問題
事例を読んで,この段階でA市社会福祉協議会のB職員(社会福祉士)が担うソーシャルワーカーの役割として,次のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 C民生委員や地域住民が中心となって,3 年前から商店街の空き店舗を活用した子ども食堂を開いている。独居高齢者やサービスを利用していない障害者など,見守りを必要としている人が多数いると感じているA市のC民生委員は,子ども食堂に日常的に関わっているBへ,「子どもだけでなく,地域全体を見守るようなネットワークをつくれないだろうか。商店街には空いている店舗があるので拠点として利用できないだろうか」と相談した。BはC民生委員の意向を踏まえて空き店舗の活用に取り組むことにした。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題116
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 4(プログラムディベロッパー)です。
この事例では、民生委員の「地域全体を見守るネットワークをつくりたい」「商店街の空き店舗を拠点にしたい」という願いを受けて、Bが空き店舗の活用に取り組みます。ここでBがしているのは、地域に足りない場や仕組みを新しくつくる仕事です。ソーシャルワークでは、このように必要な社会資源やサービス・事業を企画して形にする役割をプログラムディベロッパー(開発者)と呼びます。
たとえるなら、「空いている店舗」という素材を使って、地域の見守りの拠点という新しい仕組みを設計・立ち上げる役目です。
👉 覚え方:新しい場・事業をつくる=プログラムディベロッパー。
ほかの選択肢は、対立の調整(メディエーター)、話し合いの進行(ファシリテーター)、助言を受ける側(コンサルティ)、関係者を集める役(コンビナー)で、この場面の中心ではありません。
なぜこれが正解か
正解は 4。民生委員から出た「地域全体を見守るネットワーク」と「空き店舗を拠点に」という相談を受け、Bは空き店舗の活用に取り組むことにしています。既存の資源を紹介する段階ではなく、地域に必要な拠点や仕組みを新たに企画・開発する段階なので、プログラムディベロッパー(社会資源・プログラムの開発者)の役割にあたります。
各選択肢の解説
- 1 メディエーター(仲介者・調停者):対立する当事者の間に入って調整する役割。事例に対立は描かれていない。
- 2 ファシリテーター(促進者):会議やグループの話し合いを進めやすくする役割。話し合いの進行が主題ではない。
- 3 コンサルティ:助言や相談を受ける側(相談者)を指す語で、助言する側はコンサルタント。役割の名称としても事例とも合わない。
- 5 コンビナー(招集者):関係者を集めて場をつくる役割。ネットワークづくりの一部には関わるが、この段階の中心は拠点そのものの開発である。
覚え方・ひっかけ注意
「ネットワークをつくる」という言葉に引かれてコンビナーを選びやすい。設問は「この段階で」の役割を問うており、空き店舗という具体的な拠点を企画・立ち上げる点を読み取ること。
設問の位置づけ
ソーシャルワーカーの役割は、ミクロ(個人・家族)からメゾ・マクロ(組織・地域)までの実践で、仲介者・代弁者・調停者・教育者・促進者・開発者・コンサルタントなど多様に整理されてきた。本問は事例の「この段階」の動きを読み、どの役割語に対応するかを問う。事例の核心は、民生委員からの相談を受けて、見守りのネットワークと空き店舗という拠点づくりに着手する点にある。
正解の掘り下げ
プログラムディベロッパーは、地域の課題やニーズに対し、既存の制度や資源では足りない部分を、新しい事業・場・仕組みとして企画し形にする役割である。ニーズの把握、関係者との協議、資源(空き店舗・人・資金)の確保、運営体制の設計といった工程を含む。地域福祉の文脈では、地域住民や民生委員の発意を後押しし、住民主体の活動を立ち上げる支援とも重なる。社会福祉協議会の職員が地域づくりで担う典型的な役割の一つである。
誤りの肢の論点
- メディエーターは、利害や意見が対立する当事者の間に入り、合意形成を助ける。事例には対立がなく、民生委員とBの意向は一致している。
- ファシリテーターは、グループや会議のプロセスを促し、参加者が自分たちの力で話し合い進められるよう支える。住民の集まりを運営する場面なら該当するが、本問は拠点の立ち上げが主題である。
- コンサルティは、専門家に助言を求める側を指す。助言する側がコンサルタントであり、語の向きを取り違えさせる選択肢として出題されやすい。
- コンビナーは、課題に関わる人々や組織を招集して場を設ける役割。ネットワークづくりという言葉からの連想で選びやすいが、事例の行動は「空き店舗の活用に取り組む」ことであり、場の招集より資源の開発が中心になる。
似た用語との違い
開発(新しい資源をつくる)と、仲介(既存の資源につなぐ)、調整(資源同士を調整する)は別の役割である。問題文のどの動詞(つなぐ・調整する・つくる・集める・助言する)が中心かを見て選ぶ。
関連して出る論点
コミュニティワークの展開、地域のニーズ把握、社会資源の開発、住民主体の活動の支援、地域福祉に関する計画など、地域を対象にした実践の過程で、どの段階にどの役割が対応するかを整理しておくとよい。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題116です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

