第二種電気工事士の学科試験を、令和8年度上期の公式問題8問(基礎理論・材料と工具・検査・法令)で試せるクイズ形式の記事です。正解は電気技術者試験センターの公表解答、計算は検算つき、法令は条文で裏づけ。分野別の使い方、正答率の見方、本試験との差も整理します。
目次
結論:このクイズは、電気技術者試験センターが公表した令和8年度上期の第二種電気工事士の学科試験から、図を使わない8問(基礎理論2問・材料と工具2問・検査2問・法令2問)を出題します。正解は同じ回の公式の解答で確認し、計算は検算、法令は条文で裏づけています。答えは各問の直後に表示されるので、選択肢を読んだら一度手を止めて、自分の答えを決めてから読み進めてください。
| 問 | 分野 | 論点 | 正解 |
|---|---|---|---|
| 問2 | 基礎理論 | 軟銅線の電気抵抗の記述(誤り探し) | ロ |
| 問3 | 基礎理論 | 電熱器の発熱量[kJ]の計算 | ハ |
| 問11 | 材料 | TSカップリングの使用目的 | イ |
| 問13 | 工具 | 作業と工具の組合せ(誤り探し) | ニ |
| 問24 | 検査 | 低圧回路の測定器と用途の組合せ(誤り探し) | ハ |
| 問25 | 検査 | 低圧の絶縁抵抗が技術基準に適合しないもの | ロ |
| 問28 | 法令 | 電気工事士でなければ従事できない作業 | ロ |
| 問30 | 法令 | 電気設備に関する技術基準を定める省令の記述(誤り探し) | イ |
合格ナビの第二種電気工事士の問題382問は、電気の基礎理論80問・電気機器・配線器具・配線89問・工事の方法133問・検査・法令80問の4分野です(2026-10-04 集計)。うち326問は、センターが公表した学科試験の過去問です。
出典は電気技術者試験センターの令和8年度上期 学科試験の問題と解答、令和8年度第二種電気工事士下期試験 受験案内です。法令は、e-Gov 法令検索の電気工事士法施行規則・電気工事士法施行令・電気設備に関する技術基準を定める省令の現行条文(2026-10-04 時点)によります。
基礎理論のクイズ(問2・問3)
問2 軟銅線の電気抵抗
軟銅線の電気抵抗に関する記述として,誤っているものは。
- イ.電気抵抗は周囲温度が上昇すると大きくなる。
- ロ.電気抵抗は軟銅線の断面積の2乗に反比例する。
- ハ.電気抵抗は軟銅線の長さに比例する。
- ニ.抵抗率はアルミニウム線よりも低い。
出典:令和8年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問2(一般財団法人 電気技術者試験センター)。
正解はロです。電気抵抗は R=ρ×L÷A(ρ:抵抗率、L:長さ、A:断面積)で表され、長さに比例し、断面積に反比例します。「2乗」は付きません。検算として、断面積が2倍になると抵抗は1÷2=0.5倍になります(2乗なら0.25倍)。なお、断面積は直径の2乗に比例するので、直径で考えると「2乗に反比例」になります。同じ考え方の問題に、令和7年度上期 問2があります。直径1.6 mm・長さ8 m の軟銅線と抵抗が等しい長さ32 m の軟銅線の直径は、長さが4倍なので断面積も4倍、直径は2倍の3.2 mm になります。
問3 電熱器の発熱量
消費電力が300 W の電熱器を,2 時間使用したときの発熱量[kJ]は。
- イ.600
- ロ.1 080
- ハ.2 160
- ニ.3 600
出典:令和8年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問3(一般財団法人 電気技術者試験センター)。
正解はハです。300 W = 0.3 kW なので、電力量は 0.3 × 2 = 0.6 kW・h。1 kW・h = 3 600 kJ なので、0.6 × 3 600 = 2 160 kJ になります。検算は別の経路で行います。300 W × (2 × 3 600 秒)= 2 160 000 J = 2 160 kJ で、一致します。「kW・h」と「kJ」の換算(1 kW・h は 3 600 kJ)を忘れると、イ・ロ・ニに引っかかります。
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計算の解き方の全体は基礎理論の攻略にまとめています。
材料・工具のクイズ(問11・問13)
問11 TSカップリング
合成樹脂管工事に使用されるTS カップリングの使用目的は。
- イ.硬質ポリ塩化ビニル電線管相互を接続するのに用いる。
- ロ.硬質ポリ塩化ビニル電線管をアウトレットボックス等に接続するのに用いる。
- ハ.硬質ポリ塩化ビニル電線管の管端を保護するのに用いる。
- ニ.硬質ポリ塩化ビニル電線管と合成樹脂製可とう電線管とを接続するのに用いる。
出典:令和8年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問11(一般財団法人 電気技術者試験センター)。
正解はイです。TSカップリングは、硬質ポリ塩化ビニル電線管どうしをつなぐ継手です。ロ・ハ・ニは「ボックスへの接続」「管端の保護」「可とう電線管との接続」で、いずれもTSカップリングの目的ではありません。「管どうし」か「管とほかの物」かで分けると選びやすくなります。
問13 作業と工具の組合せ
電気工事の作業と使用する工具の組合せとして,誤っているものは。
- イ.金属製キャビネットに穴をあける作業とノックアウトパンチャ
