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契約不適合責任とは?瑕疵担保責任との違い宅建で押さえる562〜566条

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

契約不適合責任とは、売買の目的物が種類・品質・数量・権利の面で契約の内容に適合しないときの売主の責任。追完請求・代金減額・損害賠償・解除、1年以内の通知、旧瑕疵担保責任との違いを、民法562〜566条・572条の条文で整理します。

目次
  1. 契約不適合責任とは:562条1項の言葉で読む
  2. 買主の4つの手段:追完請求・代金減額・損害賠償・解除
  3. 権利の不適合(565条)と、担保責任を負わない特約(572条)
  4. 期間制限:566条の一年以内の通知
  5. 瑕疵担保責任との違い:改正前の570条・566条と比べる
  6. 新築住宅の特別ルールと、宅建業法40条との関係
  7. 試験での出題の型と、間違えやすいポイント
  8. 令和8年度試験の法令基準日と、改正への対応
  9. まとめ
結論:契約不適合責任とは、売買で引き渡された目的物が、種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しないとき(民法562条1項)、またはその権利が契約の内容に適合しないとき(565条)に、売主が負う責任です。買主の手段は、①追完請求(562条)、②代金減額請求(563条)、③損害賠償請求(564条・415条)、④解除(564条・541条・542条)の4つ。種類・品質の不適合では、買主が不適合を知った時から1年以内にその旨を売主に通知しないと、これらを請求できなくなります(566条)。改正前の瑕疵担保責任(旧570条)は、「隠れた瑕疵」があったときに旧566条を準用し、買主の手段として契約の解除と損害賠償の請求を定めていました。

この記事は、e-Gov 法令検索の民法(415条・418条・541条〜543条・559条・562条〜568条・572条・637条、改正前の563条〜566条・570条)、宅地建物取引業法40条、住宅の品質確保の促進等に関する法律(2条・94条・95条)の条文だけをもとに、売買の契約不適合責任を整理したものです。宅建業法40条の中身は宅建の8種制限、危険負担(567条)や他人物売買(561条)は宅建の売買契約で扱っているので、ここでは繰り返しません。権利関係の全体は宅建の権利関係の攻略にあります。

契約不適合責任とは:562条1項の言葉で読む

民法562条1項の本文は、次のように定めています。

  • 引き渡された目的物が、種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないものであるとき
  • 買主は、売主に対し、目的物の修補、代替物の引渡し又は不足分の引渡しによる履行の追完を請求することができる

押さえる言葉は、次の3つです。

言葉条文の意味
引き渡された目的物562条が対象にするのは、引き渡された目的物
種類、品質又は数量不適合の中身。ものの種類が違う、品質が悪い、数が足りないなど
契約の内容に適合しない基準は「契約の内容」。当事者が何を約束したかで決まる

追完の方法は、買主が選べますが、ただし書があります。売主は、買主に不相当な負担を課するものでないときは、買主が請求した方法と異なる方法による履行の追完をすることができます。たとえば、買主が修補を求めても、買主に不相当な負担を課するものでなければ、売主が代替物の引渡しなど別の方法で追完できる場合があります。

また、562条2項は、不適合が買主の責めに帰すべき事由によるものであるときは、買主は追完の請求をすることができない、と定めています。562条〜564条の条文には、買主が不適合を知っていたかどうかで区別する言葉は書かれていません。

買主の4つの手段:追完請求・代金減額・損害賠償・解除

562条〜564条の4つの手段を、条文の言葉で整理します(当サイトの整理)。

手段条文主な要件(条文の言葉)買主に責めに帰すべき事由があるとき
① 追完請求562条1項引き渡された目的物が、種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しない請求できない(562条2項)
② 代金減額請求563条相当の期間を定めて履行の追完の催告をし、その期間内に履行の追完がない(催告がいらない場合は次の表)請求できない(563条3項)
③ 損害賠償請求564条・415条債務の本旨に従った履行をしない。ただし、債務者の責めに帰することができない事由によるときは不可(415条1項ただし書)418条(過失相殺)で、債権者に過失があれば裁判所が考慮して責任と額を定める
④ 解除564条・541条・542条催告による解除(541条)または催告によらない解除(542条)解除できない(543条)

