電験三種
法令の確認日 2026年9月13日e-Govと照合済み

電験三種 令和4年度下期 理論 問9|電磁気学(静電界・コンデンサ)

問題

電験三種 | 理論 | 令和8年度(2026年度)試験対応・数値確認日 2026-10-29

図のようなRC交流回路がある。この回路に正弦波交流電圧E[V]を加えたとき,容量性リアクタンス6Ωのコンデンサの端子間電圧の大きさは12Vであった。このとき,E[V]と図の破線で囲んだ回路で消費される電力P[W]の値の組合せとして,正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。 (図:交流電源E[V]に,抵抗8Ωと容量性リアクタンス6Ωのコンデンサの直列枝と,抵抗4Ωと容量性リアクタンス3Ωのコンデンサの直列枝が並列に接続されている。6Ωのコンデンサの端子間電圧が12V。破線は二つの直列枝全体を囲む。)

問題の図(出典: 令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問9/電気技術者試験センター)

図の出典:令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論 問9

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正解は 2
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  • 4
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解説

抵抗とコンデンサの直列枝が二つ並列になった交流回路で,電源電圧と消費電力を求める問題です(令和4年度下期 問9)。

左の枝では,6Ωのコンデンサに12Vかかっているので電流は 12/6=2A です。この枝のインピーダンスは √(8²+6²)=10Ω なので,電源電圧は E=2×10=20V です。

右の枝のインピーダンスは √(4²+3²)=5Ω なので電流は 20/5=4A です。電力を消費するのは抵抗だけなので

P=2²×8+4²×4=32+64=96W

正答は(2)です。

【左の枝(8Ωと6Ω)】

コンデンサの電圧12V,容量性リアクタンス6Ωより,枝の電流は

I₁=12/6=2A

枝のインピーダンスは Z₁=√(8²+6²)=10Ω

二つの枝は並列で,どちらにも電源電圧Eがかかるので

E=I₁Z₁=2×10=20V

【右の枝(4Ωと3Ω)】

Z₂=√(4²+3²)=5Ω

I₂=E/Z₂=20/5=4A

【消費電力】

コンデンサは電力を消費しないので,抵抗の消費電力だけを足します。

P=I₁²×8+I₂²×4=2²×8+4²×4=32+64=96W

【位相の確認】

二つの枝はどちらも 抵抗:リアクタンス=4:3 で,電流は電源電圧よりそれぞれ同じ角度だけ進みます。位相がそろっているので,電源電流は 2+4=6A になります。

【誤りの選択肢】

(1)の32Wは左の枝の8Ωだけの電力で,右の枝の分が抜けています。(3)(4)のE=28Vは,8Ωの電圧 2×8=16V とコンデンサの電圧12Vを位相を考えずに足した値と一致します。抵抗とコンデンサの電圧は位相が90°ずれているので,大きさは √(16²+12²)=20V と合成しなければなりません。

正答は(2)です。

【電圧のベクトル図で考える】

左の枝では,電流I₁を基準にすると,8Ωの電圧16Vは電流と同相,コンデンサの電圧12Vは電流より90°遅れます。二つは直角をなすので,合成した電源電圧は

E=√(16²+12²)=20V

で,3:4:5の直角三角形になっています。同じように右の枝も 4:3:5 の形で,Z₂=5Ω です。電験三種では,このような整数の直角三角形になる数値がよく使われるので,気付くと計算が速くなります。

【皮相電力・無効電力まで求めると】

左の枝:有効電力 2²×8=32W,無効電力 2²×6=24var

右の枝:有効電力 4²×4=64W,無効電力 4²×3=48var

合計:P=96W,Q=72var(どちらも容量性)

皮相電力は S=√(96²+72²)=120V·A で,電源から見た電流は S/E=120/20=6A,力率は 96/120=0.8(進み)です。電源電流6Aは,二つの枝電流2Aと4Aの位相がそろっている(どちらも力率0.8で同じ位相角)ため単純な和になっています。

【並列枝の電力を求める別の方法】

二つの枝の電流は位相が同じなので,電源電流 I=6A に対して合成インピーダンスは 20/6≒3.33Ω です。合成の抵抗分は Z×0.8=(10/3)×0.8≒2.67Ω となり,P=6²×2.67≒96W と同じ値になります。ただし一般には枝ごとの位相が異なるので,枝ごとに I²R を求めて足す方法が確実です。

【関連する出題パターン】

・RL・RC直列枝の並列回路で電源電流や力率を求める問題

・一部の素子の電圧や電流から,回路全体の電圧・電力を逆算する問題

・有効電力・無効電力・皮相電力の関係 S²=P²+Q² を使う問題

いずれも「電力を消費するのは抵抗だけ」「直列の電圧は位相を考えて合成する」の二点が要になります。

この問題の根拠出典:令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター)
訂正の記録この問題の訂正はありません(サイト全体の記録)
出典と作り方

本問は電気技術者試験センター公表の過去問題を出典明記の上で引用しています。同センターは公式サイトの「よくあるご質問」で、教育目的など試験制度の意義に反しない限り、公表された過去問題を問題集やテキストに使用する際の許諾および使用料は不要としています。 根拠・出典:出典:令和4年度下期 第三種電気主任技術者試験 理論(一般財団法人 電気技術者試験センター) 各根拠条文・規定は「e-Gov法令検索」(https://elaws.e-gov.go.jp/)で原文を確認できます。令和8年度(2026年度)試験基準日時点で施行されている法令・基準の数値を反映(数値確認日 2026-10-29)。

本問・解説は試験対策のための学習コンテンツです。法令・基準は改正されることがあるため、最新の内容は一般財団法人 電気技術者試験センター・経済産業省の公式情報をご確認ください。本サイトは電気技術者試験センターと一切関係ありません。

執筆・監修:合格ナビ運営事務局(運営者情報)。電気事業法・電気工事士法・電気用品安全法・電気設備技術基準・内線規程の根拠条文に基づき、段差のある3段階の解説(初心者・標準・上級)を作成しています。