問題
次の文は、日本の保育の歴史に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A 明治時代に東京女子師範学校附属幼稚園が開設され、フレーベルの考え方に基づく保育が取り入れられた。 B 赤沢鍾美・仲子夫妻は、新潟で開いていた私塾(新潟静修学校)に通う子どもたちが連れてくる幼いきょうだいを預かって世話をし、これが日本の託児施設の先駆けとされている。 C 野口幽香と森島峰は、東京で貧しい家庭の子どもたちを対象とする二葉幼稚園を開設した。 D 保育所は、1947(昭和22)年に制定された学校教育法によって、幼稚園と並ぶ学校の一つとして位置づけられた。 A〜Dの正誤の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育原理」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は1(A○ B○ C○ D×)です。明治時代に開設された東京女子師範学校附属幼稚園は、フレーベルの考え方を取り入れた幼稚園として知られています。赤沢鍾美・仲子夫妻が新潟で塾生の幼いきょうだいを預かったことは、託児施設の始まりとされています。野口幽香・森島峰は貧しい家庭の子どものための二葉幼稚園を開きました。Dは誤りで、保育所は学校教育法ではなく、児童福祉法に定められた児童福祉施設です。
A ○ 『学制百年史』によると、明治9年11月に東京女子師範学校附属幼稚園が開設され、これによってわが国の幼稚園は発足しました。同園ではフレーベルの幼稚園を模範とする幼稚園保育が開始されています。
B ○ 赤沢鍾美は新潟静修学校という私塾を開いており、そこに通う子どもたちが連れてくる幼いきょうだいを、妻の仲子とともに預かって世話をしました。この取り組みは日本の託児施設(保育所)の先駆けとされています。
C ○ 野口幽香と森島峰は、東京で二葉幼稚園を開設しました。貧しい家庭の子どもを対象とした点に特徴があります。
D × 学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条が「学校」として挙げるのは、幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学及び高等専門学校で、保育所は含まれていません。保育所は、同じ昭和22年に制定された児童福祉法(昭和22年法律第164号)の第39条に定められた児童福祉施設です。
以上から1が正答です。
二つの法律の違い 学校教育法第22条は、幼稚園を「義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする」学校としています。一方、児童福祉法第39条第1項は、保育所を「保育を必要とする乳児・幼児を日々保護者の下から通わせて保育を行うことを目的とする施設(利用定員が二十人以上であるものに限り、幼保連携型認定こども園を除く。)」としています。幼稚園は学校教育の体系、保育所は児童福祉の体系に置かれており、どちらも昭和22年に制定された法律が根拠です。Dは、同じ年に制定された二つの法律を入れ替えた誤りです。
所管の違い 令和8年4月1日現在、幼稚園は文部科学省、保育所はこども家庭庁(内閣府の外局)が所管しています。保育所保育指針は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第35条に基づき「内閣総理大臣が定める指針」とされています。
二つの源流 A・Cのような幼稚園の流れと、Bのような託児の流れは、もともと別々に始まった取り組みです。Cの二葉幼稚園は「幼稚園」という名前で始まりながら、貧しい家庭の子どもを対象にしていた点で、福祉的な性格をもっていました。名前だけで幼稚園系か保育所系かを判断せず、誰を対象にどのような目的で始められたかで整理すると、人物と施設の組み合わせを取り違えにくくなります。
認定こども園との関係 幼稚園と保育所の機能をあわせもつ施設として、就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律(平成18年法律第77号)に基づく認定こども園の制度があります。児童福祉法第39条第1項が保育所から「幼保連携型認定こども園を除く」としているのは、幼保連携型認定こども園がこの法律に基づく別の施設として位置づけられているためです。
紛らわしい点 学校教育法と児童福祉法がどちらも昭和22年に制定されたことが、Dのような入れ替えの肢を生みやすいところです。保育所が「学校」と書かれていたら、学校教育法第1条の列挙に保育所が入っていないことを思い出してください。
- 保育所保育指針・同解説こども家庭庁の公表ページ
- 学校教育法第22条・第1条e-Govで原文を読む
- 児童福祉法第39条e-Govで原文を読む
- 児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第35条e-Govで原文を読む
- 就学前の子どもに関する教育、保育等の総合的な提供の推進に関する法律e-Govで原文を読む
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育原理」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:文部省『学制百年史』(幼稚園の創設)/日本の保育史に関する定説(東京女子師範学校附属幼稚園・赤沢鍾美の託児・二葉幼稚園)/児童福祉法(昭和22年法律第164号)第39条/学校教育法(昭和22年法律第26号)第1条・第22条条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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