問題
延滞模倣や乳幼児期の記憶に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は1と3です。延滞模倣は、前に見た人の行動を、時間がたってから再現することです(1)。前日に見た保育士の電話のしぐさを、次の日に積み木を使ってまねるQちゃんの姿はその例です(3)。ピアジェは延滞模倣を、頭の中にイメージ(表象)をもてるようになった証拠と考えたので、2は誤りです。乳幼児期の出来事を大人になって思い出せない現象は幼児期健忘と呼ばれ(4は誤り)、ワーキングメモリの容量は年齢とともに大きくなっていきます(5は誤り)。
1 適切 延滞模倣の説明どおりです。目の前で見た行動をすぐにまねる即時模倣と区別されます。
2 不適切 ピアジェは、延滞模倣を、見た行動を頭の中のイメージ(表象)として保持し、後からそれを使って再現できるようになったことを示す行動と考えました。表象の働きと深く関係しています。反射的な行動ではありません。
3 適切 前日に見た行動を、時間がたってから再現しているので延滞模倣です。積み木を電話に見立てている点では、象徴機能(見立て)の表れでもあります。延滞模倣と見立ては、どちらも表象の働きに支えられています。
4 不適切 乳幼児期、特にごく幼い時期の出来事は、大人になってから思い出せないことが多く、この現象は幼児期健忘と呼ばれます。「初頭効果」はこの現象の名前ではありません。
5 不適切 ワーキングメモリで一度に保持し処理できる量には限りがあり、その容量は幼児期から児童期、青年期にかけて増えていくとされます。小さくなっていくのではありません。
延滞模倣と表象 ピアジェは、感覚運動期の終わりごろに、目の前にない物や出来事を頭の中に思い浮かべる表象の働きが育つと考えました。延滞模倣は、見たものを一度頭の中に保持し、時間がたってから取り出して再現するため、表象の働きを示す代表的な行動とされます。ピアジェは、表象の働きが育つことで、延滞模倣、見立て遊び・ふり遊び、言葉などの象徴的な活動が現れると説明しています。
模倣の発達 生まれて間もない時期にも、大人の舌出しなどを見て同じ動きをする共鳴動作(新生児模倣)がみられますが、これはほぼ自動的な反応と考えられています。その後、目の前の行動をまねる即時模倣、時間がたってから再現する延滞模倣へと、模倣は発達していきます。延滞模倣はごっこ遊びの土台にもなり、家庭で見た大人の姿や保育所で見た保育士の姿を、遊びの中で再現する姿として表れます。
幼児期健忘 幼児期健忘の原因については、言葉の発達や自己の意識の発達と関係するという考え方などが示されています。幼児期の記憶が思い出せないからといって、その時期の経験が無意味だということではありません。乳幼児期の経験は、具体的な出来事として思い出せなくても、人への信頼感や身に付いた技能など、さまざまな形でその後の発達を支えます。
ワーキングメモリと保育 ワーキングメモリの容量が小さい幼児に、一度に多くの指示を出すと、最初や途中の指示を忘れてしまうことがあります。一つずつ区切って伝える、見て分かる手がかりを用意するなどの工夫が有効です。また、ワーキングメモリの働きには個人差があり、指示が通りにくい子どもの姿を「話を聞いていない」と決めつけず、伝え方を工夫する視点が大切です。
紛らわしい点 3は、延滞模倣と見立てが同時に表れている場面です。どちらの側面もあるからといって延滞模倣の例でなくなるわけではありません。前日に見た行動を再現している点が、延滞模倣と判断する根拠です。4は現象の説明は正しく、名前だけを別の用語に入れ替えています。5は容量が年齢とともに変わる点は正しく、向きを逆にしています。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:発達心理学の定説(ピアジェの延滞模倣と表象、幼児期健忘、ワーキングメモリの発達)条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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