社会福祉士

社会福祉士 第37回 問題101貧困に対する支援

問題

社会福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年2月2日(日)実施・貧困に対する支援

事例を読んで,生活困窮者自立相談支援機関の相談支援員による支援に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Aさん(25 歳)は,両親と3 人で暮らしている。高校卒業後,工場に就職したが職場での人間関係がうまくいかず3 か月で離職した。その後も短期間での転職を繰り返し,ここ2 年ほどは無職である。仕事上の失敗が続いたことから就労への意欲が低下して,引きこもり状態である。そこで,Aさんの状況を見かねた両親は,本人とともに社会福祉協議会に設けられている生活困窮者自立相談支援機関の窓口に行って相談した。Aさんもこのままではいけない,どうにか1 歩前に進みたいと意欲を示し,両親からもAさんを支えていきたいとの気持ちが示された。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題101

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 3
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 3 です。

自立相談支援機関の最初の仕事は、相談に来た人の困りごとを丁寧に聴き、課題を整理すること(アセスメント)です。そのうえで、この機関で支援を続けるのか、ほかの専門機関(ひきこもり地域支援センターや医療機関など)につなぐのかを判断します。Aさんには前に進みたい意欲があり、両親も支える気持ちを示しているので、まず課題を把握するのが適切です。

ほかの選択肢:1 資力調査は生活保護の手続きです/2 自立支援プログラムも生活保護の仕組みです/4 自立相談支援機関には指導・指示の権限はありません/5 支援会議はプラン案を作るための会議ではありません。

👉 覚え方:困窮者支援の入口は「聴く・整理する・つなぐ」。

なぜこれが正解か

正解は 3。生活困窮者自立支援法第3条第2項の自立相談支援事業は、生活困窮者や家族からの相談に応じて情報提供・助言を行い、関係機関との連絡調整を行うとともに、支援計画(プラン)を作成する事業である。国の手引きでは、相談受付後にアセスメントで課題を把握し、自機関で継続支援するか他機関へつなぐかを判断(スクリーニング)する流れが示されている。Aさんは生活保護の受給を求めて来たわけではなく、ひきこもりと就労意欲の低下が主な課題であり、まず課題を把握し支援の方向を見立てるのが最も適切。

各選択肢の解説

  • 1 不適切。資力調査(ミーンズテスト)は生活保護の要否判定のための手続きで、自立相談支援機関の役割ではない。両親と同居し世帯として困窮しているかも不明。
  • 2 不適切。自立支援プログラムは福祉事務所が被保護者に対して行う生活保護制度上の取組み。
  • 4 不適切。生活保護法第27条の指導・指示のような権限は生活困窮者自立支援法にはない。支援は本人の同意と主体性に基づく。
  • 5 不適切。プラン案の調整は支援調整会議で行う。支援会議(第9条)は、本人の同意がない段階でも関係機関が守秘義務の下で情報共有し支援を検討する場。

覚え方・ひっかけ注意

生活保護の用語(資力調査・自立支援プログラム・指導指示)を困窮者支援の事例に混ぜるのが定番のひっかけ。

根拠と支援の流れ

生活困窮者自立支援制度の自立相談支援事業は、国の「自立相談支援事業の手引き」で、おおむね①把握・アウトリーチ、②相談受付(包括的な相談受付)、③アセスメント、④スクリーニング(自機関で継続支援するか、他制度・他機関につなぐかの判断)、⑤プラン(案)の策定、⑥支援調整会議でのプランの確定、⑦支援決定・確認、⑧支援の提供、⑨モニタリング、⑩プランの評価、⑪終結、という流れで示されている。選択肢3はこのうちアセスメントとスクリーニングにあたり、相談の初期段階で行うべきことを正しく述べている。

誤りの肢の掘り下げ

  • 資力調査:生活保護法第28条・第29条に基づく調査で、補足性の原理(第4条)を確認するために行う。困窮者自立支援は経済的困窮の程度を厳密に審査して受給資格を判定する仕組みではない(住居確保給付金のように収入・資産要件のある給付は除く)。
  • 自立支援プログラム:福祉事務所が被保護者の自立(就労自立・日常生活自立・社会生活自立)を組織的に支援するために導入した取組み。
  • 指導・指示:生活保護法第27条は保護の実施機関に指導・指示の権限を認め、従わない場合は保護の変更・停止・廃止もありうる(第62条)。困窮者支援の相談支援員にはこのような権限はなく、伴走型の支援が基本。
  • 支援会議と支援調整会議:支援会議は生活困窮者自立支援法第9条に定める会議で、会議の事務に従事する者に守秘義務を課す(同条第6項)ことで、本人同意のない段階でも気になる世帯の情報を共有できる。支援調整会議は法定ではなく、本人の同意を得てプラン案を関係者と協議し確定する場。

関連論点

ひきこもり状態にある人には、就労準備支援事業(生活習慣の形成、社会参加の訓練など)や、都道府県・指定都市のひきこもり地域支援センターとの連携が有効である。本人だけでなく、両親の高齢化を見据えた家族支援の視点(いわゆる8050問題の予防)ももっておきたい。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題101です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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