社会福祉士

社会福祉士 第38回 問題102貧困に対する支援

問題

社会福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年2月1日(日)実施・貧困に対する支援

事例を読んで,生活困窮者自立相談支援機関の相談支援員(社会福祉士)の支援に関する次の記述のうち,適切なものを2 つ選びなさい。 〔事 例〕 Aさん(80 歳)は息子のBさん(52 歳)と二人暮らしである。Bさんは中学卒業後,高校には進学せず就職したが仕事を覚えられず転職を繰り返した。ここ10 年ほどは求職活動をせず家で過ごしているが,親子関係は良好である。現在はAさんの老齢基礎年金と貯蓄でどうにか生活できているが,Aさんは高齢であることから,今後のBさんのことを心配している。Aさんは,民生委員から紹介されたC市の生活困窮者自立相談支援機関に行って相談した。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題102

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。

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答え合わせ

正解は 2・5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 2 と 5。

「Bさんと面談できる機会を得られるようAさんに働きかける。」と「Aさんに,BさんはC市が行っている生活困窮者就労準備支援事業を利用できると助言をする。」が適切です。

Bさんは52歳で、10年ほど求職活動をせずに家にいます。今の生活はAさんの年金と貯蓄で成り立っていますが、Aさんの高齢を考えると、親亡き後の生活が心配です(いわゆる「8050問題」に近い状況)。

まずは本人であるBさんと会える機会をつくれるよう、関係が良好なAさんに協力をお願いするのが基本です。また、市が行う生活困窮者就労準備支援事業は、すぐに一般就労が難しい人が、生活習慣や社会参加から段階的に準備する事業で、Bさんの状況に合っています。

強く働くよう求めたり、別居を勧めたりするのは、親子関係を損ないかねません。

👉 ポイント:本人に会う→状況を知る→段階的な支援へ。

正解は 2 と 5

  • 「Bさんと面談できる機会を得られるようAさんに働きかける。」
  • 「Aさんに,BさんはC市が行っている生活困窮者就労準備支援事業を利用できると助言をする。」

相談に来たのは母Aさんで、支援の対象となるBさん本人の意向や状況はまだわかっていない。良好な親子関係を生かし、Bさんと面談できる機会をつくれるようAさんに働きかけるのが第一歩。また、生活困窮者就労準備支援事業は、雇用による就業が著しく困難な生活困窮者に、就労に必要な知識・能力の向上のための訓練を一定期間行う事業で、長く就労から離れているBさんの状況に合う。

誤りの肢

  • 1:Bさん本人の状況や思いを把握しないまま、母親から強く就労を求めさせることは、親子関係を悪化させ、かえって社会参加を遠ざけるおそれがある。
  • 3:親子関係は良好であり、別居を提案する根拠はない。生活基盤を急に失わせることにもなる。
  • 4:地域若者サポートステーションは若年無業者等を主な対象とする就労支援機関であり、52歳のBさんが利用できると助言するのは適切でない。

正解は 2 と 5

  • 「Bさんと面談できる機会を得られるようAさんに働きかける。」
  • 「Aさんに,BさんはC市が行っている生活困窮者就労準備支援事業を利用できると助言をする。」

事例の見立て

Aさん(80歳)とBさん(52歳)の世帯は、高齢の親の年金と貯蓄で中年の無業の子が暮らす、いわゆる「8050問題」の典型像に近い。現時点で生活は維持できているが、Aさんの死亡や要介護化により、収入と生活の支えを同時に失うリスクがある。生活困窮者自立支援法第3条第1項は、生活困窮者を「現に経済的に困窮し、最低限度の生活を維持することができなくなるおそれのある者」と定義しており、この「おそれ」の段階から支援を始めるのが制度の趣旨である。

正答の根拠

  • 2:生活困窮者自立相談支援事業は、生活困窮者だけでなく「その家族その他の関係者からの相談」にも応じる(第3条第2項第1号)。ただし支援計画をつくるには本人の意向の把握が欠かせない。良好な親子関係を足がかりに、Bさんとの面談の機会をつくることは、アウトリーチの第一歩として適切。
  • 5:第3条第4項の生活困窮者就労準備支援事業は、「雇用による就業が著しく困難な生活困窮者」に対し、一定期間「就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練」を行う事業。生活習慣の確立、社会参加、就労体験などを段階的に行う。10年ほど求職活動をしていないBさんには、いきなり一般就労を目指すより、この事業で段階的に準備するのが合う。なお、利用には資産・収入等の要件がある。

誤りの肢の論点

  • 1:就労を強く迫ることは、本人を追い詰めて引きこもりを強めるおそれがある。本人の意思を尊重し、信頼関係をつくることが先。
  • 3:別居の提案は、良好な親子関係という強みを失わせ、Bさんの住まいと生活を不安定にする。自立を「別居」と同一視するのも誤り。
  • 4:地域若者サポートステーションは、厚生労働省が委託して実施する若年無業者等の職業的自立支援の拠点。主な対象年齢から外れるBさんに利用を勧めるのは適切でない。

関連論点

  • 長期の引きこもり状態にある人への支援では、ひきこもり地域支援センターなどとの連携も選択肢になる。
  • 家計の見通しを立てるため、家計改善支援事業(第3条第5項)を組み合わせることも考えられる。
この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題102です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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