問題
次の記述のうち,エピソード記憶の事例として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題7
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 5「昨日の晩御飯にとんかつを食べたことを思い出した。」です。
エピソード記憶とは、「いつ・どこで・何をした」という自分の体験や出来事の記憶のことです。昨日の晩ごはんを思い出すのは、まさに自分の体験の記憶です。
覚え方:エピソード=思い出(出来事の記憶)。
知識として覚えている記憶、体で覚えた記憶、ほんの短い間だけ覚えておく記憶とは区別します。
つまずきやすい点:「思い出す」ことは、すべてエピソード記憶とは限りません。出来事ではなく、知識や体で覚えたことを思い出す場合は、意味記憶や手続き記憶になります。「いつ、どこで」が思い浮かぶかがポイントです。
正解は 5「昨日の晩御飯にとんかつを食べたことを思い出した。」です。
エピソード記憶は、時間や場所とともに、自分が経験した出来事を思い出す長期記憶です。
各選択肢が当てはまらない理由は次のとおりです。
1「暗算をする際に,途中の計算結果を覚えておきながら計算を進めた。」は作動記憶(ワーキングメモリ)。作業をしながら一時的に情報を保持して処理する働きです。
2「相手の電話番号を聞いて,携帯電話に登録するまで覚えていた。」は短期記憶。ごく短い時間だけ保持する記憶です。
3「カナダは北アメリカ大陸にある国だと覚えていた。」は意味記憶。いつ覚えたかに関係のない、一般的な知識の記憶です。
4「昔,練習して乗れるようになった自転車に,今でもうまく乗ることができた。」は手続き記憶。体で覚えた技能や手順の記憶です。
補足:長期記憶は、「言葉で説明できる記憶(陳述記憶)」と「体で覚えた記憶(手続き記憶など)」に分かれ、エピソード記憶は陳述記憶の一つです。
手続き記憶は、一度身につくと長く保たれやすい点も特徴です。
正解は 5「昨日の晩御飯にとんかつを食べたことを思い出した。」です。
【記憶の分類】記憶は保持時間で、感覚記憶・短期記憶・長期記憶に分けられます。長期記憶は、言葉で説明できる陳述記憶(顕在記憶)と、言葉にしにくい非陳述記憶(潜在記憶)に大別されます。陳述記憶には、個人的な体験の記憶であるエピソード記憶(タルヴィングが提唱)と、一般的な知識の記憶である意味記憶があります。非陳述記憶の代表が、技能や手順の手続き記憶です。
【各肢の掘り下げ】
1は作動記憶(ワーキングメモリ)です。短期記憶が「保持」に重点があるのに対し、作動記憶は保持しながら計算や理解といった処理を同時に行う働きを強調する概念です。
2は、電話番号を登録するまで覚えておくという短時間の保持で、短期記憶の例です。短期記憶は容量に限りがあり、繰り返し(リハーサル)しないと消えやすい。
3は、「カナダは北アメリカ大陸にある」という、いつどこで覚えたかが問われない知識で、意味記憶です。
4は、自転車の運転のように、繰り返しの練習で身につき、意識せずに使える手続き記憶です。長期間使わなくても保たれやすい特徴があります。
5は、「昨日」「晩御飯」という時間と状況をともなう個人的な出来事で、エピソード記憶です。
【関連して出る論点】認知症では、アルツハイマー型認知症で初期からエピソード記憶の障害(体験そのものを忘れる)が目立つ一方、手続き記憶は比較的保たれやすいとされます。この違いは、本人のできることを活かした支援(慣れた作業を役割にする)を考える根拠になります。
【さらに整理】記憶の過程は、覚える(符号化)、保つ(貯蔵)、思い出す(検索・想起)の3段階で説明されます。思い出しにくいのは、符号化や貯蔵が不十分な場合のほか、検索のきっかけ(手がかり)が足りない場合にも起こります。同じ「覚えている」でも、再生(自力で思い出す)と再認(選択肢から選ぶ)では難しさが違い、一般に再認のほうが易しいとされます。また、忘却に関しては、エビングハウスの忘却曲線が知られ、覚えた直後ほど急速に忘れることを示しました。こうした整理は、利用者への説明の工夫(繰り返し、手がかりの提示、メモの活用)にもつながります。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題7です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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