- ロ.木造天井板に電線管を通す穴をあける作業と羽根ぎり
- ハ.電線,メッセンジャワイヤ等のたるみを取る作業と張線器
- ニ.薄鋼電線管を切断する作業とプリカナイフ
出典:令和8年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問13(一般財団法人 電気技術者試験センター)。
正解はニです。この問題は、当サイトの収録で、令和4年度上期(午後)と令和5年度上期(午後)にも、問題文と4つの選択肢が同じ文言で出題されています(2026-10-04 に公式の問題と照合)。工具の名前と用途の対応は、同じ組合せで繰り返し問われる分野です。
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工具の用途の暗記は暗記表で整理しています。
検査・測定のクイズ(問24・問25)
問24 測定器と用途の組合せ
低圧回路を試験する場合の測定器とその用途の組合せとして,誤っているものは。
- イ.回路計(テスタ) と 導通試験
- ロ.検相器 と 三相回路の相順(相回転)の確認
- ハ.電力計 と 消費電力量の測定
- ニ.クランプ式電流計 と 負荷電流の測定
出典:令和8年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問24(一般財団法人 電気技術者試験センター)。
正解はハです。電力計が測るのは電力[W]で、消費電力量[kW・h]を測る計器は電力量計です。単位が違うことに気づけば、ハが誤りだと分かります。
問25 低圧の絶縁抵抗
低圧屋内配線の電路と大地間の絶縁抵抗を測定した。「電気設備に関する技術基準を定める省令」に適合していないものは。
- イ.単相3 線式100/200 V の使用電圧200 V 空調回路の絶縁抵抗を測定したところ0.16 MΩであった。
- ロ.三相3 線式の使用電圧200 V(対地電圧200 V)電動機回路の絶縁抵抗を測定したところ0.18 MΩであった。
- ハ.単相2 線式の使用電圧100 V 屋外庭園灯回路の絶縁抵抗を測定したところ0.12 MΩであった。
- ニ.単相2 線式の使用電圧100 V 屋内配線の絶縁抵抗を,分電盤で各回路を一括して測定したところ,1.5 MΩであったので個別分岐回路の測定を省略した。
出典:令和8年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問25(一般財団法人 電気技術者試験センター)。
正解はロです。電気設備に関する技術基準を定める省令58条は、低圧の電路の絶縁抵抗を、使用電圧と対地電圧に応じて次の値以上と定めています。
| 電路の使用電圧の区分 | 絶縁抵抗値 |
|---|---|
| 300 V 以下で、対地電圧が150 V 以下の場合 | 0.1 MΩ以上 |
| 300 V 以下で、その他の場合 | 0.2 MΩ以上 |
| 300 V を超えるもの | 0.4 MΩ以上 |
ロは対地電圧が200 V(150 V を超える)なので「その他の場合」の0.2 MΩ以上が必要です。測定値の0.18 MΩは0.2 MΩ未満なので、適合しません(0.18 < 0.2)。ハは単相2線式100 V で対地電圧は150 V 以下なので、0.1 MΩ以上が基準で、0.12 MΩは適合します(0.12 ≧ 0.1)。この問題は「対地電圧が150 V を超えるか」を見分けるのがポイントです。イ・ニの適否はこの記事では判定していません。
低圧の電路の絶縁性能:300 V 以下で対地電圧150 V 以下は0.1 MΩ以上、300 V 以下でそのほかは0.2 MΩ以上、300 V を超えるものは0.4 MΩ以上(電気設備に関する技術基準を定める省令58条)。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov 法令検索 電気設備に関する技術基準を定める省令。
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法令のクイズ(問28・問30)
問28 電気工事士でなければ従事できない作業
「電気工事士法」において,一般用電気工作物の工事又は作業で電気工事士でなければ従事できないものは。
- イ.差込み接続器にコードを接続する工事
- ロ.配電盤を造営材に取り付ける作業
- ハ.地中電線用の暗きょを設置する工事
- ニ.火災感知器に使用する小型変圧器(二次電圧が36 V 以下)二次側の配線工事
出典:令和8年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問28(一般財団法人 電気技術者試験センター)。
正解はロです。条文で確認できます。
- イ・ハ・ニは、電気工事士法施行令1条が「軽微な工事」として挙げています(イ=1号の接続器へのコードの接続、ニ=4号の小型変圧器(二次電圧36 V 以下)の二次側の配線工事、ハ=6号の地中電線用の暗渠又は管の設置)。軽微な工事は、法2条3項ただし書により「電気工事」から除かれ、電気工事士の免状がなくてもできます
- ロの配電盤を造営材に取り付ける作業は、施行規則2条2項が免状のいらない軽微な作業から除いている作業(1項1号ヌを引用)で、電気工事士でなければ従事できません
条文は、e-Gov 法令検索の電気工事士法施行規則2条と電気工事士法施行令1条で確認できます(2026-10-04 時点の現行条文)。