民法562条・563条(e-Gov 法令検索)には、売主の責めに帰すべき事由を要件とする記載はありません(2026-10-09 時点)。③の損害賠償は、415条1項ただし書があるため、債務者の責めに帰することができない事由によるときは認められない、という構造です。①②と③の違いは、この点にあります(条文の言葉の比較)。

代金減額請求に催告がいらない4つの場合(563条2項)

563条1項は、買主がまず追完の催告をすることを要件にしています。ただし、2項の次の場合は、催告をすることなく、直ちに代金の減額を請求できます。

号場合
1号履行の追完が不能であるとき
2号売主が履行の追完を拒絶する意思を明確に表示したとき
3号契約の性質又は当事者の意思表示により、特定の日時又は一定の期間内に履行をしなければ契約をした目的を達することができない場合において、売主が履行の追完をしないでその時期を経過したとき
4号前三号に掲げる場合のほか、買主が催告をしても履行の追完を受ける見込みがないことが明らかであるとき

減額の程度は、「その不適合の程度に応じて」と書かれています(563条1項)。

損害賠償と解除は、一般の債務不履行のルールに従う(564条)

564条は、前二条(562条・563条)の規定が、415条の損害賠償の請求と、541条・542条の解除権の行使を妨げない、と定めています。つまり、損害賠償と解除の要件は562条・563条の中には置かれておらず、415条・541条・542条(と543条)の一般の規定によります。期間の制限は、566条が別に定めています。

  • 415条1項:債務者がその債務の本旨に従った履行をしないとき又は債務の履行が不能であるときは、債権者は損害の賠償を請求できる。ただし、契約その他の債務の発生原因及び取引上の社会通念に照らして債務者の責めに帰することができない事由によるときは、この限りでない
  • 541条:相当の期間を定めて履行の催告をし、その期間内に履行がないときは解除できる。ただし、期間を経過した時における債務の不履行がその契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは、この限りでない
  • 542条1項:債務の全部の履行が不能であるときなど、5つの場合に、催告をすることなく直ちに解除できる
  • 543条:債務の不履行が債権者の責めに帰すべき事由によるものであるときは、債権者は、541条・542条による解除ができない

債務不履行と解除の一般の条文(412条〜422条の2、540条〜548条)は、宅建の債務不履行と契約解除にまとめています。

権利の不適合(565条)と、担保責任を負わない特約(572条)

売主が買主に移転した権利が契約の内容に適合しないものである場合は、565条が、前三条(562条〜564条)の規定を準用します。権利の一部が他人に属する場合にその一部を移転しないときも含まれます。他人の権利を売る売主の義務を定める561条は、宅建の売買契約にあります。

売主が担保責任を負わない特約をした場合について、572条は次のように定めています。

  • 売主は、562条1項本文または565条に規定する場合における担保の責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実と、自ら第三者のために設定し、または第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができない

特約が許されるのは、民法の原則の話です。宅建業者が自ら売主となる宅地・建物の売買契約では、宅建業法40条が、目的物が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない場合の担保責任について、民法566条に規定する期間を目的物の引渡しの日から2年以上となる特約をする場合を除き、同条に規定するものより買主に不利となる特約を禁じ、反する特約は無効とします。詳しくは宅建の8種制限の担保責任の節にあります。宅建業者が自ら売主となる新築住宅について、瑕疵担保責任の履行を確保する仕組み(保証金の供託・保険契約)は、住宅瑕疵担保履行法の記事にまとめています。

期間制限:566条の一年以内の通知

566条は、目的物の種類または品質に関する担保責任の期間を制限しています。

  • 売主が種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物を買主に引き渡した場合において、買主がその不適合を知った時から一年以内にその旨を売主に通知しないときは、買主は、その不適合を理由として、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができない
  • ただし、売主が引渡しの時にその不適合を知り、又は重大な過失によって知らなかったときは、この限りでない

