問題
障害者に関する施策の展開について,次の記述のうち,最も適切なものを1 つ選びなさい。 (注)1 「障害者雇用促進法」とは,「障害者の雇用の促進等に関する法律」のことである。 2 「精神保健福祉法」とは,「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」のことである。 3 「障害者総合支援法」とは,「障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律」のことである。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題53
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 4 です。
1995年に精神保健法が「精神保健福祉法」に改められたとき、精神障害者保健福祉手帳の制度が法律に定められました。法律の名前に「福祉」が入ったように、医療・保健だけでなく社会復帰や福祉も重視する方向に変わったことを表しています。
ほかの選択肢は時期や内容が違います。身体障害者福祉法の対象は原則18歳以上で、子どもは児童福祉法で支えます。精神障害に発達障害が含まれると明記されたのは1993年ではなく、もっと後の改正です。3障害共通の自立支援給付は、障害者自立支援法ができたときに創設されました。
なぜこれが正解か
正解は 4。1995年(平成7年)の改正で精神保健法は「精神保健及び精神障害者福祉に関する法律」に改められ、精神障害者保健福祉手帳の制度が創設された(現行法第45条)。精神障害者の自立と社会参加の促進を法律の目的に位置づけた改正である。
各選択肢の解説
- 1(誤り)身体障害者福祉法の対象は18歳以上の身体障害者で、身体障害児への福祉は児童福祉法が担う。制定時に障害児を含めたサービス提供が始まったわけではない。
- 2(誤り)1987年の改正・改称で知的障害者は実雇用率の算定上、雇用されている障害者として数えられるようになったが、法定雇用率の算定基礎に加えられたのはその後の改正である。
- 3(誤り)1993年の障害者基本法で精神障害が「障害者」の範囲に明確に位置づけられた。精神障害に発達障害を含むと明記されたのは後の改正である。
- 5(誤り)身体・知的・精神の3障害共通の自立支援給付は障害者自立支援法の制定時に創設された。障害者総合支援法への改正では、障害者の範囲に難病等が加えられたことなどが主な変更点である。
正解の位置づけ
正解は 4。精神障害者施策は「入院中心(精神衛生法)→人権と社会復帰(精神保健法)→福祉の法定化(精神保健福祉法)」と流れる。1995年の改正で法律の目的に「自立と社会経済活動への参加の促進」が加わり、精神障害者保健福祉手帳(第45条:精神障害者〈知的障害者を除く〉が都道府県知事に交付を申請できる)が創設された。手帳は税の控除や公共料金の割引などの支援を受ける根拠となり、等級は1級から3級である。
誤りの選択肢の論点
- 1 身体障害者福祉法(1949年):「身体障害者」は18歳以上と定義されている。18歳未満の身体障害児は1947年の児童福祉法の対象で、身体障害者手帳自体は児童にも交付されるが、福祉サービスの根拠法は児童福祉法という二本立てになっている。
- 2 障害者雇用促進法:1960年の身体障害者雇用促進法から始まり、1987年に対象をすべての障害者に広げて改称した。この時点で知的障害者は雇用率の計算上カウントできるようになったが、事業主に雇用を義務づける法定雇用率の算定基礎に知的障害者が入ったのは1997年の改正、精神障害者が入ったのは2013年の改正(2018年施行)である。「カウントできる」と「算定基礎に入る(雇用義務の対象になる)」の区別が論点。
- 3 障害者基本法:1993年の改称で精神障害が身体障害・知的障害と並んで明記された。現行の第2条第1号は「精神障害(発達障害を含む。)」と書くが、この括弧書きは2011年の改正で入ったものである。発達障害は2004年の発達障害者支援法で定義が置かれ、その後の改正で各法に位置づけが広がった。
- 5 障害者自立支援法(2005年)は3障害の制度を一元化し、市町村を実施主体とする自立支援給付を創設した。2012年の改正(障害者総合支援法)では、基本理念の新設、障害者の範囲への難病等の追加、障害程度区分から障害支援区分への見直しなどが行われた。
関連して出る論点
- 年表問題では「法律名の変更」と「その時に何が加わったか」がセットで問われる。精神保健法(1987年)は任意入院の創設、精神保健福祉法(1995年)は手帳の創設、と対で覚える。
- 2022年の精神保健福祉法改正では、医療保護入院の見直しや、精神科病院における虐待の通報の仕組みなどが盛り込まれている。
- 障害者の雇用の促進等に関する法律e-Govで原文を読む
- 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律e-Govで原文を読む
- 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律e-Govで原文を読む
- 身体障害者福祉法e-Govで原文を読む
- 障害者基本法e-Govで原文を読む
- 児童福祉法e-Govで原文を読む
- 発達障害者支援法e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題53です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

