問題
次の記述のうち,心理的安全が確保されているといえるサービス提供組織の特徴として,最も適切なものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題126
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 3
心理的安全性とは、職場で「こんなことを言ったら怒られるかも」「バカにされるかも」と心配せずに、意見や質問、失敗の報告を安心して言える状態のことです。
3 は、失敗や心配ごと、疑問などの情報もみんなで共有し、それを組織の力を高めることに生かしています。まさに心理的安全性が確保された組織の特徴です。
1は上司の強いリーダーシップが「安心の基盤」としていますが、心理的安全性は上司の強さで決まるものではありません。2は意見の対立を避けていて、本音が言えない状態です。4は職種や地位の権限が重視され、下の立場の人が発言しにくくなります。5は「言い出した人が責任者」というルールがあると、誰も提案しなくなります。
なぜこれが正解か
正解は 3。心理的安全性とは、チームの中で対人関係上のリスク(無知・無能・否定的・邪魔だと思われること)を取っても安全だと共有されている状態をいう。失敗・懸念・疑問を安心して口にでき、それが学習と改善につながる。
3 は、失敗や危惧、疑問などの情報も共有し、組織のパフォーマンス向上に結びつけている。心理的安全性が確保された組織の典型的な姿である。
誤りの選択肢
- 1 上司の強いリーダーシップが安心の基盤になるとは限らず、むしろ部下が意見を言いにくくなることがある。心理的安全性はトップダウンの強さではなく、発言を歓迎する関係性によって生まれる。
- 2 意見の不一致や対立を回避するのは「ぬるま湯」状態で、心理的安全性とは異なる。心理的安全性の高い組織では、率直な意見の対立が建設的に行われる。
- 4 職種・職位の権限を重視したコミュニケーションは権威勾配を強め、下位の職員が懸念を言い出しにくくする。
- 5 発案者が責任者になる暗黙のルールは、提案すると負担を背負うことになるため、発言や提案を抑制する。
問題の位置づけ
心理的安全性は、組織行動論で注目されてきた概念で、チームの学習やパフォーマンスとの関係が実証研究で示されてきた。福祉・医療の現場では、事故の芽(ヒヤリ・ハット)の報告、多職種間の率直な意見交換、職員の定着などと深く関わるため、近年出題が増えている。
概念の正確な理解
- 対人関係上のリスクを取っても安全だという共有された信念であり、個人の性格ではなくチームの状態を指す。
- 「仲が良い」「対立がない」こととは違う。心理的安全性は高い基準と両立し、率直な指摘や反対意見がむしろ出やすくなる。
- 成果につながる理由は、失敗や懸念が早く共有されることで、組織が学習し改善できるから(選択肢3の「組織のパフォーマンスを高める」につながる)。
誤りの選択肢の掘り下げ
- 1 強いリーダーシップ リーダーの役割は重要だが、心理的安全性を高めるリーダーの行動は、自らの誤りを認める、質問を歓迎する、発言に感謝するといった「関わり方」である。強さや指示の明確さそのものが安心を生むわけではなく、場合によっては萎縮を招く。
- 2 対立の回避 対立を避けて安定を優先する組織では、問題が表に出ず、集団浅慮(グループシンク)に陥りやすい。心理的安全性は「対立できる安全」と言い換えられる。
- 4 権限重視のコミュニケーション 医療安全の分野では、職位や専門性の差による「権威勾配」が大きいと、気づいた懸念が言い出せず事故につながることが知られている。多職種連携が前提の福祉現場では特に注意が要る。
- 5 発案者責任のルール 「言い出しっぺが損をする」構造は、提案や改善の意見を抑える典型的な要因。表向きは歓迎していても、暗黙のルールが沈黙を生む。
関連論点
- ハインリッヒの法則やヒヤリ・ハット報告:報告しても責められない文化(非懲罰的な報告制度)は、心理的安全性と同じ方向の考え方。
- 組織学習・ダブル・ループ学習:失敗や疑問を共有できなければ、前提を問い直す学習は起きない。
- リーダーシップ理論(サーバント・リーダーシップなど)と組み合わせて問われることもある。部下を支え、発言を引き出すリーダー像は心理的安全性と親和的。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題126です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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