社会福祉士

社会福祉士 第37回 問題80社会福祉調査の基礎

問題

社会福祉士 | 第37回(令和6年度) | 令和7年2月2日(日)実施・社会福祉調査の基礎

調査における倫理に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題80

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4 です。

調査は、対象者に負担や不利益を与えるおそれがあります。そのため、質問によって気持ちが傷つかないかなど、対象者の心理的な影響をあらかじめ検討することが、調査倫理の基本です。

たとえるなら、人の家に上がって話を聞かせてもらう以上、相手が嫌な思いをしないよう事前に気配りをするのと同じです。

👉 覚え方:倫理は「実施前に」「対象者の立場で」考える。結果の都合でデータを消すのは不正。

調査は、対象者の協力があって初めて成り立つものです。対象者が「協力してよかった」と思える配慮が大切です。

正解は 4 です。

調査倫理では、対象者の権利・尊厳・安全を守ることが最優先です。調査が対象者の心理に及ぼす影響を事前に検討するのは当然の配慮です。

1 誤り。調査者と対象者の間に利害関係(上司と部下、サービス提供者と利用者など)があると、断りにくさなど強制の問題が生じる。検討が必要。

2 誤り。倫理審査は、調査を始める前に受けて承認を得るもの。終了後では意味をなさない。

3 誤り。認知機能が低下している場合、説明の理解や同意の能力に配慮が必要。考慮しないと適切な同意(インフォームド・コンセント)が得られない。

4 正しい。

5 誤り。想定と異なるデータを削除するのは、データの改ざん・捏造にあたる不正行為。結果は都合にかかわらずありのまま分析・報告する。

4 の「心理的な影響の検討」は、調査の事前の計画段階で行い、苦痛が大きい質問では回答を強制しない、いつでも中止できる、相談先を案内するなどの対策につなげる。

対象者に不利益を与えないことと、結果を正直に扱うことは、調査者の基本的な責任である。

正解は 4 です。

【調査倫理の基本】社会福祉調査では、調査対象者の人権の尊重、自発的な参加(任意性)、十分な説明に基づく同意(インフォームド・コンセント)、プライバシーの保護と個人情報の秘匿、不利益を与えないこと、が柱になります。日本社会福祉士会の倫理綱領や、各学会の研究倫理指針でも、調査・研究における対象者への配慮が定められています。選択肢 4 は、この「対象者への不利益の回避」にあたる、質問内容や聞き方によって対象者に苦痛を与えないかを事前に検討するという趣旨です。たとえば、虐待体験や死別など、思い出すことがつらい内容を聞く調査では、答えたくない場合は答えなくてよいこと、途中でやめられることを明示し、必要なら相談先も案内します。

【誤りの選択肢の論点】

1 利害関係のある相手に調査を依頼すると、断りにくい立場を利用した強制になりかねません。回答しなくても不利益を受けないことを明示するなど、利害関係の検討と配慮は必須です。

2 倫理審査は、研究計画を実施する前に、所属機関などの倫理委員会で目的・対象・方法・同意取得の手順などが適切かを審査してもらう仕組みです。調査終了後では、問題があっても取り返しがつきません。

3 認知症や知的障害など、判断能力に配慮が必要な対象者では、説明の仕方を工夫したり、代諾者の同意を得たりするなどの対応が検討されます。認知機能に配慮しないまま同意を得たとするのは不適切です。

5 データの削除や書き換えは、捏造・改ざんといった研究不正にあたります。想定と違う結果こそ、現実を反映した貴重な知見となることがあります。

【関連する論点】調査で得たデータは、個人が特定されないよう匿名化し、目的外に使わず、保管期間後に適切に廃棄します。また、調査結果の公表の際にも、対象者が不利益を受けないよう配慮します。

【インフォームド・コンセントの背景】研究対象者を守る考え方は、第二次世界大戦中の非人道的な人体実験への反省から示されたニュルンベルク綱領、世界医師会のヘルシンキ宣言、米国のベルモント・レポート(人格の尊重・善行・正義の3原則)へと発展してきました。日本では「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」が、倫理審査委員会による研究計画の審査、インフォームド・コンセントの手続、個人情報の保護などを定めています。選択肢2(倫理審査は実施前)と3(同意能力への配慮)は、こうした原則を具体化したものです。

この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」問題80。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第37回社会福祉士国家試験(令和6年度)」の問題80です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。