問題
児童福祉法に規定される児童の一時保護に関する次の記述のうち,正しいものを1 つ選びなさい。
【出典】公益財団法人 社会福祉振興・試験センター「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」問題91
※問題文は同センター公表のものを改変せずに掲載しています。
※解説・補足は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※本問は出題当時の法令・制度に基づいています。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。
※出題当時の法令・制度に基づく問題です。現在の制度と異なる場合があります。
正解は 1。
「児童相談所長は,児童虐待のおそれがあるとき,少年法の規定により事件の送致を受けた場合等であって,必要があると認めるときは,一時保護を行うことができる。」は、児童福祉法第33条第1項のとおりで正しい記述です。
一時保護は、子どもの安全を急いで守るため、または子どもの状況を把握するために、児童相談所長が行う仕組みです。
現在は、親が同意しない一時保護には裁判官の「一時保護状」が必要ですが、請求は開始後7日以内でよく、事前でなければならないわけではありません(2の誤り)。期間は原則2か月で、延長に家庭裁判所の承認が要るのは親権者等の意に反するときです(3の誤り)。
👉 覚え方:一時保護状は「7日以内」、延長の家裁承認は「親の意に反するとき」。
正解は 1
「児童相談所長は,児童虐待のおそれがあるとき,少年法の規定により事件の送致を受けた場合等であって,必要があると認めるときは,一時保護を行うことができる。」
児童福祉法第33条第1項は、児童虐待のおそれがあるとき、少年法第6条の6第1項による事件の送致を受けたときその他内閣府令で定める場合であって、必要があると認めるときに、児童相談所長が一時保護を行うことができると定めている。
誤りの肢
- 2:第33条第3項により、一時保護状の請求は、原則として一時保護を開始した日から7日以内に行う。事前の請求も妨げられないが、必須ではない。親権者等の同意がある場合、親権者等がいない場合、7日以内に解除した場合は請求自体が不要。
- 3:期間は開始から2か月を超えてはならない(同条第14項)が、引き続き行うこと自体は可能。家庭裁判所の承認が必要なのは、引き続きの一時保護が親権者等の意に反する場合である。
- 4:一時保護施設の設備・運営は、児童養護施設の準用ではなく、内閣府令で定める基準に従い都道府県が条例で定める(第12条の4)。
- 5:第33条の2第2項は、児童相談所長が監護・教育に関し必要な措置を「とることができる」とし、第4項では緊急時は親権者等の意に反してもとれるとしている。親権者等の意向に基づき措置を取らなければならないわけではない。
正解は 1
「児童相談所長は,児童虐待のおそれがあるとき,少年法の規定により事件の送致を受けた場合等であって,必要があると認めるときは,一時保護を行うことができる。」
条文の構造
児童福祉法第33条第1項は、一時保護の要件を「児童虐待のおそれがあるとき、少年法…の規定により事件の送致を受けたときその他の内閣府令で定める場合であつて、必要があると認めるとき」と定める。目的は「児童の安全を迅速に確保し適切な保護を図るため、又は児童の心身の状況、その置かれている環境その他の状況を把握するため」の二つ。要件が「内閣府令で定める場合」として明確化されたのは、一時保護の開始時に司法審査を導入した改正による(一時保護状の制度は2025年6月施行で、本試験の出題時点ではすでに施行済み)。
誤りの肢の掘り下げ
- 2 一時保護状:第33条第3項は、一時保護を「開始した日から起算して七日以内に」裁判官に一時保護状を請求するとし、後段で「一時保護を開始する前にあらかじめ一時保護状を請求することを妨げない」としている。つまり原則は事後請求で、迅速な保護を優先する設計。請求不要の例外は①親権者等の同意がある②親権者等がいない③7日以内に解除した、の三つ。請求が却下された場合は速やかに解除するが、重大な危害が見込まれるときは3日以内に取消しを請求できる(第7項)。
- 3 期間と延長:第14項で2か月を超えてはならないとしつつ、第15項で必要があれば引き続き行えるとする。第16項により、家庭裁判所の承認が必要なのは「親権を行う者又は未成年後見人の意に反する場合」で、2か月ごとに承認を得る。ただし児童福祉法第28条の施設入所等の承認申立てや親権喪失・停止の審判請求がされている場合は不要。「同意の有無に関わらず」が誤り。
- 4 一時保護施設の基準:第12条の4により、児童相談所には必要に応じて一時保護施設を設け、都道府県は内閣府令で定める基準に従い・参酌して条例で設備運営基準を定める。かつて児童養護施設の基準を準用していたが、子どもの状況に応じた独自の基準が設けられた。
- 5 監護措置:第33条の2第2項は、親権者等がいる場合でも児童相談所長が監護・教育に関し必要な措置を「とることができる」とし、親権者等はこれを不当に妨げてはならない(第3項)、生命・身体の安全確保のため緊急の必要があれば意に反してもとれる(第4項)とする。親権者等の意向に従う義務ではない。また体罰等の禁止も明記されている。
関連論点
- 親権者等がいない一時保護中の児童については、児童相談所長が親権を行う(第33条の2第1項)。
- 一時保護は委託によることもでき、委託先として都道府県知事の登録を受けた登録一時保護委託者などが規定された。
- 児童福祉法第33条・第28条e-Govで原文を読む
- 少年法第6条の6e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は公益財団法人 社会福祉振興・試験センターが公表した「第38回社会福祉士国家試験(令和7年度)」の問題91です。同センターの「過去問題利用にあたっての留意事項等」(https://www.sssc.or.jp/pastissues/index.html)に従い、問題文は文言を変えずに掲載しています(PDFの折り返しによる改行位置の違いのみ)。 原本は同センターの「過去の試験問題」でご確認ください。
解説・補足は合格ナビ(goukaku-navi.jp)が独自に作成したもので、公益財団法人 社会福祉振興・試験センターとは一切関係ありません。 本問は出題当時の法令・制度に基づいています。社会福祉に関する法令・制度は改正されるため、現在の制度と異なる場合があります。最新の内容は厚生労働省などの公的な情報でご確認ください。
執筆・運営:Zawa Lab(合格ナビ運営者情報)・編集方針。

