問題
次の【事例】を読んで、保育士の対応として、「保育所保育指針」の1歳以上3歳未満児の保育に関わる記述に照らして、最も適切なものを一つ選びなさい。 【事例】 2歳児クラスで、Gちゃん(2歳)が車のおもちゃで遊んでいたところ、そばで見ていたHちゃん(2歳)が、黙ってそのおもちゃを取って走って行った。Gちゃんは床に座り込んで大きな声で泣いている。Hちゃんは取った車を両手でしっかりと握っている。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は5です。保育所保育指針は、1歳以上3歳未満児について、自己と他者との違いの認識がまだ十分ではないことから、保育士等が仲立ちとなって、自分の気持ちを相手に伝えることや相手の気持ちに気付くことの大切さなど、友達の気持ちや友達との関わり方を丁寧に伝えていくことを示しています。Hちゃんの「使いたい」という気持ちを受け止め、Gちゃんの気持ちを言葉にして伝え、「かして」という伝え方を一緒に経験できるよう仲立ちすることが最も適切です。
1 × 指針は、この時期は「自己と他者との違いの認識がまだ十分ではない」としています。肢はこれを「十分に分かる」に入れ替え、それを前提に自分から返すまで待たせています。Hちゃんの「使いたかった」気持ちも受け止められておらず、この時期の発達の特徴に合っていません。
2 × 二人を気づかう意図はありますが、取り合いに触れずにおもちゃを増やすと、子どもが他の子どもとの関わり方を少しずつ身につける機会になりません。指針は、保育士等の仲立ちにより、他の子どもとの関わり方を少しずつ身につけることを内容として示しています。
3 × Gちゃんの気持ちを和らげる意図はありますが、保育士が取り上げて返すだけでは、Hちゃんの「使いたかった」という気持ちは受け止められず、どう伝えればよかったのかを知る機会にもなりません。
4 × 内容の取扱い①の「自分で何かをしようとする気持ち」を尊重する考え方を、取り合いの場面に当てはめていますが、泣いているGちゃんへの関わりも、Hちゃんへの仲立ちもないため、両者の気持ちが受け止められません。指針③は、この時期は保育士等が仲立ちとなることを示しています。
5 ○ 指針第2章2(2)イ(ウ)③の考え方に沿った対応です。Hちゃんの気持ちを受け止めたうえで、相手の気持ちや関わり方を言葉で伝えています。
1歳以上3歳未満児の「人間関係」 指針第2章2(2)イの「人間関係」のねらいは、保育所での生活を楽しみ、身近な人と関わる心地よさを感じること、周囲の子ども等への興味や関心が高まり、関わりをもとうとすること、保育所の生活の仕方に慣れ、きまりの大切さに気付くことです。内容には、保育士等の仲立ちにより、他の子どもとの関わり方を少しずつ身につけること((イ)④)が含まれています。
内容の取扱いの3つのポイント 内容の取扱いでは、①自分で何かをしようとする気持ちが旺盛になる時期であることに鑑み、そのような子どもの気持ちを尊重し、温かく見守るとともに、愛情豊かに、応答的に関わり、適切な援助を行うようにすること、②思い通りにいかない場合等の子どもの不安定な感情の表出については、保育士等が受容的に受け止めるとともに、そうした気持ちから立ち直る経験や感情をコントロールすることへの気付き等につなげていけるように援助すること、③自己と他者との違いの認識がまだ十分ではないことから、子どもの自我の育ちを見守るとともに、保育士等が仲立ちとなって、自分の気持ちを相手に伝えることや相手の気持ちに気付くことの大切さなど、友達の気持ちや友達との関わり方を丁寧に伝えていくこと、が示されています。この事例では、泣いているGちゃんの気持ちを受け止めること(②)と、Hちゃんへの仲立ち(③)の両方が求められます。
自我の育ちとしての取り合い 2歳ごろは「自分の」という意識や「自分でやりたい」という気持ちが強まる時期で、物の取り合いは自我が育っていることの表れでもあります。取り合いをただの困った行動とみるのではなく、自分の思いと相手の思いがぶつかる経験を通して、他者の存在に気付いていく過程ととらえることが大切です。
3歳以上児との違い 3歳以上児になると、指針は、互いに思いを主張し、折り合いを付ける体験を通して自分の気持ちを調整する力が育つようにすることを示しています。1歳以上3歳未満児では保育士の仲立ちが中心であるのに対し、3歳以上児では子ども同士で考える部分が増えていく、という年齢による援助の違いを押さえておきます。
紛らわしい点 2・3は、どちらも「嫌な思いをさせたくない」「早く悲しみを和らげたい」という善意からの対応で、その場は収まります。4は指針①の「気持ちを尊重し、温かく見守る」の言葉を借りていますが、取り合いで泣いている場面では③の仲立ちが求められます。1は③の「違いの認識がまだ十分ではない」を逆にしています。
- 保育所保育指針・同解説こども家庭庁の公表ページ
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:保育所保育指針(平成29年厚生労働省告示第117号)第2章 2(2)イ(イ)④、(ウ)①〜③条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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