押さえる点は次のとおりです。

項目566条の内容
起算点買主が不適合を「知った時」から(引渡しの時からではない)
期間一年以内
することその旨を売主に「通知」する
通知しなかった場合追完請求・代金減額請求・損害賠償請求・解除の4つすべてができなくなる
例外売主が引渡しの時に不適合を知り、または重大な過失によって知らなかったとき
対象種類または品質の不適合(数量・権利の不適合は、この条の文言にない)

請負契約では、637条が同じ仕組みを定めています(注文者が不適合を知った時から一年以内にその旨を請負人に通知しないとき、追完請求・報酬の減額請求・損害賠償請求・解除ができない。仕事の目的物を注文者に引き渡した時(その引渡しを要しない場合は、仕事が終了した時)に、請負人が不適合を知り、または重大な過失によって知らなかったときは適用しない)。売買以外の有償契約には、559条が、売買の規定を準用します(ただし、有償契約の性質がこれを許さないときは、この限りでない)。

瑕疵担保責任との違い:改正前の570条・566条と比べる

改正前の民法では、売買の目的物の欠陥は、「瑕疵担保責任」の条文で扱われていました。令和2年4月1日施行の改正で、現在の562条以下に置き換わりました。e-Gov 法令検索が示す改正前の条文(2020年3月1日の版)と、現在の条文を比べます。

項目改正前(瑕疵担保責任)現在(契約不適合責任)
条文の言葉売買の目的物に「隠れた瑕疵」があったとき(旧570条本文)引き渡された目的物が、種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないもの(562条1項)
準用の仕組み旧570条が旧566条を準用562条〜564条が直接定める
買主の手段契約の解除、損害賠償の請求(旧566条1項)追完請求、代金減額請求、損害賠償請求、解除(562条〜564条)
解除の条件買主がこれを知らず、かつ、そのために契約をした目的を達することができないとき。解除できないときは、損害賠償の請求のみ(旧566条1項)541条・542条の要件(564条)
期間契約の解除又は損害賠償の請求は、買主が事実を知った時から一年以内にしなければならない(旧566条3項)買主が不適合を知った時から一年以内に、その旨を売主に通知する(566条)
競売の場合強制競売の場合は適用しない(旧570条ただし書)種類・品質の不適合には、競売の規定(568条)は適用しない(568条4項)

旧570条・旧566条の文言には、追完請求や代金減額請求の定めはありません。改正前の「隠れた」の意味や、責任の性質(法定責任か契約責任か)は、条文に書かれておらず、判例・学説による解釈の問題です。このため、この記事では、条文に書かれていない解釈には立ち入りません。

また、数量の不足と権利の一部が他人に属する場合も、改正前は別の条文(旧565条、旧563条〜564条)で扱われていました。現在は、数量は562条1項の「数量」に、権利は565条に含まれます。

新築住宅の特別ルールと、宅建業法40条との関係

新築住宅には、民法とは別に、住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)95条があります。

新築住宅の売主の担保責任の期間:新築住宅の売買契約では、売主は、買主に引き渡した時(請負人から売主に引き渡されたものは、その引渡しの時)から10年間、住宅の構造耐力上主要な部分等の瑕疵(構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものを除く)について、民法415条・541条・542条・562条・563条に規定する担保の責任を負う。これに反する特約で買主に不利なものは無効。最終確認日:2026-10-09。出典:e-Gov 法令検索 住宅の品質確保の促進等に関する法律 95条。

「新築住宅」は、新たに建設された住宅で、まだ人の居住の用に供したことのないもの(建設工事の完了の日から起算して一年を経過したものを除く)です(品確法2条2項)。対象は「住宅の構造耐力上主要な部分等」(住宅のうち構造耐力上主要な部分又は雨水の浸入を防止する部分として政令で定めるもの)の瑕疵で、構造耐力又は雨水の浸入に影響のないものは除かれます(94条1項・95条1項)。

