社会福祉士

社会福祉士 第38回 問題35社会保障

問題

社会福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年2月1日(日)実施・社会保障

事例を読んで,労働保険の給付等に関する次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Aさん(35 歳)は,職場で嫌がらせを受けたことで適応障害を生じ,業務災害の認定を受けた。労災病院で治療を受けながら就業を続けていたが,嫌がらせが止まないため15 年間勤続した会社を退職した。次の仕事を探す気がなかなか起きなかったが,無収入の状態が続くことに不安を感じ,雇用保険被保険者離職票を持って公共職業安定所(ハローワーク)に赴き,職業紹介を受けることにした。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題35

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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正解は 5
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自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 5

雇用保険の基本手当を受けている人が、正当な理由がないのにハローワークから紹介された仕事に就くことを断ると、断った日から1か月間、基本手当が支給されません(雇用保険法32条)。基本手当は「働く意思と能力があるのに仕事が見つからない人」を支える給付なので、紹介された仕事を理由なく断ると、そのペナルティがあるのです。

覚え方:紹介された仕事・職業訓練を正当な理由なく拒否=「1か月の給付制限」。

正解は 5

雇用保険法32条1項は、受給資格者が公共職業安定所の紹介する職業に就くことを拒んだときは、拒んだ日から1か月間は基本手当を支給しないと定める(正当な理由があるときを除く)。

1 誤り。療養補償給付は原則として「療養の給付」(労災病院や指定医療機関での現物給付)である。療養の費用の支給は、療養の給付が困難な場合などの例外。Aさんは労災病院で治療を受けている。

2 誤り。労災保険の給付を受ける権利は、労働者の退職によって変わらない(労災保険法12条の5)。退職後も療養補償給付を受けられる。

3 誤り。所定給付日数は離職理由によって異なる。職場の嫌がらせ(ハラスメント)による離職は、特定受給資格者として手厚い日数になり得る。

4 誤り。基本手当を受けるには、ハローワークに出頭して求職の申込みをし、失業の認定を受ける必要がある(雇用保険法15条)。

ポイント:労災保険と雇用保険の両方がかかわる事例では、それぞれの給付の原則を切り分けて考える。労災の療養補償給付は現物給付が原則で、退職しても受給権は変わらない。雇用保険の基本手当は求職の申込みが前提で、離職理由により所定給付日数が変わり、紹介された職業を正当な理由なく拒むと1か月の給付制限がかかる。

正解は 5

【正解の根拠】

雇用保険法32条1項は、受給資格者が、公共職業安定所の紹介する職業に就くこと、または公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受けることを拒んだときは、その拒んだ日から起算して1か月間は基本手当を支給しないと定める。ただし、①紹介された職業が能力からみて不適当、②住所の変更が必要で困難、③賃金が同種の業務の一般の水準より不当に低い、④労働争議中の事業所への紹介、⑤その他正当な理由、がある場合は制限されない。同条2項では、再就職を促進するための職業指導を正当な理由なく拒んだ場合にも、1か月を超えない範囲で給付が制限される。

【誤りの選択肢の論点】

1 労災保険法13条は「療養補償給付は、療養の給付とする」と定め、政府は療養の給付が困難な場合などに「療養の費用」を支給できるとする。原則は現物給付で、指定医療機関以外で受診した場合などに費用が支給される。業務災害の療養では、健康保険と違って自己負担はない。

2 労災保険法12条の5第1項は「保険給付を受ける権利は、労働者の退職によつて変更されることはない」と定める。退職後も、治るまで療養補償給付・休業補償給付などを受けられる。同条2項は、給付を受ける権利の譲渡・差押えを禁じている。

3 基本手当の所定給付日数は、離職理由・年齢・被保険者期間で決まる。倒産・解雇や、上司・同僚からの嫌がらせなどで離職した人は「特定受給資格者」とされ、一般の離職者(自己都合など)より日数が長くなり得る。被保険者期間15年の35歳であれば、一般の離職者と特定受給資格者で日数が異なる。また、自己都合で離職した場合は、待期7日の後に給付制限期間がかかるが、特定受給資格者にはかからない。

4 雇用保険法15条2項は、失業の認定を受けようとする受給資格者は、離職後、公共職業安定所に出頭して求職の申込みをしなければならないと定める。認定は原則4週間に1回行われる。

【事例の論点】

Aさんは業務災害の認定を受けた労災保険の受給者であると同時に、離職して雇用保険の受給資格者にもなっている。療養中で働けない期間は基本手当を受けられない点にも注意が必要で、病気などで30日以上働けない場合は受給期間を延長できる(最長4年まで)。労災の休業補償給付と基本手当は、「働けない状態」と「働ける状態」という前提が逆であるため、同じ期間に両方を受けることは通常ない。

【関連論点】

精神障害の労災認定は、厚生労働省の「心理的負荷による精神障害の認定基準」による。その後の改正で、顧客などからの著しい迷惑行為(カスタマーハラスメント)が評価の対象に加えられた。

この問題の根拠
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題35です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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