引火点とは、火を近づけたときに燃え出すのに十分な蒸気が出る最低の液温です。発火点・燃焼点との違い、消防法が引火点で第4類の品名を分ける境界温度(21・70・200・250℃)、法令が定める測定方法、主な物質の値と燃焼範囲を、条文と厚労省のデータで整理します。
目次
結論:引火点とは、液体に火を近づけたときに燃え出すのに十分な濃度の蒸気が液面に出る最低の液温です。火がなくても加熱だけで燃え出す温度が発火点で、同じ物質では「引火点 < 燃焼点 < 発火点」になります。消防法は第4類の品名を引火点の境界(21℃・70℃・200℃・250℃)で分けています。
合格ナビの危険物乙4 論点別問題350問のうち、問題文・選択肢・論点タグに「引火点」を含む問題は71問(性質55問・物理化学14問・法令2問/2026-10-02 当サイト集計)です。3科目すべてに出てくる言葉なので、意味と境界温度を一度で整理しておく価値があります。
| 用語 | ひとことで | 火源 | 同じ物質での高さ |
|---|---|---|---|
| 引火点 | 火を近づけると燃え出す最低の液温 | 必要 | 最も低い |
| 燃焼点 | 引火したあと燃え続ける最低の液温 | 必要 | 引火点よりやや高い |
| 発火点 | 火がなくても自ら燃え出す最低の温度 | 不要 | 最も高い |
引火点とは何か(液温と蒸気の濃度で考える)
液体は、温度が上がるほど多くの蒸気を出します。液面付近の蒸気の濃度が燃焼範囲の下限値に達したとき、火を近づけると燃えます。この「下限値に達する最低の液温」が引火点です。
- 液温が引火点より低い:蒸気が薄く、火を近づけても燃えない
- 液温が引火点以上:火を近づけると燃える(引火する)
つまり、引火点が低い液体ほど、低い温度でも燃える蒸気を出すので危険です。「引火点が高いほど危険」は逆の理解です。液温を引火点より低く保つことは、蒸気の濃度を燃焼範囲の下限より低く保つことと同じ意味になります。
引火点の測定方法(法令で決まっている)
第4類(引火性液体)に当たるかどうかを判断する試験は、危険物の規制に関する政令第1条の6が定めています。原則はタグ密閉式引火点測定器で引火点を測り、
- タグ密閉式で80℃以下で測定されない場合はクリーブランド開放式
- タグ密閉式で0℃以上80℃以下で測定され、その引火点での動粘度が10センチストークス以上の場合はセタ密閉式
で測ります。密閉式(容器にふたをして蒸気を逃がさない)と開放式があり、資料によって引火点の値が違うことがあるのは、測定方法やサンプルの違いによるものです。
引火点と発火点の違い
違いの本質は火源(点火源)があるかないかです。
| 比べる点 | 引火点 | 発火点 |
|---|---|---|
| 火源 | 近づける(前提) | なし(加熱だけ) |
| 何の温度か | 液体の温度(液温) | 物質を加熱したときの温度 |
| 危険の意味 | 低いほど、低温で引火する | 低いほど、熱い配管などに触れただけで燃える |
| 同じ物質では | 低い | 高い |
燃焼点は、引火したあと燃焼が続く最低の液温で、引火点よりやや高くなります。引火点では一瞬燃えても続かないことがあるためです。同じ物質では一般に「引火点 < 燃焼点 < 発火点」で、「発火点は引火点より低い」「燃焼点は引火点より低い」はどちらも誤りです。
発火点は着火点と呼ばれることもあります。消防法は、特殊引火物を「発火点が100℃以下のもの」でも定義しており(後述)、発火点の低さも危険性の指標として法令に入っています。
引火点と発火点で起きやすい「誤りの型」
選択肢で入れ替えに注意するのは、次の5つです。右の列を確かめれば見分けられます。
| よくある誤り | 正しくは | 確かめ方 |
|---|---|---|
| 発火点は引火点より低い | 同じ物質では 引火点 < 燃焼点 < 発火点 | 火を近づけたほうが、低い温度で燃える |
| 引火点が高い液体ほど常温で引火しやすい | 引火点が低いほど引火しやすい | 引火点は「燃える蒸気が出はじめる液温」 |
