問題
都市に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題14
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 5「鈴木榮太郎は,都市は結節機関を持つ聚落社会であるとした。」です。
鈴木榮太郎は、都市を「人やモノ、情報の結びつきの要になる施設(結節機関)をもつ集落」と考えました。店や役所、銀行などが、周辺の人々を結びつけるイメージです。
覚え方:鈴木榮太郎=結節機関。
ほかの選択肢は、人物と学説の組み合わせが入れ替わっています。
つまずきやすい点:都市社会学は、「人名」と「キーワード」の組み合わせを覚える問題です。ワースはアーバニズム、バージェスは同心円、フィッシャーは下位文化、鈴木榮太郎は結節機関と、1人1語で覚えましょう。
正解は 5「鈴木榮太郎は,都市は結節機関を持つ聚落社会であるとした。」です。
鈴木榮太郎は、日本の都市社会学者で、都市を、さまざまな結節機関(人やモノ、情報などが集まり、結びつける機関)をもつ聚落社会ととらえました。
各選択肢が誤りの理由は次のとおりです。
1「サムナー(Sumner, W.G.)は,都市に特徴的な生活様式をアーバニズムとした。」は誤り。アーバニズムを論じたのはワースです。サムナーは内集団と外集団の区別で知られます。
2「ジンメル(Simmel, G.)は,都市では多様な下位文化が形成されるとした。」は誤り。下位文化理論はフィッシャーです。ジンメルは、大都市での刺激の多さに対して人が冷静で知的な態度をとることなどを論じました。
3「フィッシャー(Fischer, C.)は,都市を人間生態学的に分析した。」は誤り。人間生態学的な分析はパーク、バージェスらのシカゴ学派です。
4「倉沢進は,都市は同心円状的に形成されるとした。」は誤り。同心円地帯理論はバージェスです。
補足:5つの選択肢が、すべて別の人物の説明を入れ替えて作られているため、1つでも確実に覚えていると、正解にたどり着けます。
正解は 5「鈴木榮太郎は,都市は結節機関を持つ聚落社会であるとした。」です。
【鈴木榮太郎の結節機関説】鈴木榮太郎は、都市を、商店・銀行・官公庁・学校・交通機関など、人々の社会的交流を結びつける結節機関が集積する聚落社会と定義しました。農村と都市の違いを、機関の集積と、それが周辺地域に及ぼす結びつきの有無でとらえる見方です。
【各肢の掘り下げ】
1 ワースは「生活様式としてのアーバニズム」で、都市の特徴を、人口量・人口密度・人口の異質性から説明しました。そこから、匿名性・非人格的で表面的な接触・社会的絆の弱まりなどが生じるとします。サムナーは、内集団・外集団、フォークウェイズ(習俗)などで知られ、都市論の人物ではありません。
2 ジンメルは「大都市と精神生活」で、大都市の刺激の過剰に対し、人が感情的な反応を抑え、知的で冷静(打算的)な態度をとることを論じました。多様な下位文化の形成を論じたのは、フィッシャーの下位文化理論です。フィッシャーは、都市の大きな人口規模が、多様な下位文化を生み出し、それを強めるとしました。ワースの見方(都市は絆を弱める)への批判として位置づけられます。
3 都市を人間生態学(植物の生態のように、競争や適応で空間が形づくられるとみる)で分析したのは、シカゴ学派のパーク、バージェス、マッケンジーらです。
4 同心円地帯理論はバージェスで、都市が中心業務地区から外側へ、遷移地帯、労働者住宅地帯、住宅地帯、通勤者地帯と同心円状に広がるとします。倉沢進は、日本の都市社会学者で、都市の生活様式や生活構造などの研究で知られています。
【関連して出る論点】都市社会学の主な系譜は、①シカゴ学派(人間生態学・同心円地帯理論)、②ワース(アーバニズム論)、③フィッシャー(下位文化理論)、④日本の理論(鈴木榮太郎の結節機関説など)の流れで整理でき、「人名×キーワード」の対応を確実にしておくことが得点につながります。
【さらに整理】ワースは、都市の特徴として、大きな人口規模、高い人口密度、人口の異質性を挙げ、その結果として、人間関係が、匿名的・表面的・一時的になる、というアーバニズムを論じました。これに対し、フィッシャーは、都市の大きな規模が、さまざまな下位文化を生み出し、人々は親密な関係を失っていない、と論じます。コミュニティの衰退を想定する見方と、存続・変容を想定する見方、という対比で整理しておくと、他の肢との識別にも役立ちます。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題14です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

