第二種電気工事士の学科の過去問は、電気技術者試験センターが平成21年度分から公開していますが、公式の解答は答えの一覧表だけで解説はありません。公開の範囲と使える条件、CBT方式の回が公表されない点、合格ナビの382問の回ごとの収録数と3段階の解説を、一次情報で整理しました。
目次
結論:電気工事士2種の学科の過去問は、電気技術者試験センターが平成21年度分から公開しています。ただし公式の解答は答えの一覧表だけで、解説はありません。解説つきで解くなら、合格ナビの382問(公表問題326問と独自作成56問)に3段階の解説があります。
公式の過去問はどこにあるか:センターの「問題と解答」ページ
過去問の正本は、電気技術者試験センターの第二種電気工事士試験の問題と解答です。2026-10-30時点で、ページ送り7ページ分に、平成21年度(2009年)から令和8年度下期までの試験が並んでいます。
最新は、令和8年度下期の学科試験(2026年10月25日実施)の問題PDFと解答PDFです。問題PDFは16ページで、問題文と選択肢が載っています(例:令和8年度下期の問題)。
使える条件も、同じページに書かれています。
- 「当センターで公表している過去の試験問題の使用については、許諾や使用料は必要ありません。」(ただし留意点の確認が必要)
- 「教育目的など、電気主任技術者試験制度、電気工事士試験制度の意義に反しない限り、公表されている過去問題を問題集やテキストに使用される際、許諾および使用料の必要はありません。」
- 「著作権は放棄していません。」出典を明記し、問題を一部変えた場合はその旨も明記します(例:「出典:令和5年度上期第二種電気工事士試験(午前)」)
合格ナビの問題ページも、この書き方に合わせています。「出典:令和4年度上期(午前) 第二種電気工事士 学科試験 問7(一般財団法人 電気技術者試験センター)」のように、年度・期・問番号を出します。
公式の過去問の公表:令和8年度下期学科試験(2026年10月25日実施)まで、問題・解答のPDFを公表。最終確認日:2026-10-30。出典:センター 第二種電気工事士試験の問題と解答。
公式の解答は答えの一覧表だけ:解説はない
公式の過去問に、解説はありません。令和8年度下期の解答PDFは1ページで、「問」と「解答」の表に、問1〜問50のイ・ロ・ハ・ニが並んでいるだけです。
令和7年度上期から令和8年度上期までの解答PDFも、同じ1ページの表でした(確認日2026-10-30)。センターは「試験問題や解答の内容等に関する問い合わせには、一切応じられません。」とも案内しています(令和8年度下期の受験案内)。
公式の解答は、丸付け用の答えの表にたとえると分かりやすいです。どの問題を間違えたかは分かっても、なぜ違ったかは書いてありません。
- 問題を解く → 解答の表と照らして丸付けをする
- 間違えた理由は、テキストや電気設備の技術基準の解釈で自分で調べる
「なぜその選択肢が正しいのか」を補うのが、解説つきの問題集やWebサイトです。公式資料と本の役割分担は、第二種電気工事士のテキストの選び方で整理しています。
CBT方式で受けた回の問題は、公式には公表されない
学科試験は、マークシートの筆記方式か、会場のパソコンで解答するCBT方式かを選べます。令和8年度下期の受験案内は、公表のしかたを方式ごとに分けています。
| 方式 | 問題・解答の公表 |
|---|---|
| 筆記方式 | センターのホームページで公表(令和8年度下期は10月25日の試験実施完了後(夜)) |
| CBT方式 | 「学科試験(CBT方式)では、試験問題・解答は非公開です」。終了後に正答数を確認できる |
出典:令和8年度下期 受験案内(試験問題及び標準解答の公表)。
CBT方式で受けた人は、自分が解いた問題を公式の過去問として見直せません。練習には、筆記方式で公表された問題を使います。
センターのCBT方式のご案内には、「電気工事士学科試験については、令和9年度より原則としてCBT方式へ移行。」とあります(確認日2026-10-30)。メモ用紙の使い方や予約の流れは電気工事士のCBT方式にまとめています。
合格ナビの382問:回ごとの収録数と、収録していない回
合格ナビの問題データ(第二種電気工事士382問・集計日 2026-10-30)は、センター公表の学科試験問題326問と、センターの出題範囲をもとに合格ナビが作った問題56問です。56問は過去問ではなく、問題ページに「合格ナビ独自作成」と出典が出ます。
公表問題の326問を、回ごと・区分ごとに数えました(午前・午後があった回は別に数えます)。
| 試験の区分 | 合計 | 基礎理論 | 機器・配線器具 | 工事の方法 | 検査・法令 |
|---|---|---|---|---|---|
| 令和4年度上期(午前) | 30問 | 5 | 9 | 7 | 9 |
| 令和4年度上期(午後) | 27問 | 3 | 9 | 10 | 5 |
| 令和4年度下期(午前) | 27問 | 3 | 11 | 7 | 6 |
| 令和4年度下期(午後) | 33問 | 4 | 6 | 16 | 7 |
| 令和5年度上期(午前) | 37問 | 3 | 11 | 16 | 7 |
| 令和5年度上期(午後) | 37問 | 6 | 7 | 16 | 8 |