| 液温が引火点より低くても、火を近づければ必ず引火する | 引火点より低い液温では蒸気が薄く、燃えない | 蒸気の濃度が燃焼範囲の下限に届いていない |
| 引火点が低い物質ほど、発火点も低い | 引火点の順と発火点の順は一致しない | ジエチルエーテルと二硫化炭素の値(下の表)で反例が作れる |
| 燃焼点は引火点より低い | 燃焼点は引火点よりやや高い | 引火は一瞬でも、燃え続けるにはもう少し温度が要る |
4つ目の反例は、厚生労働省 職場のあんぜんサイトの値で確認できます。
| 物質 | 引火点 | 発火点(自然発火温度) |
|---|---|---|
| ジエチルエーテル | −45℃ | 175℃ |
| 二硫化炭素 | −30℃ | 90℃ |
引火点はジエチルエーテルのほうが低く、発火点は二硫化炭素のほうが低い。つまり、引火点が低いからといって発火点も低いとは言えません。出典はジエチルエーテル・二硫化炭素のモデルSDSです(2026-10-03 時点)。
法令の中での「引火点・発火点・燃焼点」の出番
試験では3つの言葉が並びますが、法令での使われ方は大きく違います。消防法・危険物の規制に関する政令・危険物の規制に関する規則の現行条文を、e-Gov 法令検索の全文データで調べた結果です(2026-10-04 時点)。
| 用語 | 法令での出番 |
|---|---|
| 引火点 | 消防法 別表第一 備考で、第2類の引火性固体(第7号:1気圧で引火点が40度未満)と、第4類の品名の区分(第11号・第12号・第14号〜第17号)に使われる。測定方法は政令第1条の6が決める |
| 発火点 | 消防法の全文で1か所だけ。別表第一 備考第11号の特殊引火物の定義(「発火点が100度以下のもの」)。政令・規則の条文には出てこない |
| 燃焼点 | 消防法・政令には出てこない。規則第1条の3の第4項・第5項に「タグ開放式引火点測定器による燃焼点」として現れ、アルコール類(第4項)や第二石油類(第5項)から一部の水溶液・可燃性液体量の少ない物品を除く要件の判定に使われる |
つまり、品名の区分に使う物差しの中心は引火点で、発火点が法令で品名の判定に使われるのは特殊引火物だけです。そのため「ガソリンの発火点はいくつ」のような数字より、「発火点が100度以下なら特殊引火物に入りうる」「第二石油類・第三石油類の境界は引火点」という使い分けのほうが法令に沿った整理になります。規則第1条の3の燃焼点の要件は条文の細かい除外規定なので、ここでは「燃焼点という言葉は規則の除外要件にも現れる」と知っておく程度で足ります(当サイトの見方)。
試験の科目は、消防試験研究センターの試験科目及び問題数で、乙種は「危険物に関する法令」15問・「基礎的な物理学及び基礎的な化学」10問・「危険物の性質並びにその火災予防及び消火の方法」10問と示されています(2026-10-04 時点)。引火点・発火点は冒頭の集計のとおり3科目にまたがるので、法令では「品名の境界温度」、物理化学では「定義と燃焼範囲」、性質では「物質ごとの位置づけ」と、科目ごとに見る角度が変わります。
自分で確かめる3問(当サイトのオリジナル)
- ①ある液体の引火点が−20℃のとき、液温が20℃なら、火を近づけると引火しますか。→ 引火します。液温が引火点以上だからです。ただし「火を近づけなくても20℃で自ら燃え出す」は誤りで、それは発火点の話です
- ②液体Aは引火点−45℃・発火点175℃、液体Bは引火点−30℃・発火点90℃です。低い液温で引火しやすいのはどちらですか。熱い表面に触れて燃え出しやすいのはどちらですか。→ 引火しやすいのはA、燃え出しやすいのはBです
- ③引火点が21℃の石油類の液体は、引火点による区分では第一石油類ですか、第二石油類ですか。→ 第二石油類側です。第一石油類は「21℃未満」だからです
引火点で決まる第4類の品名区分(消防法 別表第一 備考)
