宅建の国土利用計画法を、e-Govの条文と国土交通省の制度ページで整理。事後届出・事前届出・許可制の違い、土地売買等の契約の3要件、2,000・5,000・10,000平方メートルの基準、一団の土地、勧告と罰則を表で確認でき、オリジナル例題2問つきです。
目次
結論:国土利用計画法は、土地取引を「全国一律の事後届出」「地価が上がった区域の事前届出(注視区域・監視区域)」「最も強い許可制(規制区域)」の3層で規制する法律です。宅建では、事後届出の「誰が(権利取得者)・いつまでに(契約から2週間以内)・どこへ(市町村長経由で都道府県知事)・どの面積から(2,000・5,000・10,000平方メートル)」が中心で、注視区域・規制区域は、国土交通省によれば現在まで指定された区域がありません。令和7年度の宅建試験では問22がこの法律でした。
国土利用計画法の要点を、条文(e-Gov 法令検索の2026-10-04 時点の現行条文)と国土交通省の制度ページで整理します。条文は 国土利用計画法、政令は 国土利用計画法施行令 にあります。法令上の制限の6法をまとめて見たいときは 宅建の法令上の制限のまとめ、数字だけ確認したいときは 宅建の暗記数字一覧 を、農地法3条との関係は 宅建の農地法の整理 をご覧ください。
合格ナビの宅建の論点別問題360問のうち、国土利用計画法を扱う問題は8問です(問題集の件数であり、本試験の出題頻度ではありません。2026-10-04 集計)。
| 制度 | 区域 | 届出・許可をする人 | 時期 | 届出先・許可権者 | 主な条文 |
|---|---|---|---|---|---|
| 事後届出 | 全国(規制・注視・監視区域を除く) | 権利取得者(買主など) | 契約を締結した日から起算して2週間以内 | 市町村長を経由して都道府県知事 | 23条 |
| 事前届出 | 注視区域・監視区域 | 当事者(譲受人と譲渡人)全員 | 契約を締結する前(あらかじめ) | 市町村長を経由して都道府県知事 | 27条の4・27条の7 |
| 許可制 | 規制区域 | 当事者 | 契約を締結する前 | 都道府県知事 | 14条 |
国土利用計画法とは:3つの制度と、実際の指定状況
国土利用計画法1条は、この法律の目的を、国土利用計画の策定、土地利用基本計画の作成、「土地取引の規制に関する措置」その他の措置を講ずることで、総合的かつ計画的な国土の利用を図ることと定めています。宅建で問われるのは、このうち土地取引の規制に関する措置です。
国土交通省の土地取引規制制度のページは、この措置を次の3つで説明しています。
- 事後届出制:全国に一般的に適用される。一定規模以上の土地取引について、取引後に利用目的を審査する
- 事前届出制:地価の上昇の程度などで区域と期間を限って適用される。注視区域と監視区域がある
- 許可制:規制区域で適用される。区域内のすべての土地売買等の契約に許可が要る
区域の指定は、都道府県知事が期間を定めて行います(規制区域は12条1項、注視区域は27条の3第1項、監視区域は27条の6第1項)。規制区域の指定の期間は、公告の日から起算して5年以内です(12条2項)。
区域の指定状況:国土交通省の制度ページは、注視区域・規制区域は「現在まで、指定された区域はありません」、監視区域は「指定している地方公共団体は、1都(1村)です」と示している。最終確認日:2026-10-04。出典:国土交通省 土地取引規制制度。
試験では、指定されたことがあるかどうかではなく、制度の仕組みが問われます。実務で出会うのは、ほとんどが事後届出です。
「土地売買等の契約」とは:3つの要件
事後届出が必要になるのは、「土地売買等の契約」を締結したときです。14条1項は、これを「土地に関する権利の移転又は設定(対価を得て行われる移転又は設定に限る。)をする契約(予約を含む。)」と定めています。国土交通省の制度ページは、次の3つの要件をすべて満たす取引と説明しています。
| 要件 | 内容 | 外れる例 |
|---|---|---|
| ① 土地に関する権利の移転又は設定 | 所有権・地上権・賃借権、またはこれらの権利の取得を目的とする権利 | 抵当権の設定(権利の種類に含まれない) |
| ② 対価の授受を伴う | 売買、交換など、対価を得て行われるもの | 贈与 |
| ③ 契約による | 当事者の合意による移転・設定(予約を含む) | 相続、時効取得 |
「土地に関する権利」のうち、使用・収益を目的とする権利は、施行令5条が「土地に関する地上権及び賃借権」と定めています。所有権・地上権・賃借権が対象で、土地を担保に取る抵当権は含まれません。
予約も「土地売買等の契約」に含まれます(14条1項のカッコ書)。試験では、「予約は対象か」「地上権の設定は対象か」「贈与・相続・時効取得は対象か」のような形で出題されます。
この論点の問題を解く
事後届出:誰が・いつ・どこへ・どの面積から
