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保育士 保育の心理学 問28|青年期のアイデンティティとマーシャの同一性地位

問題

保育士 | 保育の心理学 | 令和8年4月1日時点の法令・指針に基づく

次の文は、青年期のアイデンティティ(自我同一性)に関する記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A エリクソンは、青年期の心理社会的危機を「同一性 対 同一性混乱(同一性拡散)」とした。 B マーシャの同一性地位のうち「早期完了(フォークロージャー)」は、自分の生き方について迷い悩む時期(危機)を経験しないまま、親などの価値観をそのまま受け入れて、職業や価値観に打ち込んでいる状態を指す。 C エリクソンのいう心理社会的モラトリアムとは、自分について模索することをやめ、社会の中での役割を早く引き受けようとする状態を指す。 D マーシャの同一性地位のうち「同一性達成」は、危機を経験していないにもかかわらず、特定の職業や価値観に強く打ち込んでいる状態を指す。

【この問題について】

本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。

※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。

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正解は 3
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解説

※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。

正答は3です。エリクソンは、青年期に「自分とは何者か」を確かめていく課題を「同一性 対 同一性混乱(拡散)」と表しました(A○)。マーシャはこれを、迷い悩んだ経験(危機)があるか、何かに打ち込んでいるか(積極的関与)の2つで分けました。迷わずに親の考えを受け入れて打ち込んでいるのは早期完了です(B○)。モラトリアムは社会的な責任を猶予されて自分を探す期間のことで(C×)、同一性達成は危機を経験したうえで打ち込んでいる状態です(D×)。

A ○ エリクソンの8段階のうち、青年期の危機は「同一性 対 同一性混乱(同一性拡散)」です。自分は何者で、どう生きていくのかという感覚をまとまりのあるものとして確立していくことが課題とされます。

B ○ マーシャは面接調査をもとに、「危機(いくつかの可能性の中で迷い、選ぶ経験)」と「積極的関与(コミットメント:職業や価値観に打ち込むこと)」の有無から4つの地位を示しました。早期完了は、危機を経験せずに関与している状態で、親などの価値観を疑わずに受け入れているのが特徴です。

C × 心理社会的モラトリアムは、青年が大人としての責任や義務の遂行を社会から猶予され、さまざまな役割を試しながら自分を模索する期間を指します。模索をやめて役割を早く引き受けることではありません。

D × 同一性達成は、危機を経験し、そのうえで自分なりの選択をして打ち込んでいる状態です。危機を経験していないのに打ち込んでいるのは、Bの早期完了の説明です。

以上から、A○ B○ C× D×の3が正答です。

マーシャの4つの同一性地位 危機と積極的関与の組み合わせで整理すると、次のようになります。同一性達成は「危機あり・関与あり」、モラトリアムは「危機の最中・関与はあいまい(関与しようと模索している)」、早期完了は「危機なし・関与あり」、同一性拡散は「関与なし(危機の有無は問わない)」です。この表を頭に置くと、Dのように「達成」と「早期完了」の説明を入れ替えた記述に気付きやすくなります。

エリクソンのモラトリアムとマーシャのモラトリアム 「モラトリアム」という言葉は、もともと経済用語で支払いの猶予を意味します。エリクソンはこれを、青年期に社会が与える猶予期間という意味で用いました。マーシャの4地位の中の「モラトリアム」は、まさに危機の最中にあって模索している状態を指す地位の名前です。同じ言葉が「期間」と「地位」の両方で使われるため、文脈で区別します。

青年期の自己の揺れ 青年期は、第二次性徴などの体の変化や、進路の選択などの社会的な変化が重なる時期です。他者からどう見られているかを強く意識し、自分の姿を見直すことが増えます。こうした中で、迷いや葛藤を経験しながら自分なりの価値観を形づくっていく過程そのものが、アイデンティティの形成と考えられています。迷うことは否定的な状態ではなく、達成に向かう過程の一部です。

生涯発達の中での位置づけ エリクソンは、青年期のアイデンティティの確立が、その後の成人期初期の「親密性 対 孤立」(他者と深い関係を結ぶ課題)の土台になると考えました。また、アイデンティティは青年期に一度確立すれば終わりというものではなく、成人期以降も、仕事の変化、結婚、子育て、退職などの節目で問い直されることがあると説明されます。保育者自身が自分の職業観を見直していくことも、こうした成人期の発達の一場面としてとらえることができます。

この問題の根拠発達心理学の定説(エリクソンの青年期の心理社会的危機と心理社会的モラトリアム、マーシャの同一性地位〔同一性達成・モラトリアム・早期完了・同一性拡散〕)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:発達心理学の定説(エリクソンの青年期の心理社会的危機と心理社会的モラトリアム、マーシャの同一性地位〔同一性達成・モラトリアム・早期完了・同一性拡散〕)条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。

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