消防法は、第4類の品名の多くを1気圧での引火点で区分しています。消防法 別表第一 備考第11号〜第17号の要点です(条文は e-Gov 法令検索で確認、2026-10-03 時点の現行条文)。
| 品名 | 条文に挙がる物品 | 区分の基準(1気圧) |
|---|---|---|
| 特殊引火物 | ジエチルエーテル・二硫化炭素 | 発火点100℃以下、または引火点−20℃以下で沸点40℃以下 |
| 第一石油類 | アセトン・ガソリン | 引火点21℃未満 |
| アルコール類 | (炭素数1〜3の飽和一価アルコール) | 引火点ではなく分子の形で定義 |
| 第二石油類 | 灯油・軽油 | 引火点21℃以上70℃未満 |
| 第三石油類 | 重油・クレオソート油 | 引火点70℃以上200℃未満 |
| 第四石油類 | ギヤー油・シリンダー油 | 引火点200℃以上250℃未満 |
| 動植物油類 | 動物の脂肉等・植物の種子や果肉から抽出したもの | 引火点250℃未満 |
押さえておく点は3つです。
- 境界は「21℃未満/21℃以上70℃未満」のように、下の区分が「未満」、上の区分が「以上」で切り替わります。ちょうど21℃なら第二石油類です
- アルコール類だけは引火点で決まらない(炭素の数で決まる)
- 第三石油類・第四石油類・動植物油類は、20℃で液状であるものに限られます(備考第10号の括弧書き)
区分の名前を見れば引火点のおおよその範囲がわかり、逆に引火点がわかれば品名が決まります。品名ごとの指定数量は指定数量の覚え方で扱っています。
主な物質の引火点・発火点(一覧)
厚生労働省 職場のあんぜんサイトのモデルSDSに載っている値です。発火点はSDSでは「自然発火温度」と書かれています。
| 物質 | 品名 | 引火点 | 発火点(自然発火温度) | 20℃より |
|---|---|---|---|---|
| ジエチルエーテル | 特殊引火物 | −45℃ | 175℃ | 低い |
| 二硫化炭素 | 特殊引火物 | −30℃ | 90℃ | 低い |
| メタノール | アルコール類 | 12℃ | 464℃ | 低い |
| エタノール | アルコール類 | 13℃ | 363℃ | 低い |
| 酢酸 | (引火点は第二石油類の範囲) | 39℃ | 427℃ | 高い |
| 灯油 | 第二石油類 | 37〜65℃(別資料65〜85℃) | 220〜254℃(資料により異なる) | 高い |
出典:厚生労働省 職場のあんぜんサイト モデルSDS(2026-10-03 時点)。ジエチルエーテル・二硫化炭素・メタノール・エタノール・酢酸・灯油。品名は消防法 別表第一 備考による。
値は資料によって違うことがあります(灯油のページ自体に複数の値が並んでいます)。試験では細かい数字より、次の関係で判断できるようにしておきます。
- 引火点が最も低いのはジエチルエーテル
- 引火点が20℃より低いのはジエチルエーテル・二硫化炭素・メタノール・エタノール(常温で引火の条件が整う)
- 発火点が最も低いのは二硫化炭素(90℃)。引火点が低い物質ほど発火点も低い、とは限らない(メタノールは引火点12℃でも発火点464℃)
ガソリン・軽油・重油は職場のあんぜんサイトにモデルSDSのページがないため、この記事では数値を載せていません。ガソリンは第一石油類(21℃未満)、軽油は第二石油類(21℃以上70℃未満)、重油は第三石油類(70℃以上200℃未満)という法令の区分で位置をつかみます。なお、灯油・軽油・重油は製品の規格(JIS)で引火点の下限が決められています。物質ごとの性質の比較は第4類危険物の性質一覧表にまとめています。
乙4の引火点の覚え方(数字4つ・並べ替え・20℃の線)
引火点は、物質ごとの数字を全部暗記するより、3つの手順で整理する方法があります。
①品名の「階段」を数字4つで書き出す
覚える数字は 21・70・200・250 の4つです。第一石油類から第四石油類へ、品名の番号が上がるほど引火点が高くなります。
| 品名 | 引火点の範囲(1気圧) | 条文に挙がる物品 |
|---|---|---|
