社会福祉士

社会福祉士 第36回 問題98相談援助の理論と方法

問題

社会福祉士 | 第36回(令和5年度) | 令和6年2月4日(日)実施・相談援助の理論と方法

ソーシャルワーク実践におけるシステム理論の考え方に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題98

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 3 です。

システム理論では、人も家族も組織も「たがいに影響し合うまとまり」として見ます。システムは、まわりから返ってくる情報(フィードバック)を受けて、自分を変えたり、安定した状態を保とうとしたりします。変化を強める「正のフィードバック」と、元の状態に戻す「負のフィードバック」があります。

つまり3の「正負のフィードバックを受けて自己を変化・維持させる」が正しい説明です。

システム理論は、原因と結果を一直線に結ぶのではなく、循環で考える点も覚えておきましょう。

システム理論は「つながり」で見る考え方、と覚えると選択肢が選びやすくなります。

正解は 3 です。

システム理論では、クライエントを個人だけで見ず、家族・地域・制度などとの相互作用の中で捉えます。システムは、環境との間で情報やエネルギーをやり取りし、フィードバックによって自らを調整します。

各選択肢の検討

  • 1 × ピンカスとミナハンの4つのシステムのうち、ターゲット・システムは「変革の対象」。ワーカーと協力する人々は、アクション・システム。
  • 2 × 開放システムでは、初期条件が違っても同じ最終状態に至り(等結果性)、同じ初期条件でも異なる結果になりうる(多結果性)。初期条件で一義的には決まらない。
  • 3 ○ 正負のフィードバックを受けて、自己を変化・維持させる仕組みがある。
  • 4 × システム理論は、原因と結果を一方向でつなぐ直線的因果論ではなく、相互に影響し合う円環的因果論で捉える。
  • 5 × 家族を一つのシステムとみなし、個々人に絞らず、家族員間の関係に焦点を当てる。

なお、システムには境界があり、境界を通した情報のやり取りが開放的か閉鎖的かで、システムの性質が変わります。開放システムは、環境からの入力を受けて変化できる点が特徴です。

正解は 3 です。

■ システム理論の基本概念

  • 開放システム:環境と情報・エネルギーを交換するシステム。人や家族は開放システムである。
  • フィードバック:出力の結果が入力に返り、システムを調整する働き。負のフィードバックは逸脱を打ち消して安定(恒常性)を保ち、正のフィードバックは変化を増幅して新しい状態へ向かわせる。
  • 等結果性:異なる出発点からでも同じ結果に到達しうる。多結果性:同じ出発点からでも異なる結果になりうる。ここから、開放システムの最終状態は初期条件だけで決まらない(肢2は誤り)。
  • 円環的因果論:AがBを、BがAを引き起こす循環で捉える。家族療法の発想にもつながり、「犯人探し」をしない。肢4は直線的因果論の記述で誤り。

■ ピンカスとミナハンの4つのシステム

  • チェンジ・エージェント・システム:変革を担うワーカーとその所属機関。
  • クライエント・システム:サービスを利用し、利益を受ける人。
  • ターゲット・システム:目標達成のために変化させる必要のある対象(人・組織・制度など)。
  • アクション・システム:目標達成のためにワーカーと協力して動く人々。

肢1は、ターゲットの説明としてアクション・システムの説明を入れ替えたもの。ターゲットはクライエント自身である場合もあれば、環境側の組織や制度である場合もある。

■ 肢5の論点

システムとして家族を見るとは、問題を個人の欠陥と見ず、家族員間の相互作用のパターンの中で捉えること。したがって、個々人の次元に切り分けて個別サービスを提供するという記述は、システム的な見方とは逆である。

■ 関連して出る論点

  • 生態学的視点(ジャーメインとギッターマン):人と環境の交互作用や適合を重視。
  • 一般システム理論(ベルタランフィ)がソーシャルワークに導入され、統合的な視点の基礎となった。

■ 恒常性と変化

負のフィードバックは、恒常性(ホメオスタシス)を保つ働きをする。たとえば、家族のルールが変化を抑えるのが負のフィードバック。正のフィードバックは、変化を増幅するため、放置すると崩壊につながる一方、介入によって好循環を生む場合にも使える。ワーカーは、家族システムのパターンを理解し、必要に応じて、どちらの働きを活かすかを考える。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」問題98。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
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出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第36回社会福祉士国家試験(令和5年度)」の問題98です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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