問題
次の記述のうち,ジャーメイン(Germain, C.)とギッターマン(Gitterman,A.)が提唱したライフモデルにおける「適応」(adaptation)に関するものとして,適切なものを2 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題77
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
キーボード:1〜5で選択・Enterで次へ
答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
えらぶと、この端末に記録します(登録はいりません)
解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 3 と 5 です。
ジャーメインとギッターマンのライフモデルは、人と環境を切り離さず、お互いに影響し合う関係(交互作用)として捉えます。その中での「適応」は、人が環境に合わせて変わるだけでなく、環境にも働きかけて変えていく、双方向の継続的なプロセスです。
- 3 個人と環境が相互に影響し合い、バランスのとれた関係を築く継続的なプロセス:適応の説明として適切です。
- 5 個人はニーズに合わせて環境を変え、自らもその変化に適合させる:適切です。
1は環境を変える一方向、2は「拮抗」という表現、4は個人の能力のみに注目していて、双方向の相互作用という点が足りません。
なぜこれが正解か
正解は 3 と 5。ライフモデルは、生態学の考え方をソーシャルワークに取り入れ、人と環境の相互作用を重視する。そこでの適応は、人と環境が互いに影響し合いながら、よりよい適合(フィット)をつくり出す継続的なプロセスで、人が環境に働きかけて変え、自らもそれに合わせて変化するという双方向のものである。
各選択肢の解説
- 1 誤り。環境を変える一方向の説明で、個人の側の変化が含まれていない。適応は、環境を変えることと、個人が変わることの両方を含む。
- 2 誤り。「拮抗」は、互いに対立して張り合うことを意味し、均衡が保たれる説明として不適切。ライフモデルでは、相互に影響し合い適合を高める関係を考える。
- 3 正しい。相互作用による継続的なプロセスである。
- 4 誤り。個人の能力の発揮だけを取り上げており、環境との相互作用という視点が欠けている。
- 5 正しい。個人が環境を変え、自らも変わるという双方向の適応である。
なぜこれが正解か
正解は 3 と 5。ジャーメインとギッターマンのライフモデルは、人と環境の交互作用に焦点を当てる生態学的アプローチである。そこでの「適応」は、人が環境に一方的に合わせることではなく、人と環境が互いに影響し合い、よりよい適合を目指す継続的なプロセスをいう。個人は自分のニーズに応じて環境を変えると同時に、環境の変化に自分を適合させる。
ライフモデルの主な概念
- 生活ストレス:人と環境の適合が崩れたときに生じる。ライフモデルでは、ライフステージの移行、環境の圧力、対人関係の問題などから生じるストレスを重視する。
- 対処(コーピング):ストレスに対処する、本人の力と環境の資源を使った取り組み。
- 適応:人と環境が互いに変化して適合を高める過程。
- 関連する生態学的な概念:生息空間(ハビタット)、ニッチ、相互性、適合性、有能性など。
この理論では、問題を個人の病理ではなく、人と環境の間の不適合として捉え、援助は、人の対処能力を高めることと、環境を調整することの両面から行われる。
各選択肢の解説
- 1 環境を変えることで、個人の特性やニーズに環境を合わせる、という一方向の説明。環境に働きかけるのは適応の一側面だが、人の側の変化も含むため、これだけでは不十分。
- 2 均衡の維持を、能力と環境条件の「拮抗」と説明するのは、ライフモデルの考え方とは異なる。ライフモデルの適応は、静的な均衡ではなく、継続的な変化の過程である。
- 3 正しい。「継続的なプロセス」「相互に影響し合う」という二つの要素が、ライフモデルの適応の特徴と一致している。
- 4 個人の能力の発揮による適応という説明は、環境側の変化や相互作用が抜けている。能力(有能性)はライフモデルでも重要な概念だが、適応そのものの説明ではない。
- 5 正しい。双方向の変化が含まれている。
関連して出る論点
- 生活モデルと医学モデルの違い:医学モデルが原因を個人の内部に求めるのに対し、生活モデルは人と環境の交互作用に着目する。
- ブロンフェンブレンナーの生態学的システム論(マイクロ・メゾ・エクソ・マクロ)との関連。
- 他の理論(ストレングス視点、エンパワメント、システム論)との共通点と相違点の整理。
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題77です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