| 特殊引火物 | 発火点100℃以下、または引火点−20℃以下で沸点40℃以下 | ジエチルエーテル・二硫化炭素 |
| 第一石油類 | 21℃未満 | アセトン・ガソリン |
| 第二石油類 | 21℃以上70℃未満 | 灯油・軽油 |
| 第三石油類 | 70℃以上200℃未満 | 重油・クレオソート油 |
| 第四石油類 | 200℃以上250℃未満 | ギヤー油・シリンダー油 |
白紙に、この表を何も見ずに書けるかを確かめます。境界の数字は「下の区分が未満、上の区分が以上」で切り替わるので、21℃ちょうどは第二石油類です。アルコール類は引火点でなく分子の形で決まるため、この階段には入りません。
②代表物質を「引火点の低い順」に並べる
次の物質は、引火点の低い順にこの並びで書き出せるようにしておきます。20℃を「ふだんの室温」の目安にして、その線より下か上かも一緒に覚えます。
| 順 | 物質 | 引火点 | 20℃との関係 |
|---|---|---|---|
| 1 | ジエチルエーテル | −45℃ | 20℃より低い |
| 2 | 二硫化炭素 | −30℃ | 20℃より低い |
| 3 | メタノール | 12℃ | 20℃より低い |
| 4 | エタノール | 13℃ | 20℃より低い |
| 5 | 酢酸・灯油 | 酢酸39℃・灯油37〜65℃ | 20℃より高い |
出典:厚生労働省 職場のあんぜんサイト モデルSDS(2026-10-03 時点)。URL は「主な物質の引火点・発火点」の表の下に記載しています。酢酸と灯油は数値の範囲が重なるため、順位をつけていません。メタノールとエタノールは1℃差ですが、資料によって値が違うので、試験では「どちらも20℃より低い」という関係で判断します。
引火点が20℃より低い4物質は、ふだんの室温でも、火を近づければ燃える蒸気が出ている側です。
③発火点は別の並びで覚える
引火点の順と発火点の順は一致しません。発火点は次の並びです。
| 順 | 物質 | 発火点(自然発火温度) |
|---|---|---|
| 1 | 二硫化炭素 | 90℃ |
| 2 | ジエチルエーテル | 175℃ |
| 3 | 灯油 | 220〜254℃(資料により異なる) |
| 4 | エタノール | 363℃ |
| 5 | 酢酸 | 427℃ |
| 6 | メタノール | 464℃ |
引火点では最も高い側にいた灯油が、発火点では真ん中にいます。「引火点が低い=発火点も低い」と一括りにせず、引火点の表と発火点の表を別々に書くのがコツです。
覚えない数字も決めておきます。ガソリン・軽油・重油の具体的な温度は、この記事では載せていません。試験対策としては、ガソリンは第一石油類(21℃未満)、軽油は第二石油類、重油は第三石油類という品名の区分で位置をつかみます。語呂合わせで覚えたい場合は、危険物乙4の語呂合わせまとめに「引火点<燃焼点<発火点」の順の覚え方があります。
燃焼の3要素と燃焼範囲(引火点の前提)
燃焼は、可燃物・酸素供給源・点火源(熱源)の3つが同時に揃うと起こり、どれか1つを取り除けば消火できます。連鎖反応の抑制を加えて「燃焼の4要素」とすることもあり、これが消火法に対応します。
| 消火法 | 断つ要素 | 例 |
|---|---|---|
| 除去消火 | 可燃物 | ガスの元栓を閉める |
| 窒息消火 | 酸素供給源 | 泡・粉末・二酸化炭素で覆う |
| 冷却消火 | 点火源(熱) | 温度を下げる |
| 抑制消火 | 連鎖反応 | 燃焼の化学反応を止める |
引火点の話は「蒸気(可燃物)が燃焼範囲に入るか」の話です。燃焼範囲(爆発範囲)は、空気中で燃える蒸気濃度の下限〜上限(vol%)で、下限未満は薄すぎ、上限超は酸素不足で燃えません。範囲が広いほど、下限が低いほど危険です。
| 物質 | 燃焼範囲(vol%) |
|---|---|
| 二硫化炭素 | 0.6〜60 |
| ジエチルエーテル | 1.7〜48 |
| メタノール | 6.0〜36.5 |