3つの規定の関係を整理します(当サイトの整理)。

規定対象内容
民法562条〜566条売買一般追完・減額・損害賠償・解除、一年以内の通知
宅建業法40条宅建業者が自ら売主の宅地・建物の売買566条より買主に不利な特約を禁止(2年以上の例外)。反する特約は無効
品確法95条新築住宅の売買構造耐力上主要な部分等の瑕疵について、引渡しから10年間の責任

試験での出題の型と、間違えやすいポイント

出題の型を、問題文は載せずに、当サイトの言葉で整理します。

  • ① 事例の不適合に対して、買主が使える手段(追完請求・代金減額・損害賠償・解除)と、その要件を選ぶ型
  • ② 代金減額請求に催告が必要かどうか(563条1項と2項の分かれ目)を確かめる型
  • ③ 買主に責めに帰すべき事由があるとき、どの手段ができないか(562条2項・563条3項・543条)を確かめる型
  • ④ 一年以内の通知(566条)の起算点・例外・対象を確かめる型
  • ⑤ 売主が宅建業者のとき、民法の特約と宅建業法40条の違いを確かめる型

間違えやすい点は次のとおりです。

  • 566条の起算点は「不適合を知った時」です。引渡しの時ではありません
  • 566条の例外(ただし書)は、売主が「引渡しの時」に不適合を知り、または重大な過失によって知らなかったときです
  • 566条は、種類または品質の不適合についての期間制限です。数量・権利の不適合は、文言に書かれていません
  • 代金減額請求は、原則として追完の催告が先です。563条2項の4つの場合は催告がいりません
  • 損害賠償は415条1項ただし書があり、債務者の責めに帰することができない事由によるときは認められません
  • 買主に責めに帰すべき事由があるとき、追完請求・代金減額請求・解除はできません。損害賠償は、債権者に過失があれば418条(過失相殺)で考慮されます
  • 「瑕疵担保責任」という言葉は、品確法94条・95条の見出しに今も使われています。意味は「種類又は品質に関して契約の内容に適合しない状態」です(品確法2条5項)

この論点の問題を解く

令和8年度試験の法令基準日と、改正への対応

宅建試験の出題の根拠となる法令は、試験を実施する年度の4月1日現在施行されているものです(不動産適正取引推進機構 宅建試験の概要)。令和8年度試験の基準日は2026年4月1日です。この記事で引用した民法の条文は、2026年4月1日現在の版と、2026年10月9日時点の現行の版とで、同じ内容です(2026年6月24日付の改正は、この記事で引用した条文の本文を変えていません)。宅建業法40条と品確法95条も、同じです。次の年度の試験を受ける場合は、その年度の4月1日現在の条文を、e-Gov 法令検索の民法・宅地建物取引業法で確認してください。

当サイトの宅建の問題は、過去の出題論点をもとに作成した論点別問題です。各問に初級・標準・上級の3段階の解説がついています。

まとめ

  • 契約不適合責任は、引き渡された目的物が種類・品質・数量に関して契約の内容に適合しないとき、または移転した権利が契約の内容に適合しないときの売主の責任(562条・565条)
  • 買主の手段は、追完請求(562条)、代金減額請求(563条)、損害賠償請求(564条・415条)、解除(564条・541条・542条)の4つ
  • 代金減額は原則として追完の催告が先。563条2項の4つの場合は催告がいらない。買主に責めに帰すべき事由があるときは、追完請求・代金減額請求・解除ができない
  • 種類・品質の不適合では、買主が不適合を知った時から一年以内に売主へ通知しないと、4つの手段すべてが使えない。売主が引渡しの時に悪意または重大な過失のときは、この限りでない(566条)
  • 担保責任を負わない特約をしても、知りながら告げなかった事実などは免れない(572条)。宅建業者が自ら売主のときは、宅建業法40条が特約を制限する
  • 改正前の瑕疵担保責任(旧570条)は、「隠れた瑕疵」があったときに旧566条を準用し、契約の解除と損害賠償の請求を定めていた
本サイトは一般財団法人 不動産適正取引推進機構とは関係ありません。掲載している問題は、機構が公表する出題範囲を参照して合格ナビが作成した論点別問題です。条文は e-Gov 法令検索の民法・宅地建物取引業法・住宅の品質確保の促進等に関する法律の現行の条文にもとづきます。日程などは、必ず機構の公式発表で確認してください。

よくある質問

Q「瑕疵担保責任」という言葉は、今の民法にもありますか?

