社会福祉士

社会福祉士 第38回 問題73ソーシャルワークの理論と方法

問題

社会福祉士 | 第38回(令和7年度) | 令和8年2月1日(日)実施・ソーシャルワークの理論と方法

事例を読んで,次の記述のうち,特別養護老人ホームのB生活相談員(社会福祉士)が行う支援として,最も適切なものを1 つ選びなさい。 〔事 例〕 Aさん(80 歳,女性,要介護4 )は,半年前に特別養護老人ホームに入居した。 脳梗塞の後遺症により左半身に麻痺があり,アルツハイマー型認知症と診断されている。1 年前に長男を亡くし,麻痺で身体が思うように動かず,長男の看病を十分にできなかったことを今でも悔やんでは涙ぐんでいる。Aさんは若い頃は生け花の師範として活動しており,居室には作品の写真が飾ってある。ある日,AさんはBに「施設の入口にお花を飾ったら華やかになるわよ。私も昔は,三ツ星ホテルのロビーに花を生けていたのよ」と話した。

【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題73

※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。

※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。

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答え合わせ

正解は 4
  • 1
  • 2
  • 3
  • 4
  • 5

自信の3択

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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。

※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。

正解は 4 です。

Aさんは、昔の仕事(生け花の師範、ホテルのロビーに花を生けた経験)を誇りに思っていて、「入口に花を飾ったら華やかになる」と自分から提案しています。生活相談員のBは、まずその思いを受け止め、Aさんの経験や得意なことに関心を示して語ってもらうのが適切です。それがAさんの自信や役割づくりにつながります。

  • 1 職員で飾ると決めると、Aさんの意欲と役割を奪います。
  • 2 悲しい話題を避けると、悔やむ気持ちを受け止められません。
  • 3 別の余暇に誘うと、Aさんの希望を聞かずに方向を変えてしまいます。
  • 5 手間を理由に後ろ向きな返事をすると、提案を否定する印象になります。

なぜこれが正解か

正解は 4。Aさんは、生け花の師範としての経験と誇りを持ち、「入口に花を飾りたい」と自ら提案した。支援者はまず、その提案と経験を肯定的に受け止め、「ホテルで花を生けていた時のことを聞かせてください」と、本人の語りを引き出して、強み(ストレングス)や役割づくりにつなげる。回想を通して自己肯定感を高めることにもなる。

各選択肢の解説

  • 1 「職員で飾る」と決めるのは、Aさんの提案と意欲をとらえて役割を奪う対応である。本人が参加できる形を一緒に考える必要がある。
  • 2 長男の話で涙ぐむのは、喪失や後悔の気持ちの表れである。話題を意図的に変えて避けると、感情を受け止める機会を奪う。傾聴し、悲しみを否定しない。
  • 3 余暇活動に誘う励ましは、Aさん自身の希望(花を飾ること)を聞かずに、支援者の側の判断で別の方向へ促している。
  • 4 正しい。
  • 5 手間や時間を理由に挙げると、提案が負担のように聞こえ、否定的な応答になる。実現の方法は、本人の希望を受け止めたうえで、一緒に検討する。

なぜこれが正解か

正解は 4。事例のAさん(80歳、要介護4)は、脳梗塞後遺症による左半身麻痺とアルツハイマー型認知症があるが、生け花の師範という強みを持ち、居室にも作品の写真を飾っている。「施設の入口にお花を飾ったら華やかになる」という発言は、本人の意欲と、施設の中での役割への希望の表れである。生活相談員は、本人の経験に関心を示し、語ってもらうことで、その人らしさを尊重し、役割づくりへの第一歩とする。

基本となる視点

  • ストレングス視点:できないこと(麻痺、認知症)ではなく、経験・技能・意欲に着目する。
  • 傾聴と受容:悲しみ(長男の死、看病できなかった後悔)も含め、気持ちを否定せず受け止める。
  • 自己決定の尊重と参加:施設の入口に花を飾るという提案を、実現可能な形(できる範囲での花生け、職員の補助など)で、本人が主役になれるよう一緒に検討する。
  • 回想的な関わり:過去の経験を語ることが、自尊心の回復や、情緒の安定につながる。

各選択肢の解説

  • 1 本人の提案を、職員が代わりに実行すると決めてしまっている。本人が役割を果たす機会がなくなる。
  • 2 悲しみを避けるための話題転換は、本人の感情の表出を妨げる。悲しみそのものを無理に消そうとせず、受け止める。
  • 3 余暇活動への誘導は、もっともらしいが、本人の希望に基づかない。楽しみは、本人の関心から見つけるものである。
  • 4 正しい。語りを聞くことが、ニーズ(花を生けたい、役に立ちたい)を具体化する第一歩である。この後、実現できる方法(花の準備、麻痺があってもできる作業、他の利用者との関わり)を本人と一緒に考えるとよい。
  • 5 手間の問題を先に持ち出すと、実現可能性への配慮にはなるが、本人の意欲をそぐ形の応答である。課題の検討は、本人の思いを十分に受け止めた後、一緒に進める。

関連して出る論点

  • 認知症のある人への関わりでは、できる力に着目して、役割や活躍の場を用意することが、BPSD の予防・軽減にも役立つ。
  • 施設の生活相談員の役割(入退所の調整、利用者・家族への相談援助、他職種・地域との連絡調整など)。
  • 回想法(ライフレビュー)など、高齢者の語りを生かした支援方法。
この問題の根拠出典:公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題73。解説は合格ナビが独自に作成したものです。
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題73です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。

解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。

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