| エタノール | 3.3〜19 |
出典:厚生労働省 職場のあんぜんサイト(2026-10-03 時点、URL は上の一覧表と同じ)。燃焼範囲も資料によって数値が異なるため、関係で覚えます。この4物質では、二硫化炭素が下限が最も低く範囲も最も広く、メタノールが下限が最も高い、という関係です。
静電気も点火源になる
点火源は火花だけではありません。石油類の多くは電気を通しにくく、流したり、ろ過したり、注いだりするときに静電気がたまり、その放電火花が点火源になります。対策は次の3つで整理します。
- 接地(アース)で電荷を逃がす
- 湿度を上げる(湿度が高いと帯電しにくい)
- 流速を抑える
「湿度が高いほど帯電しやすい」は逆で、誤りです。引火点が低い液体ほど、静電気の火花ひとつで引火する条件が整いやすくなります。
似た用語を即答するためのまとめ
| 問われ方 | 即答 |
|---|---|
| 引火点とは? | 火を近づけたとき燃える蒸気が出る最低の液温 |
| 発火点とは? | 火がなくても加熱で自ら燃え出す最低の温度 |
| 同じ物質で最も高いのは? | 発火点(引火点<燃焼点<発火点) |
| 引火点が低いと? | 低温でも引火する=危険 |
| 第一石油類の境界は? | 引火点21℃未満 |
| 第二石油類の境界は? | 21℃以上70℃未満 |
| 引火点で決まらない品名は? | アルコール類 |
| 燃焼範囲が広い・下限が低いと? | 危険 |
計算問題(熱量・蒸気比重)は物理化学の計算の5つの型で扱っています。
※ 本記事は消防法令と厚生労働省の公開データに基づくオリジナル解説です。物性値は資料によって異なります。施設・取扱いの個別判断は所属事業所の保安担当・所轄消防にご確認ください。
関連記事
よくある質問
Q引火点が低いとどうなりますか?
低い温度でも、火を近づければ燃える濃度の蒸気が液面に出ます。引火点が室温(20℃前後)より低い液体は、ふだんの温度で置いておくだけで引火の条件が整うため危険性が高くなります。消防法も、引火点が低いものほど危険性の高い品名(特殊引火物・第一石油類)に区分しています。
Qガソリンの引火点は何度ですか?
消防法はガソリンを第一石油類(1気圧で引火点21℃未満)に挙げています。具体的な温度は製品や資料によって違うため、この記事では一次資料で確認できた範囲として「21℃未満の区分に入る」ことだけを示しています。試験では他の物質との上下関係(特殊引火物より高く、灯油・軽油より低い区分)で判断します。
Q着火点と引火点は違いますか?
違います。着火点は発火点とほぼ同じ意味で使われる言葉で、火を近づけなくても加熱だけで燃え出す最低の温度を指します。引火点は火を近づけることが前提の温度で、同じ物質なら引火点のほうがずっと低くなります。
Q燃焼範囲が広いと、なぜ危険なのですか?
燃焼範囲(爆発範囲)は空気中で燃える蒸気濃度の下限〜上限です。範囲が広いほど、また下限が低いほど、わずかな蒸気でも燃える条件が成立しやすいため危険です。下限未満や上限超では濃度が合わず燃えません。
Q引火点が低い物質ほど、発火点も低くなりますか?
一方向には決まりません。厚生労働省 職場のあんぜんサイトの値では、ジエチルエーテルは引火点−45℃・発火点175℃、二硫化炭素は引火点−30℃・発火点90℃で、引火点はエーテルのほうが低く、発火点は二硫化炭素のほうが低くなっています。引火点の順と発火点の順は別々に確認します。
Q乙4の引火点は、物質ごとの数字を全部覚える必要がありますか?
細かい数字より、品名ごとの境界温度(21・70・200・250℃)と、物質どうしの大小関係を押さえる方法があります。物性値は資料によって幅があるためです。この記事では、境界温度の表と、引火点・発火点の低い順の並べ替え表で整理しています。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月7日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。
