問題
ジェネラリストソーシャルワークに関する次の記述のうち,適切なものを2 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題114
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 3 と 4
ジェネラリスト・ソーシャルワークは、個人・家族・グループ・地域・制度といったさまざまな相手に、一つの共通した考え方と進め方で関わるソーシャルワークの形です。
3 どの対象に働きかけるときも、出会い→アセスメント→計画→実施→評価という同じプロセスで進めます。
4 相手がさまざまなので、それぞれに合った支援の方法(レパートリー)をたくさん知っておく必要があります。
1は「体制を維持している」という批判から生まれた別の考え方(批判的・ラディカルなソーシャルワーク)の説明です。2は方法を「1つ選ぶ」のではなく組み合わせて使います。5は問題をストレングスに「変換」するのではなく、もともとある強みに注目します。
なぜこれが正解か
正解は 3 と 4。ジェネラリスト・ソーシャルワークは、ケースワーク・グループワーク・コミュニティワークという方法の分立を乗り越え、統合された一つの実践体系として発展したもの。システム理論やエコロジカルな視点を基盤とする。
- 3(正しい) 対象がミクロでもマクロでも、ソーシャルワークの過程(エンゲージメント、アセスメント、プランニング、介入、評価、終結)は共通である。これがジェネラリストの「共通基盤」。
- 4(正しい) 多様なシステム(個人・家族・集団・組織・地域)に働きかけるため、それぞれに有効な支援方法を幅広く知っている必要がある。
誤りの選択肢
- 1 専門職が体制を維持し抑圧を正当化しているという批判から生まれたのは、批判的ソーシャルワーク・ラディカルソーシャルワークや反抑圧的実践の系譜。
- 2 問題を文脈の中で捉えるのは正しいが、「一般化して」「方法を1つ選ぶ」のではなく、個別の状況に応じて複数の方法を組み合わせて介入する。
- 5 ストレングス視点は、本人や環境がもともと持つ強みに着目するもので、問題や病理を強みに「変換」するものではない。
問題の位置づけ
ソーシャルワークの方法は、歴史的にケースワーク・グループワーク・コミュニティオーガニゼーションに分かれて発展した。その後、方法の分立による限界(一つの方法でしか問題を見られない)が指摘され、方法を統合する動きが生まれた。その到達点の一つがジェネラリスト・ソーシャルワークである。
ジェネラリスト・ソーシャルワークの特徴
- システム思考とエコロジカル視点:人と環境の交互作用に着目し、問題を個人の内側だけでなく環境との関係の中で捉える。
- 共通のプロセス:どのレベルのシステムに働きかけても、関係形成・アセスメント・計画・介入・評価という共通の過程をたどる(選択肢3)。
- 多様な支援レパートリー:対象に応じて面接、グループ運営、地域の組織化、計画への参画、ソーシャルアクションなどを使い分ける(選択肢4)。
- ストレングスとエンパワメントの重視、多様性の尊重、本人との協働。
誤りの選択肢の掘り下げ
- 1 批判的・ラディカルなソーシャルワーク 1960〜70年代を中心に、専門職が社会的統制の担い手となり、構造的な不平等を個人の問題にすり替えているという批判が起こった。そこから構造的抑圧の変革を目指す流れが生まれた。ジェネラリストとは出自の問いが異なる。
- 2 「一般化」と「1つ選ぶ」の二重の誤り ジェネラリストは「一般的(generic)」な技術を持つが、個別の問題を一般化して扱うわけではない。状況(文脈)を個別にアセスメントし、必要なら複数のレベル・方法を同時に組み合わせる。特定の方法に固執しない点に意義がある。
- 5 ストレングスの誤解 ストレングス視点は、欠陥や病理に焦点を当てる医学モデル的な見方への反省から生まれ、本人の能力・願い・関係・地域資源など既に存在する強みを見出して活かす。問題を強みへ「変換」するという表現は、リフレーミングの技法と混同させる引っかけと考えられる。
似た用語との違い
- ジェネリック 分野を問わず共通する知識・技術。ジェネラリストの基礎になる概念。
- スペシフィック 医療・児童・高齢など分野ごとの専門的な知識・技術。
- 統合化の3段階(コンビネーション→マルチメソッド→ジェネラリスト)という整理で出題されることもある。方法を並べるだけの段階から、一体的な実践体系へと進んだと理解しておく。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題114です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

