社会福祉士

社会福祉士 第38回 問題107保健医療と福祉

問題

社会福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年2月1日(日)実施・保健医療と福祉

事例を読んで,病院のAソーシャルワーカー(社会福祉士)の対応として,次の記述のうち,適切なものを2 つ選びなさい。 〔事 例〕 Bさん(18 歳,未婚,就業経験なし)は,腹痛を訴えて救急車で緊急入院となった。検査の結果,妊娠8 か月であり,切迫早産の危険性がある状態であった。さらに母子健康手帳の未交付,妊婦検診も未受診であった。救急担当医師からの依頼で,AがBさんと面談を行った。その結果,友達の家を転々とし,経済的に困窮していること,お腹の子どもの父親は分からないとのことであった。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題107

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 1・4
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  • 2
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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 1 と 4。

「特定妊婦と判断し,支援の必要性を説明する。」と「母子生活支援施設の入所が可能であることを説明する。」が適切です。

「特定妊婦」は、出産後の養育について出産前から支援が特に必要と認められる妊婦のことで、児童福祉法に定められています。Bさんは18歳で未婚、妊婦健診を受けておらず、経済的に困窮し住まいも定まっていません。特定妊婦として支援の必要性を説明するのは適切です。

また、母子生活支援施設は、配偶者のいない女性とその子どもを保護し、自立に向けて生活を支援する施設で、住まいのないBさんの出産後の生活の場として選択肢になります。

出産手当金は健康保険の被保険者が仕事を休むときの給付で、就業経験のないBさんは対象外です。

👉 ポイント:妊娠期からの切れ目ない支援につなぐ。

正解は 1 と 4

  • 「特定妊婦と判断し,支援の必要性を説明する。」
  • 「母子生活支援施設の入所が可能であることを説明する。」

児童福祉法では、出産後の養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦を「特定妊婦」としている。若年・未婚、妊婦健診未受診、経済的困窮、住居不安定などはその典型的な要素。母子生活支援施設は、配偶者のない女子またはこれに準ずる事情にある女子と、その監護すべき児童を入所させて保護し、自立の促進のために生活を支援する施設(児童福祉法第38条)。

誤りの肢

  • 2:特定妊婦は要保護児童対策地域協議会の支援対象であり、医療機関から市町村等への情報提供は、虐待の予防や支援のために必要なものとして認められている。情報提供を行わないと説明するのは不適切。
  • 3:出産手当金は、健康保険の被保険者が出産のため仕事を休み給与を受けられないときの給付。就業経験がなく被保険者でないBさんは対象とならない。
  • 5:専門里親は、被虐待児や非行・障害などにより専門的な援助が必要な子どもを養育する里親。出産後の子どもを託す先として最初に示す選択肢ではない。

正解は 1 と 4

  • 「特定妊婦と判断し,支援の必要性を説明する。」
  • 「母子生活支援施設の入所が可能であることを説明する。」

特定妊婦の位置づけ

児童福祉法は、「出産後の養育について出産前において支援を行うことが特に必要と認められる妊婦」を特定妊婦と定義している。要保護児童・要支援児童とともに要保護児童対策地域協議会の支援対象とされ、妊娠期から市町村(こども家庭センター)や保健機関と連携して支援する。Bさんは、18歳・未婚・就業経験なし、母子健康手帳の未交付と妊婦健診の未受診、友人宅を転々とする住居の不安定、経済的困窮、子の父が不明、と支援の必要性を示す要素が重なっている。病院のソーシャルワーカーが支援の必要性を本人に説明し、関係機関につなぐことが求められる。

母子生活支援施設

児童福祉法第38条により、配偶者のない女子またはこれに準ずる事情にある女子とその監護すべき児童を入所させ、保護するとともに、自立の促進のためにその生活を支援する。DV被害や住まいの喪失など、母子が安心して暮らす場を必要とする場合に利用される。住まいのないBさんにとって、出産後の生活と子育てを支える場として選択肢になりうる。入所は福祉事務所への申込みによる。

誤りの肢の論点

  • 2:児童虐待防止法第5条は、病院・医師等に児童虐待の早期発見に努めることを求めている。さらに児童福祉法第21条の10の5は、医療機関や医師等が特定妊婦を含む要支援児童等と思われる者を把握したとき、その情報を現在地の市町村に提供するよう努めなければならないとし(努力義務)、守秘義務に関する法律の規定はこの情報提供を妨げるものと解釈してはならないと定めている。守秘義務を理由に一切提供しないとする説明は、制度の趣旨に反する。もっとも、本人への説明と同意を得る努力は欠かせない。
  • 3:出産手当金(健康保険)は、被保険者本人が産前産後に仕事を休んだ期間の所得保障。被保険者でない人が使える出産関係の給付としては、出産育児一時金(被扶養者の場合は家族出産育児一時金)が別にある。
  • 5:専門里親は、虐待などで心身に有害な影響を受けた子ども、非行傾向のある子ども、障害のある子どもなど、専門的な援助を要する子どもを養育する。生まれてくる子どもを託す選択肢を検討するなら、養育里親や特別養子縁組などがまず候補になり、しかもBさん本人の意向の確認が先である。

関連論点

  • 経済的理由で入院助産を受けられない妊産婦には、児童福祉法に基づく助産施設(助産の実施)の制度がある。
  • 妊婦健診の公費負担は、母子健康手帳の交付とともに市町村で受ける。
この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題107です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。