメント分析は、既存の文書・記録を分析する方法。公文書や新聞記事だけでなく、手紙・日記・ブログのような私的文章も対象となる(利用には倫理的配慮が必要)。
  • 4 × 画像・写真・映像は、状況や表情、環境を伝える有力な質的データ。避けるべきとは言えない。撮影・使用には同意と匿名化の配慮が要る。
  • 5 × フィールドノーツは、観察した事実の記録と、調査者の解釈・感想・気づきを区別して書き留めるもの。解釈を含めてはならないのではなく、事実と解釈を分けて書くのが原則。

正解は 2 と 3 です。

■ 質的調査の対象者選定

質的調査の目的は、母集団の分布を推定することではなく、現象の意味や過程を深く理解することにある。そのため、ある経験をもつ人を意図的に選ぶ「理論的サンプリング」や「有意抽出」、紹介を重ねて広げる「スノーボール・サンプリング」が使われる。無作為抽出法は統計的推測を行う量的調査の前提であり、質的調査で必須とされることはない。サンプルの大きさも、新しい語りが出てこなくなる「理論的飽和」を目安に判断する。

■ アクションリサーチ

社会心理学者レヴィンが提唱した枠組みとされ、「計画→実行→観察(評価)→省察」を循環させる。調査者は外から観察する人ではなく、当事者と共に問題解決に関わる参加者。主な方法は面接や参加観察などの質的方法だが、問題の広がりを知るための質問紙調査など量的データを組み合わせる混合的な設計も珍しくない。

■ ドキュメント分析

既存の文書を資料とする。公的文書、新聞・雑誌、ケース記録、会議録のほか、手紙、日記、自伝などの個人的記録も対象に含まれる。調査者が新たにデータを作らないため、調査による反応(見られていることで行動が変わる)を避けられる利点がある。反面、作成者の意図や文脈を踏まえた解釈(資料批判)が必要になる。

■ 誤りの肢の論点

  • 肢4:写真・動画は、言語では表現しにくい情報を補う。フォトボイスのように、当事者が撮った写真を語りの手がかりにする方法もある。
  • 肢5:フィールドノーツは、日時・場所・出来事の記述、観察者の感想や仮説、次回の課題などを分けて書く。解釈を排除すると、後の分析で気づきが失われる。事実と解釈の区別が鍵。

■ 関連論点

質的調査の信頼性は、トライアンギュレーション(複数の方法やデータを組み合わせる)、メンバー・チェッキング(結果を対象者に確認してもらう)、詳細な記録の保存などで高める。

■ 出題の見分け方

「〜は不可欠」「〜は避けるべき」「〜は含めずに」のような断定的な表現は、質的調査では誤りになることが多い。質的調査は、柔軟で状況に応じて方法を変えられる点に特徴があるため、一律の規則として述べた肢は疑ってみるとよい。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題90。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題90です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。