問題
成人期・高齢期を含む生涯発達に関する記述として、適切なものを2つ選びなさい。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
※この問題は2つ選ぶ形式です。2つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は1と4です。生涯発達心理学では、発達を「子どもが大人になるまでの成長」だけでなく、一生続く変化ととらえます。バルテスは、どの年齢でも何かを得て何かを失う、という見方を示しました(1)。また、年をとって力が衰えても、やることを選び、残った力をうまく使い、道具などで補えば適応できるという考え方をSOC理論といいます(4)。経験で蓄えられ高齢期まで保たれやすいのは結晶性知能なので2は誤り、3と5も誤りです。
1 ○ バルテスは、発達は生涯にわたって続き、どの時期にも獲得と喪失の両方が含まれる多方向的なものだと考えました。子ども時代は獲得ばかり、高齢期は喪失ばかり、という見方をとりません。
2 × 説明は結晶性知能のものです。流動性知能は、新しい場面で情報をすばやく処理したり推論したりする力で、比較的早い時期から加齢による低下が見られるとされます。結晶性知能は経験の蓄積にもとづき、高齢期まで比較的維持されやすいとされます。
3 × ハヴィガーストは、乳幼児期、児童期、青年期、壮年初期、中年期、老年期と、生涯の各時期について発達課題を示しました。
4 ○ SOC理論は、選択(Selection)、最適化(Optimization)、補償(Compensation)の3つの働きで、加齢にともなう変化に適応していく過程を説明します。
5 × エリクソンの理論では、成人期の危機が「生殖性(世代性)対 停滞」、老年期の危機が「統合 対 絶望」です。肢は二つを入れ替えています。
以上から、適切なものは1と4です。
生涯発達心理学の視点 バルテスは、生涯発達の特徴として、発達が生涯にわたること、多方向的であること、獲得と喪失が同時に起こること、可塑性(変わりうる余地)があること、歴史や文化の影響を受けることなどを挙げました。発達に影響する要因としては、年齢にともなう影響(同じ年齢の人に共通する変化)、歴史にともなう影響(同じ時代を生きた世代に共通する出来事)、個人に固有の出来事(病気、転居など)の3つが示されています。
SOC理論の具体例 よく例に挙げられるのが、高齢になったピアニストが、演奏する曲目を絞り(選択)、その曲を重点的に練習し(最適化)、速い部分の前をあえてゆっくり弾いて速さの印象をつくる(補償)といった工夫です。保育の場でも、ベテランの保育者が体力の変化に合わせて関わり方を工夫する姿を、この考え方で説明することができます。
知能の二つの側面 キャッテルとホーンは、知能を流動性知能と結晶性知能に分けました。流動性知能は図形の推理や記憶の速さなどに表れ、結晶性知能は語彙や一般的な知識、経験にもとづく判断などに表れます。「年をとると知能が全般に下がる」という単純な見方ではなく、側面によって変化の仕方が違う、という点が要点です。
発達課題の考え方 ハヴィガーストは、各時期の発達課題を達成すると、その人は幸福になり後の課題の達成もうまくいくが、達成できないと不幸になり、社会から認められず、後の課題の達成も難しくなると説明しました。課題は身体的な成熟、社会からの文化的な要請、個人の価値や願望から生まれるとされます。
エリクソンの後半の段階 成人期の「生殖性(世代性)」は、子どもを育てることに限らず、次の世代を育て、仕事や文化を受け継いでいくことへの関心を広く含みます。老年期の「統合」は、自分の人生をかけがえのないものとして受け入れることを指します。保育者が子どもを育てる営みは、保護者や保育者自身にとっての「生殖性」の課題と重なる、という見方もできます。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:発達心理学の定説(バルテスの生涯発達心理学と補償を伴う選択的最適化〔SOC〕理論、キャッテル・ホーンの流動性知能と結晶性知能、ハヴィガーストの発達課題、エリクソンの8段階)条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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