問題
乳児期後半からみられる、乳児と大人と物との関わりに関する記述として、適切なものを3つ選びなさい。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
※この問題は3つ選ぶ形式です。3つとも選ぶと答え合わせになり、正答の全部を選んだときだけ正解として扱います。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は2、4、5です。大人と同じ物に注意を向けることを共同注意といい、大人の視線の先を目で追うのはその姿です(2)。「乳児と物と人」の三項関係ができると、乳児は見つけた物を指さして大人に「見て」と知らせるようになります(4)。迷ったときに大人の表情を手がかりにして行動を決めるのは社会的参照です(5)。1は物を介さず見つめ合う二項関係の説明で共同注意ではなく、3は逆で、三項関係では相手が見ているかを確かめるようになります。
1 不適切 共同注意は、他者と同じ対象に注意を向け、その対象を他者と共有することです。大人と見つめ合って表情を交わすのは、物を介さない「乳児と人」の二項関係のやり取りです。共同注意は、乳児と大人が同じ物に注意を向ける三項関係の中で成り立つものなので、肢は二項関係と三項関係を入れ替えています。
2 適切 大人の視線や顔の向きを追って同じ物を見ることは視線追従と呼ばれ、共同注意の代表的な姿です。
3 不適切 三項関係が成り立つと、乳児は物を指さしながら大人の顔を見て、相手がその物を見ているか、どう反応しているかを確かめるようになります。肢は「確かめなくなる」としており、逆です。
4 適切 指さしには、欲しい物を取ってほしいと求めるもの(要求の指さし)と、自分が見つけた物や驚いた物を相手と共有しようとするもの(叙述の指さし)があります。どちらも、物を介して人とやり取りする三項関係の上に成り立つ行動です。
5 適切 どうしてよいかわからない状況で、信頼できる大人の表情や声の調子を手がかりに自分の行動を決めることを社会的参照といいます。肢の場面はその典型です。
以上から、適切なものは2、4、5です。
二項関係から三項関係へ 生まれて間もない乳児は、物を見る・つかむ(乳児と物)、大人と見つめ合ってやり取りする(乳児と人)という二項関係の中で過ごします。乳児期の後半になると、乳児と人とが同じ物に注意を向け、その物について気持ちを交わす三項関係が成り立つようになります。三項関係の成立は、言葉の獲得の大切な土台とされます。大人が見ている物に「ワンワンだね」と名前を言うとき、乳児が同じ物を見ていてはじめて、言葉と物が結び付くからです。
共同注意の広がり 共同注意には、大人の視線を追う(視線追従)、物を指さして大人に示す、物を手渡したり見せたりする(提示・手渡し)など、さまざまな姿があります。大人が指さした方向を見ることができるようになることも含まれます。これらは、他者にも心の向き(注意)があることに気付き始めていることを示す行動とも考えられています。
社会的参照の意味 社会的参照では、乳児は大人の表情を単に見ているだけでなく、それを状況の意味づけ(安全か危険か)に使っています。視覚的断崖の装置を使った研究では、母親がほほえんでいると乳児が渡りやすく、恐れの表情を見せると渡りにくいことが示されています。社会的参照は、アタッチメントの対象が「安全基地」として働いていることとも関連して説明されます。
保育での関わり 乳児が指さしたときに、保育士がその先を見て「お花が咲いているね」と言葉を添えて応じることは、三項関係を支え、言葉と経験を結び付ける関わりになります。保育所保育指針の第2章「乳児保育に関わるねらい及び内容」の「身近な人と気持ちが通じ合う」の内容の取扱いには、子どもの多様な感情を受け止め、温かく受容的・応答的に関わり、一人一人に応じた適切な援助を行うことが示されています。
紛らわしい点 1は共同注意を「乳児と人」の二項関係のやり取り(見つめ合い)と取り違えた肢、3は三項関係の特徴を逆にした肢です。社会的参照と共同注意は、どちらも三項関係の上に成り立つ点で似ていますが、社会的参照は「大人の情動を手がかりに行動を決める」点に特徴があります。
- 保育所保育指針・同解説こども家庭庁の公表ページ
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:発達心理学の定説(共同注意、二項関係から三項関係への移行、指さし、社会的参照)条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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