問題
バイステック(Biestek, F.)による援助関係の原則に関する次の記述のうち,適切なものを2 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題115
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 2 と 4 です。
バイステックの7原則のうち、「自己決定」は、クライエントが自分で決める権利とニーズを持つことを認めて尊重する原則、「意図的な感情表出」は、否定的な感情も含めて自由に表せるようワーカーが促す原則です。この2つの説明は正しい内容です。
他の選択肢は、非審判的態度・統制された情緒的関与・秘密保持の意味を取り違えています。
たとえるなら、クライエントの気持ちを遠慮なく出せる場をつくり、決めるのは本人に任せる姿勢です。
👉 覚え方:7原則=個別化・意図的な感情表出・統制された情緒的関与・受容・非審判的態度・自己決定・秘密保持。
正解は 2 と 4 です。
バイステックの7原則は、個別化、意図的な感情表出、統制された情緒的関与、受容、非審判的態度、クライエントの自己決定、秘密保持です。
1 誤り。非審判的態度は、クライエントの言動や問題の責任について、ワーカーが善悪・是非を一方的に裁かない原則。承認・非承認を決める内容ではない。
2 正しい。自己決定の原則の説明である。
3 誤り。統制された情緒的関与は、ワーカー自身が自分の感情を自覚して吟味し、適切に反応すること。クライエントの感情の意識化ではない。
4 正しい。意図的な感情表出の原則の説明である。
5 誤り。秘密保持は重要だが、クライエントや他者の生命・安全にかかわる場合などは例外があり、「他者の権利が侵害される場合でも保持される」わけではない。
バイステックの7原則は、クライエントの基本的ニーズと対応させて理解すると覚えやすい。たとえば、自己決定は「自分で選び決めたい」というニーズに対応している。
とくに 3 は、統制されるのがワーカー自身の感情である点、5 は秘密保持に限界がある点が、誤りを見抜く手がかりになる。
正解は 2 と 4 です。
【バイステックの7原則の整理】バイステック(Biestek, F.)は、ケースワークにおける援助関係の7つの原則を示しました。各原則は、クライエントの基本的ニーズに対応しています。
・個別化:一人ひとりを独自の存在として理解する。
・意図的な感情表出:感情、特に否定的な感情を自由に表現できるよう援助する。
・統制された情緒的関与:ワーカーが自分の感情を自覚し、吟味したうえで、クライエントの感情に適切に反応する。
・受容:クライエントの良い面も悪い面も、ありのままの存在として受けとめる。
・非審判的態度:クライエントを一方的に非難・裁かない。善悪の判断が不要という意味ではなく、ワーカーが審判者にならないということ。
・自己決定:クライエントが選択し決定する権利とニーズを尊重し、その力を促進する。
・秘密保持:専門的関係で得た情報を保持する。
【誤りの選択肢の論点】
1 は、非審判的態度を「責任の有無をワーカーが決める」ことと取り違えています。むしろ責任の所在を裁く立場にならないことが原則の趣旨です。
3 は、「統制された情緒的関与」を、クライエント側の意識化と説明しており、主語が逆です。この原則では、感情を統制する対象はワーカー自身で、感情に巻き込まれず、しかし冷たくならない関わりを指します。
5 は、秘密保持を絶対のものとしている点が誤りです。バイステック自身も、秘密の保持には限界があり、クライエントや他者に重大な危害が及ぶ場合などは、機関の方針や倫理に基づいて例外が生じることを述べています。日本社会福祉士会の倫理綱領でも、秘密保持の例外の考え方が示されています。
【関連する論点】自己決定の原則は、クライエントの判断を促し、尊重するものですが、判断能力が十分でない場合や、自傷他害のおそれがある場合など、制約を受けることがあります。この「原則と例外」の組み合わせが、事例問題でも問われやすい点です。また、受容と非審判的態度(受容は存在の受けとめ、非審判的態度は裁かないこと)の違いを、言い換えで混同しないようにしましょう。
補足として、バイステックの7原則は、クライエントとワーカーの間の援助関係を形成するための、相互作用の原則です。ワーカーの一方的な態度の指針ではなく、クライエントの反応との相互作用で成り立つと説明されます。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題115です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

