問題
図のような直流回路において,3Ωの抵抗を流れる電流の値[A]として,最も近いものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 (図:左に4Vの直流電源(上側が正極),上辺に左から3Ωと5Ωの抵抗が直列に並ぶ。3Ωと5Ωの接続点と下側の線の間に2Aの電流源があり,電流を上向き(接続点へ流し込む向き)に流す。5Ωの右端は下側の線につながる。)
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答え合わせ
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自信の3択
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解説
電圧源と電流源が一つずつある回路で,3Ωに流れる電流を求める問題です(令和5年度上期 問6)。
3Ωと5Ωの接続点の電位をV(下側の線を0V)とおき,接続点に出入りする電流の釣合いを書きます。
電源から3Ωを通って入る電流(4-V)/3と,電流源の2Aの和が,5Ωへ出ていく電流V/5に等しいので
(4-V)/3+2=V/5 より V=6.25V
3Ωの電流は (4-6.25)/3=-0.75A で,大きさ0.75Aが接続点から電源側へ流れます。正答は(5)です。
【解法1:節点の電位で解く】
下側の線を基準(0V)とし,3Ωと5Ωの接続点の電位をV[V]とします。接続点に流れ込む電流と流れ出る電流は等しいので
(4-V)/3+2=V/5
両辺を15倍して 20-5V+30=3V,8V=50,V=6.25V
3Ωを電源から接続点の向きに流れる電流は
(4-6.25)/3=-0.75A
負なので,実際には接続点から電源の正極へ向かって0.75Aが流れます。
検算:5Ωの電流は 6.25/5=1.25A です。接続点では,電流源から入る2Aが,5Ωへの1.25Aと3Ωへの0.75Aに分かれており,2=1.25+0.75 で釣り合っています。
【解法2:重ね合わせの理で確かめる】
①4Vの電源だけ(電流源は開放):3Ωと5Ωの直列で 4/(3+5)=0.5A が電源から接続点の向きに流れます。
②2Aの電流源だけ(電圧源は短絡):2Aが3Ωと5Ωに分かれ,3Ωには 2×5/(3+5)=1.25A が接続点から電源側の向きに流れます。
③合成:1.25-0.5=0.75A(接続点から電源側の向き)
どちらの方法でも大きさは0.75Aです。正答は(5)です。
【二つの解法の使い分け】
本問は節点が実質一つ(3Ωと5Ωの接続点)なので,その電位を未知数にする節点法が最も速く解けます。重ね合わせの理は,電源ごとに分けて考えるので途中の計算は簡単ですが,向きの管理が必要です。電圧源を取り除くときは短絡,電流源を取り除くときは開放するという約束を取り違えると,①で電流源を短絡して3Ωに4Vがそのまま加わったり,②で電圧源を開放して3Ωに電流が流れなくなったりして,誤った値になります。
【向きを間違えた場合】
重ね合わせで二つの電流を同じ向きとして足すと 0.5+1.25=1.75A になり,選択肢にありません。選択肢にない値が出たら,各電源が3Ωに流す向きを図に矢印で書き込んで確かめるのが有効です。本問では,電流源が押し上げた2Aのうち一部が3Ωを逆流して電源の正極側へ流れ込み,電源が流そうとする0.5Aを打ち消してさらに上回ります。
【電源の電力のやりとり】
接続点の電位は6.25Vで,電源の4Vより高くなっています。そのため3Ωの電流は電源の正極に流れ込み,4Vの電源は 4×0.75=3W の電力を受け取る側(充電される側)になります。電流源は 6.25×2=12.5W を供給し,その内訳は 3Ωの消費 0.75²×3≒1.69W,5Ωの消費 1.25²×5≒7.81W,電圧源の受け取り3Wで,合計12.5Wとなって釣り合います。電源が必ず電力を出す側になるとは限らないことを確かめる良い例です。
【テブナンの定理で見ると】
3Ωを切り離した端子から見ると,開放電圧は電流源の2Aが5Ωに流れて 2×5=10V,内部抵抗は電流源を開放して5Ωです。3Ωを電源側につなぐと (10-4)/(5+3)=0.75A となり,同じ結果になります。
【関連する出題パターン】
・電圧源と電流源が混在する回路の電流を求める問題
・ミルマンの定理で節点電位を求める問題
・電源が吸収する電力の符号を問う問題
いずれも節点電位を一つ求めれば,残りは各抵抗の両端の電位差から求まります。
出典と作り方
本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和5年度上期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。
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執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。