民法の売買の条文(562条〜566条)には、「瑕疵担保責任」という言葉は出てきません。現在の条文は、「引き渡された目的物が種類、品質又は数量に関して契約の内容に適合しないもの」という言葉で書かれています。なお、住宅の品質確保の促進等に関する法律2条5項は、「瑕疵」を「種類又は品質に関して契約の内容に適合しない状態」と定義しています。改正前の民法570条は、「売買の目的物に隠れた瑕疵があったとき」という言葉でした。

Q数量が足りなかったときや、権利が契約と違っていたときも、566条の一年以内の通知が必要ですか?

566条の文言は、「種類又は品質に関して契約の内容に適合しない目的物」を引き渡した場合に限られています。数量の不適合は562条1項の「種類、品質又は数量」に含まれますが、566条には「数量」の言葉がありません。権利の不適合を定める565条は、「前三条」、つまり562条〜564条を準用するもので、566条は含まれていません。条文の書き方を比べると、一年以内の通知を求める566条は、種類または品質の不適合についての規定です。

Q売主が契約不適合責任は負わないという特約をすれば、責任はなくなりますか?

特約をしても免れない場合があります。民法572条は、売主が562条1項本文または565条に規定する場合の担保の責任を負わない旨の特約をしたときでも、知りながら告げなかった事実と、自ら第三者のために設定し、または第三者に譲り渡した権利については、その責任を免れることができないと定めています。さらに、宅建業者が自ら売主になる宅地・建物の売買では、宅建業法40条が、担保責任の特約を制限しています(宅建の8種制限)。

Q566条の一年以内の通知では、何を通知すればよいですか?

民法566条は、買主が不適合を知った時から一年以内に「その旨を売主に通知しないとき」は、履行の追完の請求、代金の減額の請求、損害賠償の請求及び契約の解除をすることができないと定めています。民法566条(e-Gov 法令検索)には、通知の内容や方法、通知をした後に請求できる期限についての記載はありません(2026-10-09 時点)。条文から言えるのは、売主が引渡しの時に不適合を知り、または重大な過失によって知らなかったときは、この一年の制限がかからない(ただし書)ということです。債権の消滅時効は、566条とは別に民法166条以下に定めがあります(宅建の時効|消滅時効・起算日)。

Q契約不適合のとき、買主は追完請求をしないで、いきなり損害賠償や解除をしてよいですか?

564条は、追完請求(562条)と代金減額請求(563条)の規定が、415条の規定による損害賠償の請求と、541条・542条の規定による解除権の行使を妨げないと定めています。562条〜564条には、損害賠償や解除の前に562条の追完請求をしなければならないという定めはありません。ただし、どちらも、それぞれの条文の要件を満たす必要があり、「いきなり」できるとは限りません。解除は、542条の場合(債務の全部の履行が不能であるとき、債務の全部の履行を拒絶する意思を明確に表示したときなど)を除き、541条により、相当の期間を定めて履行の催告をし、その期間内に履行がないことが必要です(その期間を経過した時の不履行が契約及び取引上の社会通念に照らして軽微であるときは解除できません)。損害賠償は、債務の不履行が債務者の責めに帰することができない事由によるものであるときは請求できず(415条1項ただし書)、債務の履行に代わる損害賠償は、履行不能、履行拒絶の明確な表示、契約の解除・解除権の発生のときに請求できます(415条2項)。

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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月9日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

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