問30 電気設備に関する技術基準を定める省令
「電気設備に関する技術基準を定める省令」に関する記述として,誤っているものは。
- イ.同省令は「電気工事士法」の規定に基づき,定められている。
- ロ.電圧の種別である低圧,高圧及び特別高圧を規定している。
- ハ.電気設備は,感電,火災その他人体に危害を及ぼし,又は物件に損傷を与えるおそれがないように施設しなければならないと規定している。
- ニ.電気の使用場所における低圧の電路の絶縁性能については,使用電圧の区分に応じ,絶縁抵抗値を規定している。
出典:令和8年度上期 第二種電気工事士 学科試験 問30(一般財団法人 電気技術者試験センター)。
正解はイです。技術基準を定める省令の制定文は、「電気事業法(昭和三十九年法律第百七十号)第三十九条第一項及び第五十六条第一項の規定に基づき」と書いています。電気工事士法ではなく、電気事業法に基づく省令です。ロは同省令2条(低圧は交流600 V 以下など)、ハは4条、ニは58条に当たります。
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分野別クイズの使い方(計算・暗記・法令)
分野によって、クイズの使い方を変えます。
| 分野 | 当サイトの問題数 | 使い方 |
|---|---|---|
| 基礎理論(計算) | 80問 | 公式を書く、数値を代入する、単位をそろえる、別の式で検算する、の順に手を動かす。問3のように単位の換算で間違える問題が多い |
| 電気機器・配線器具・配線、工事の方法(暗記) | 89問・133問 | 材料・工具・工事方法の名前と用途を対応づける。問13のように同じ組合せが繰り返し出る |
| 検査・法令 | 80問 | 条文の主語(電気工事士法か電気事業法か)と、基準値の区分(使用電圧・対地電圧)を見分ける |
令和8年度上期の一般問題30問のうち、問16〜18は写真を使う問題です。写真や図を使う問題は、公式の図を再掲しないため、この記事では出題していません。配線図と写真の問題は、当サイトの過去問一覧で解けます。
正答率の見方と弱点の決め方
学科試験の合格基準点は60点です。配点は一般問題・配線図とも1問2点なので、50問のうち30問の正解が合格点です。
学科試験の合格基準点:60点(一般問題30問・配線図20問、配点は1問2点)。最終確認日:2026-10-04。出典:電気技術者試験センター 令和8年度第二種電気工事士下期試験 受験案内、令和8年度上期 学科試験の問題。
当サイトの目安として、分野ごとに正答率を出し、6割(合格基準点60点と同じ割合)を下回る分野から復習する方法をおすすめします。たとえば基礎理論の正答率が5割、法令が8割なら、基礎理論から手を付けます。ただし、このクイズは8問だけなので、本試験の得点の予測にはなりません。分野ごとの問題数をそろえた正答率は、問題ページの結果や診断で確認してください。
本試験との差をどう埋めるか
センターの受験案内は、出題方針をこう書いています。
「これまで学科試験においては、受験者の知識を適切に問うことができるような、良質な問題が多数出題されてきました。試験に際しては、これらの問題を活用し、積極的に出題する方針とします。(問題文、選択肢、数値、用語等を見直し、最新の知識や応用・判断力等を適切に問うための所要の変更を行う場合があります。)」
問13のように同じ文言で繰り返し出る問題もあれば、問28のように数値や選択肢が入れ替わって出る問題もあります。過去問を解くときは、答えを覚えるだけでなく、なぜその選択肢が誤りなのかを条文や式で説明できるようにします。
配線図の問題は、令和8年度上期では問31〜50の20問で、50問の4割を占めます。クイズで解いた一般問題だけでなく、図を読む問題も同じ量だけ練習が必要です。学科試験の構成と出題分野は学科試験の対策に、公式の過去問の探し方は過去問解説にまとめています。
まとめ
- このクイズは、令和8年度上期の公式の学科問題から図を使わない8問を出題した
- 正解はセンターの公表解答で確認し、計算は検算、法令は条文で裏づけた
- 問3は換算(1 kW・h = 3 600 kJ)、問25は対地電圧の区分、問28は施行令1条の軽微な工事、問30は制定文の根拠法がポイント
- 学科の合格基準点は60点(50問中30問)。分野別の正答率が6割を下回る分野から復習する
- 同じ文言の問題が繰り返し出ることがあるので、過去問を使った練習が有効
よくある質問
Qこのクイズの正解は、何が出典ですか?
問題文は電気技術者試験センターが公表した令和8年度上期の学科試験の問題PDF、正解は同じ回の解答PDFによります。計算問題は記事の中で式と検算を示し、法令の問題は条文で裏づけています。
Q学科試験は何問で、何問正解すれば合格ですか?
令和8年度上期の問題は、一般問題30問と配線図20問の計50問で、配点はどちらも1問2点です。受験案内は学科試験の合格基準点を60点としているため、50問のうち30問の正解が目安です。
Q図や写真を使う問題は、このクイズに入っていませんか?
入れていません。公式問題の図や写真は再掲しない方針のためです。配線図や写真の問題は、当サイトの問題ページ(検査・法令、工事の方法、電気機器・配線器具・配線の各分野)で解けます。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月4日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

