問題
高年齢者等の雇用の安定等に関する法律について,次の記述のうち,正しいものを2 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題87
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 1 と 2 です。
高年齢者雇用安定法第4条第2項は、事業主が、雇用する労働者が高齢期に職業生活の充実を図れるよう「職業生活の設計について必要な援助を行うよう努める」と定めています(1)。第8条は、定年を定める場合は60歳を下回ることができないとし、例外として坑内作業の業務など省令で定める業務を除いています(2)。
65歳未満の定年の会社が義務として講じなければならないのは「65歳まで」の雇用確保措置(定年の引上げ、継続雇用制度、定年の廃止のいずれか)です(3)。65歳から70歳までの就業確保措置は「努力義務」で、75歳までではありません(4・5)。
なぜこれが正解か
正解は 1 と 2。法第4条第2項は「事業主は、その雇用する労働者が高齢期においてその意欲及び能力に応じて就業することにより職業生活の充実を図ることができるようにするため、その高齢期における職業生活の設計について必要な援助を行うよう努めるものとする」と定める。法第8条は、定年の定めをする場合「六十歳を下回ることができない」とし、ただし書で高年齢者が従事することが困難と認められる業務として厚生労働省令で定める業務(坑内作業の業務)を除外している。
各選択肢の解説
- 1(正しい)第4条第2項のとおり。
- 2(正しい)第8条のとおり。
- 3(誤り)第9条により、65歳未満の定年を定める事業主が講じなければならないのは、65歳までの安定した雇用を確保するための措置(定年の引上げ、継続雇用制度の導入、定年の定めの廃止のいずれか)である。70歳までではない。
- 4(誤り)第10条の2の高年齢者就業確保措置は、65歳から70歳までの就業機会を確保するための努力義務で、75歳までの定年引上げを義務づけるものではない。
- 5(誤り)創業支援等措置(業務委託契約や社会貢献事業)も、70歳までの就業確保のための努力義務の選択肢の一つであり、75歳までの実施を義務づけるものではない。
根拠条文と制度の段階
正解は 1 と 2。高年齢者雇用安定法は、年齢に応じて事業主の義務の強さが段階的に変わる構造になっている。
| 年齢 | 規定 | 義務の強さ |
|---|---|---|
| 60歳 | 定年は60歳を下回れない(第8条) | 強行規定(例外は坑内作業など) |
| 65歳まで | 高年齢者雇用確保措置(第9条) | 義務 |
| 65〜70歳 | 高年齢者就業確保措置(第10条の2) | 努力義務 |
第9条(雇用確保措置):定年が65歳未満の事業主は、①定年の引上げ、②継続雇用制度の導入、③定年の定めの廃止、のいずれかを講じなければならない。継続雇用制度には、グループ会社など特殊関係事業主で雇用する仕組みも含まれる(第9条第2項)。
第10条の2(就業確保措置):定年が65歳以上70歳未満の事業主、または70歳未満までの継続雇用制度を導入している事業主は、65歳から70歳までの安定した雇用を確保するよう努めなければならない。措置は、①70歳までの定年引上げ、②70歳までの継続雇用制度(他の事業主での雇用を含む)、③定年の廃止、の雇用による措置に加え、④70歳まで継続的に業務委託契約を結ぶ制度、⑤70歳まで継続的に社会貢献事業に従事できる制度、という雇用によらない創業支援等措置がある。創業支援等措置を講ずる場合は、労働者の過半数で組織する労働組合(ない場合は過半数代表者)の同意を得る必要がある。
誤りの選択肢の論点
- 3:「65歳までの義務」と「70歳までの努力義務」を入れ替えている。継続雇用制度を「70歳まで」講じることは、努力義務の選択肢の一つにすぎない。
- 4・5:上限は70歳であり、75歳は法律に出てこない数字。また「講じなければならない」と義務の形にしている点も誤り。
第4条(事業主の責務)
第1項は、職業能力の開発・向上、作業施設の改善、再就職の援助などにより雇用の機会の確保等が図られるよう努めること、第2項は高齢期における職業生活の設計への援助に努めることを定める。いずれも努力義務の責務規定で、選択肢1は第2項そのものである。
関連して出る論点
- 継続雇用制度では、希望者全員を対象とすることが原則であり、対象者を労使協定で限定できる仕組みは廃止されている。
- 再就職援助措置や、離職する高年齢者等への求職活動支援書の作成なども同法の論点である。
- 高年齢雇用継続給付(雇用保険)は、60歳以降に賃金が低下した場合の給付で、根拠法が異なる点に注意する。
- 高年齢者等の雇用の安定等に関する法律第4条e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題87です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
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