問題
次の文は、メタ認知についての記述である。適切な記述を○、不適切な記述を×とした場合の正しい組み合わせを一つ選びなさい。 A メタ認知とは、自分が考えたり覚えたりしていること(認知)を、一段上の視点からとらえ、それを調整する働きのことである。 B メタ認知は、「自分は暗記が苦手だ」といった、認知についての知識の側面だけを指し、自分の理解を点検したり、やり方を調整したりする活動の側面は含まない。 C 絵本の読み聞かせの後に、「お話のどこが分からなかったかな」と自分の理解の程度を振り返って点検する働きは、モニタリングと呼ばれる。 D 「このやり方では覚えられない」と気付いて、声に出して繰り返すなど別の方法に切り替える働きは、コントロール(制御)と呼ばれる。 E メタ認知は生まれつき完成している働きであり、経験や周囲の人との関わりによって育つものではない。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は3です。メタ認知は、自分が考えていることや覚えていることを、もう一人の自分が上から見るようにとらえて調整する働きです(A○)。メタ認知には、認知についての知識だけでなく、自分の理解を点検する「モニタリング」(C○)と、やり方を切り替える「コントロール」(D○)という活動の側面も含まれるので、Bは×です。メタ認知は、経験や大人・友達との関わりを通して少しずつ育つ働きなので、Eは×です。
A ○ メタ認知の「メタ」は「一段上の」という意味です。自分の認知を対象として認識し、それを調整する働きをメタ認知といいます。
B × メタ認知は、一般に、メタ認知的知識(自分や課題、方略についての知識)と、メタ認知的活動(モニタリングとコントロール)の2つの側面に分けて説明されます。知識の側面だけを指すとする点が誤りです。
C ○ 自分がどの程度分かっているか、うまく進んでいるかを点検したり、気付いたりする働きをモニタリングといいます。
D ○ モニタリングの結果をもとに、目標を立て直したり、方法を変えたりする働きをコントロール(制御)といいます。モニタリングとコントロールは、互いに行き来しながら働きます。
E × メタ認知は、幼児期から少しずつ育ち、児童期・青年期にかけて発達していく働きです。大人からの問いかけや、友達との話し合い、自分の取り組みを振り返る経験などによって育まれると考えられています。
以上から A○ B× C○ D○ E× の3が正答です。
メタ認知の研究 メタ認知という概念は、フラベルらの記憶の発達の研究などから広まりました。その中で、幼い子どもは自分がどのくらい覚えられるかを実際よりも多く見積もる傾向があり、また、覚えるための方略(声に出して繰り返す、まとめて覚えるなど)を自分から使うことが少ないことが示されてきました。記憶についてのメタ認知はメタ記憶とも呼ばれます。
メタ認知的知識の内容 メタ認知的知識には、①人についての知識(「私は計算は得意だが、文章を読むのは苦手だ」など)、②課題についての知識(「長い文章は短い文章より覚えにくい」など)、③方略についての知識(「大事な所に線を引くと覚えやすい」など)が含まれます。こうした知識は、経験を重ねる中で少しずつ豊かになります。
幼児期のメタ認知を支える関わり 幼児期は、メタ認知が育ち始める時期です。保育の中で、保育士が「どうしてうまくいったのかな」「次はどうしたらいいと思う?」と問いかけたり、子ども同士で遊びを振り返って話し合ったりすることは、自分の考えや行動を一段上からとらえる経験になります。保育所保育指針の「幼児期の終わりまでに育ってほしい姿」の「道徳性・規範意識の芽生え」には自分の行動を振り返ることが、「思考力の芽生え」には自ら判断したり考え直したりすることが示されており、これらはメタ認知の育ちと重なる姿として理解できます。
実行機能との関係 目標に向けて、自分の行動や注意、感情を調整する働きは実行機能とも呼ばれ、メタ認知と関連して論じられます。実行機能は、ワーキングメモリ、抑制(衝動的な反応を抑える)、切り替え(状況に応じて考えを切り替える)などから成ると説明されることがあります。
紛らわしい点 Bはメタ認知の2つの側面のうち一方だけに限定した肢、Eは発達する働きであることを否定した肢です。CとDは、「点検する」のがモニタリング、「調整する」のがコントロールという対応で判断します。
- 保育所保育指針・同解説こども家庭庁の公表ページ
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:認知心理学・発達心理学の定説(フラベルらのメタ認知研究、メタ認知的知識とメタ認知的活動〔モニタリング・コントロール〕)条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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