社会福祉士

社会福祉士 第38回 問題12心理学と心理的支援

問題

社会福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年2月1日(日)実施・心理学と心理的支援

次の記述のうち,発達障害のあるAさん(10 歳,男性)に対して,応用行動分析(ABA:Applied Behavior Analysis)に基づく支援として,最も適切なものを1 つ選びなさい。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題12

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 5
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 5 です。

応用行動分析(ABA)は、行動を「先行する出来事(きっかけ)→行動→その後の結果」という流れで捉え、行動と周りの環境(人の対応など)との関係を調べて支援する方法です。

選択肢5は、Aさんの行動と職員の対応の関連を明らかにするもので、まさに ABA の考え方です。たとえば、多動が出たあとに職員が声をかけて注目すると、注目がごほうびとなって行動が続くことがあります。こうした関係を見つけ、環境の側を調整します。

1の自由連想法と2の逆転移は精神分析の考え方、3のリラクゼーションは身体の緊張への働きかけ、4の家族カウンセリングは家族を対象にした支援で、ABA の中心ではありません。

なぜこれが正解か

正解は 5。ABA は学習理論(オペラント条件づけ)に基づき、行動を「先行事象(A)-行動(B)-結果(C)」の関係(ABC分析、三項随伴性)で分析し、行動を維持している環境要因を調整して望ましい行動を増やす支援である。Aさんの行動と職員の対応との関連を明らかにする5は、この分析に直結する。

各選択肢の解説

  • 1 自由連想法は精神分析の技法で、無意識の欲求を探る。行動を観察可能な事象として扱う ABA とは立場が異なる。
  • 2 逆転移は、クライエントに対して支援者が抱く無意識の感情反応を指す精神分析の概念である。
  • 3 リラクゼーションは、身体の緊張を緩める働きかけ。ABA が行動の先行事象と結果の関係を分析するのとは焦点が異なる。
  • 4 家族カウンセリングは、家族を対象とした心理的支援で、ABA の中心的な手続きではない。ABA でも家族や職員に関わるが、目的は行動と環境の関係の分析と調整である。
  • 5 正しい。行動と周囲の対応との関係を明らかにすることが、ABC分析の出発点である。

なぜこれが正解か

正解は 5。応用行動分析(ABA)は、行動を個人の内面(無意識・性格)のせいにせず、「どんな状況で(先行事象)、何をして(行動)、その結果どうなったか(結果)」という環境との相互作用で理解する。Aさんの行動と、支援職員の対応(結果として行動を強めたり弱めたりしている可能性のあるもの)との関連を明らかにする5が、ABA に基づく支援として最も適切である。

ABA の基本

  • 三項随伴性(ABC):先行事象-行動-結果。結果が行動を増やす場合を強化、減らす場合を弱化という。
  • 行動の機能:行動は多くの場合、「注目の獲得」「要求の獲得」「課題や嫌なことからの逃避」「感覚的な心地よさ」のいずれかの機能を持つと考えられ、機能に合わせて、より望ましい代替行動を教える。
  • 具体的手続き:行動の観察と記録、ABC分析、標的行動の設定、望ましい行動への強化、先行事象の調整(環境調整)、スモールステップ、プロンプトとフェイディングなど。
  • 発達障害のある子どもの支援では、問題行動を罰で抑えるのではなく、望ましい行動を増やす方向で組み立てるのが基本である。

各選択肢の解説

  • 1 自由連想法は精神分析の技法で、無意識の欲求の解釈に向かう。
  • 2 逆転移は精神分析・力動的な枠組みの概念で、支援者側の感情の扱いを指す。職員のストレス対応が必要な場面はあっても、ABA の手続きとは別である。
  • 3 リラクゼーションは緊張緩和の技法で、行動の機能分析に基づく支援ではない。
  • 4 家族カウンセリングは家族への心理的支援。ABA が家族を巻き込む場合も、家庭での先行事象・結果の調整が目的であり、カウンセリングが中心ではない。
  • 5 正しい。

関連して出る論点

  • 古典的条件づけ(パブロフ)とオペラント条件づけ(スキナー)の区別。
  • 認知行動療法は、行動理論に認知の要素を加えた体系で、ABA とは重なるが同一ではない。
  • 精神分析、クライエント中心療法、行動療法の「問題のとらえ方」の違いを、本問のような選択肢で識別する練習が有効である。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題12。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
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出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題12です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。