| 令和6年度上期 | 35問 | 2 | 7 | 19 | 7 |
| 令和6年度下期 | 26問 | 2 | 11 | 7 | 6 |
| 令和7年度上期 | 38問 | 3 | 10 | 19 | 6 |
| 令和7年度下期 | 36問 | 4 | 8 | 16 | 8 |
独自作成の56問は、基礎理論45問と検査・法令11問です。区分ごとの合計は、基礎理論80問、機器・配線器具89問、工事の方法133問、検査・法令80問になります。
別の回で同じ文の問題が出たものは、回ごとに別々に数えています。たとえば令和4年度上期(午前)問23と令和6年度上期 問23は、選択肢まで同じ文です。工事の方法の問題の並びは工事の方法の記事で分類しています。
この表から分かる限界も書いておきます。
- 1回の試験は50問ですが、収録は最多の回でも38問です。回ごとの50問をすべて収録してはいません
- 令和5年度下期(午前・午後)と、令和8年度上期・下期は収録していません。令和3年度以前の回もありません。これらはセンターのPDFで解けます
- 技能試験は対象外で、学科試験だけです
各問題ページでは、選ぶとすぐに答え合わせができ、「答えだけ見る」も選べます。ページの「訂正の記録」に訂正の有無が出て、「この問題の誤りを報告する」から連絡もできます。
- ゴムコードに使える最も消費電力の大きな電熱器具(令和7年度上期 問12)
- 低圧幹線から分岐する電線の許容電流の最小値(令和5年度上期(午後) 問9)
- 金属管に収めた電線1本当たりの許容電流(令和4年度上期(午前) 問8)
- 使用電圧100Vの屋内配線の施設場所と工事の種類(令和6年度下期 問20)
- 漏えい電流の測定結果と絶縁性能(令和4年度上期(午後) 問25)
- 第二種電気工事士免状があっても従事できない作業(令和4年度上期(午後) 問28)
- 絶縁抵抗の基準値(合格ナビが作った問題)
勉強サイトやアプリの見比べ方は、サイトは電気工事士2種の勉強サイトの選び方に、アプリは電気工事士2種の勉強アプリの選び方にまとめています。
3段階の解説の読み方:単相3線式の断線の問題で試す
3段階の解説は、次のように使い分けると読みやすくなります。例は令和4年度上期(午前)問7です(図は問題ページで確認してください)。
1 000 Wと200 Wの抵抗負荷(どちらも100V用)がつながる単相3線式回路で、途中が断線したときのa-b間の電圧を求めます。選択肢はア17・イ33・ウ100・エ167(V)で、答えは約33Vです。
- 初級:断線で2つの負荷が直列になり、200Vを分け合う、という全体のイメージをつかむ
- 標準:計算の手順を追う。抵抗は R = V²/P で、1 000 W側は 100²/1 000 = 10 Ω、200 W側は 100²/200 = 50 Ω。電流は 200/(10+50) ≒ 3.33 A、10 Ωの両端は 3.33×10 ≒ 33.3 V
- 上級:小さい負荷の側に高い電圧がかかる理由や、実務で中性線の断線が問題になる理由を確かめる
検算もできます。電圧は抵抗に比例して分かれるので、200×10/60 ≒ 33.3 V、もう一方は 200×50/60 ≒ 166.7 V です。足すと200Vに戻り、イ(33)とエ(167)が対になっていると分かります。センターの解答でも、問7の正解は2番目の選択肢(ロ)です。
電力量の計算も同じ型です。水60 kgを20 K温める電力量は、60×4.2×20 = 5 040 kJ を3 600で割って1.4 kW・hです(令和7年度下期 問3、答えはウ)。
過去問は、公式のPDFで解いて、解説で理由を確かめよう
電気工事士2種の過去問は、センターの公式PDFで本番の形のまま解き、解答の表で丸付けをしましょう。間違えた問題は、3段階の解説で理由を読み直します。初級で全体をつかみ、標準で計算や条文の手順を追えば、同じ論点が別の回で出ても解けます。
令和8年度の2回は合格ナビにまだ無いので、公式のPDFで解いてください。学科のあとの技能試験は電気工事士の実技試験の記事で準備できます。
試験センター非提携:本サイトは一般財団法人 電気技術者試験センターと一切関係ありません。試験の問題は、出典を示して内容を紹介しています。
一次ソース
(2026-10-30 時点)
よくある質問
Q技能試験の過去問は、どこで見られますか?
学科と同じセンターの「問題と解答」のページに、技能試験の問題と解答も並んでいます(令和8年度上期の技能試験まで掲載。確認日2026-10-30)。その年の候補問題と、作品の欠陥の判断基準も、センターのページで公表されています。出典:第二種電気工事士試験の問題と解答・技能試験の候補問題・欠陥の判断基準。
Q公式の解答の「イ・ロ・ハ・ニ」は、合格ナビの選択肢とどう対応しますか?
センターの問題と解答は、選択肢をイ・ロ・ハ・ニで示します。合格ナビの問題ページは、同じ順番をア・イ・ウ・エで示しています。イがア、ロがイ、ハがウ、ニがエです。たとえば令和4年度上期(午前)問7の公式の解答はロで、合格ナビではイが正解になります。出典:令和4年度上期(午前)の解答(PDF)。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月30日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

