問題
次のA〜Dは、ピアジェの認知発達理論における各段階の特徴である。A〜Dと段階の名称の組み合わせとして正しいものを一つ選びなさい。 A 見る・触る・なめるなどの感覚と運動を通して外界を知る段階であり、布をかぶせて見えなくしたおもちゃを探すなど、見えなくなった物も存在し続けるという理解(対象の永続性)を獲得していく。 B 目の前にない物を思い浮かべる表象の働きが育ち、積み木を電車に見立てるなどのふり遊びが盛んになるが、物の見かけに判断が左右されやすく、保存の概念はまだ成立していない。 C 目の前にある具体的な物や出来事については筋道を立てて考えられるようになり、液体を形の違う容器に移し替えても量は変わらないという保存の概念を獲得する。 D 現実の具体的な物から離れて、仮説を立てたり、抽象的な事柄について論理的に推論したりできるようになる。
【この問題について】
本問は、保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲に基づき、goukaku-navi.jp が独自に作成したオリジナル問題です。全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。
※本サイトは一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
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答え合わせ
- 1
- 2
- 3
- 4
- 5
自信の3択
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解説
※この解説は goukaku-navi.jp が独自に作成したもので、一般社団法人 全国保育士養成協議会とは一切関係ありません。
正答は5です。ピアジェは、子どもの考える力が4つの段階を順に通って発達すると考えました。感覚と体の動きで世界を知る「感覚運動期」(A)、イメージや言葉を使えるようになるが見かけに左右されやすい「前操作期」(B)、具体的な物については論理的に考えられ保存が分かる「具体的操作期」(C)、抽象的な事柄を論理的に考えられる「形式的操作期」(D)の順です。段階の順序は入れ替わらないとされます。
A 感覚運動期 感覚と運動を通して外界と関わる段階です。最初は反射的な動きが中心ですが、やがて目的をもった行動ができるようになり、見えなくなった物も存在し続けているという対象の永続性を獲得していきます。
B 前操作期 表象(イメージ)の働きが育ち、言葉や見立て・ふり遊びなどの象徴的な活動が豊かになります。一方で、物の見かけの変化に判断が引きずられやすく、保存の概念はまだ成立していません。自分の視点から離れて考えることが難しい自己中心性も、この段階の特徴とされます。
C 具体的操作期 目の前の具体的な物については、頭の中で元に戻して考える(可逆性)などの論理的な操作ができるようになり、数・量・重さなどの保存の概念を獲得します。
D 形式的操作期 具体的な物を離れて、「もし〜ならば」という仮説を立てたり、抽象的な記号を使って推論したりできるようになります。
したがって、A 感覚運動期・B 前操作期・C 具体的操作期・D 形式的操作期の5が正答です。ほかの選択肢は、どこか2つの段階が入れ替わっています。
ピアジェの理論の位置づけ ピアジェは、子どもが外界に自ら働きかけ、その経験を通して知識の枠組みをつくり上げていくと考えました。この立場は構成主義と呼ばれます。子どもの考え方は大人の考え方を小さくしたものではなく、段階ごとに質的に異なる、という見方が理論の中心にあります。
段階の特徴をつかむ手がかり 感覚運動期は「対象の永続性」、前操作期は「象徴機能・自己中心性・保存の未成立」、具体的操作期は「保存の成立・可逆性」、形式的操作期は「仮説演繹的な思考」が手がかりになります。前操作期はさらに、象徴的思考の段階と直観的思考の段階に分けて説明されることがあります。
保存課題の例 同じ形のコップに入った同じ量の水の一方を、細長いコップに移し替えて見せます。前操作期の子どもは、水面が高くなったのを見て「こっちのほうが多い」と答えやすいとされます。具体的操作期の子どもは、「元のコップに戻せば同じ」(可逆性)、「高くなったけれど細くなった」(相補性)、「足したり減らしたりしていない」(同一性)といった理由で量が同じだと判断します。
段階の年齢について 教科書では各段階のおおよその年齢の目安が示されることがありますが、ピアジェ自身も年齢には文化や経験による幅があることを認めています。重要なのは、段階の順序が入れ替わらないという点です。
ほかの理論との対比 ヴィゴツキーは、ピアジェが子ども一人一人の自発的な活動を重視したのに対して、大人や仲間との関わりや言葉などの文化的な道具を通した学びを重視しました。また、ピアジェの研究以後、課題の示し方を工夫すると、より幼い子どもでも保存や他者の視点を理解できる場合があることが報告され、ピアジェは乳幼児の力を低く見積もっていたという指摘もあります。
出典と作り方
本問は合格ナビが作成したオリジナル問題です。保育士試験(一般社団法人 全国保育士養成協議会 実施)の筆記試験科目「保育の心理学」の出題範囲・保育所保育指針・関係法令に基づいて作っています。一般社団法人 全国保育士養成協議会が作成した試験問題を転載・改変したものではありません。根拠・出典:発達心理学の定説(ピアジェの認知発達理論:感覚運動期・前操作期・具体的操作期・形式的操作期)条文の原文は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で確認できます。法令・指針は令和8年4月1日時点の内容に基づきます。
本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・指針は改正されることがあるため、最新の内容は一般社団法人 全国保育士養成協議会の公式サイトや関係省庁の公表でご確認ください。本サイトは同協議会と一切関係ありません。
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