事後届出は23条が定めています。土地売買等の契約を締結した場合、権利を取得する側が、契約を締結した日から起算して2週間以内に、土地の所在する市町村の長を経由して、都道府県知事に届け出ます(23条1項)。届け出る事項は、当事者の氏名と住所、契約の年月日、土地の所在と面積、権利の種別と内容、利用目的、対価の額などです(同項1号〜7号)。
届出が必要になる面積は、土地の区域で決まります(23条2項1号)。
| 土地の区域 | 届出が必要な面積 | 条文 |
|---|---|---|
| 市街化区域(都市計画法7条1項) | 2,000平方メートル以上 | 23条2項1号イ |
| 市街化区域を除く都市計画区域(都市計画法4条2項) | 5,000平方メートル以上 | 同号ロ |
| 上記以外の区域 | 1万平方メートル以上 | 同号ハ |
事後届出の面積基準と期限:市街化区域2,000平方メートル、市街化区域以外の都市計画区域5,000平方メートル、都市計画区域外1万平方メートル。契約を締結した日から起算して2週間以内。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov 法令検索 国土利用計画法(23条1項・2項1号)。
三つ目の「上記以外の区域」には、準都市計画区域が入ります。23条2項1号ロは、都市計画法4条2項の「都市計画区域」と書いていて、4条2項は、都市計画区域(5条で指定)と準都市計画区域(5条の2で指定)を別の区域として定義しているからです。国土交通省の制度ページの表は「都市計画区域外」を1万平方メートルとしています。
一団の土地:個々の契約は小さくても合算される
面積は、1つの契約ごとではなく「一団の土地」で見ます。23条2項1号のカッコ書は、権利取得者が、その土地を含む一団の土地で基準の面積以上のものについて権利を取得することになる場合は、個々の土地が基準未満でも、届出の例外にならないと定めています。
国土交通省の制度ページによると、「一団の土地」は、土地利用上現に一体の土地を構成している、または一体としての利用に供することが可能なひとまとまりの土地で、一連の計画の下に、契約によって取得する法定面積以上の土地です。事後届出では、権利取得者の側から見た「買いの一団」の場合だけが届出の対象になります(売りの一団は対象外です)。
例として、市街化区域で、一連の計画のもとに1,200平方メートル、900平方メートル、600平方メートルの3つの土地を別々の契約で買う場合は、合計2,700平方メートル(1,200+900+600)で、基準の2,000平方メートルを超えます。個々の契約が基準未満でも、届出が必要になります。
届出が要らない場合
23条2項は、事後届出が不要な場合を3つ定めています。
- 面積が基準未満(一団の土地として基準以上になる場合を除く)
- 規制区域・注視区域・監視区域に所在する土地(それぞれ許可制・事前届出の制度が適用されるため)
- 民事調停による調停に基づく場合、当事者の一方または双方が国等である場合、そのほか政令で定める場合
政令で定める場合は、施行令17条1項が、民事訴訟法による和解、農地法3条1項の許可を要する場合、滞納処分・強制執行・競売、土地収用法の事業認定の告示に係る事業の用に供される土地の取引などを挙げています。細かな一覧を暗記するより、「国等が当事者」「裁判所や行政の手続を経るもの」は対象外になりやすい、と整理しておくと誤りの選択肢を落としやすくなります。
この論点の問題を解く
届け出たあとに起きること:勧告・公表と、契約の効力
事後届出のあと、都道府県知事が行うのは「勧告」です。24条1項によると、届出に係る土地の利用目的に従った土地利用が、土地利用基本計画その他の土地利用に関する計画に適合せず、周辺の適正かつ合理的な土地利用を図るために著しい支障があると認めるときに、土地利用審査会の意見を聴いて、利用目的について必要な変更をすべきことを勧告できます。
| 項目 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 勧告の内容 | 土地の利用目的の変更(価格は審査しない) | 24条1項 |
| 勧告の期限 | 届出があった日から起算して3週間以内(実地調査などの合理的な理由があれば、3週間の範囲内で延長できる) | 24条2項・3項 |
| 勧告に従わないとき | その旨と勧告の内容を公表できる | 26条 |
| 勧告に基づき利用目的が変更されたとき | 土地に関する権利の処分のあっせんなどに努める | 27条 |
国土交通省の制度ページは、事後届出では取引価格も届け出るものの、勧告などの措置は講じず、事前届出では価格も審査される、と説明しています。
事後届出をしなかった者や、虚偽の届出をした者には、6か月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金の罰則があります(47条1号・3号)。ただし、23条に、届出がないことを理由に契約を無効とする定めはありません。契約が効力を生じないのは、次に見る規制区域で許可を受けなかった場合です。
国土利用計画法の罰則:許可を受けずに土地売買等の契約を締結した者は3年以下の拘禁刑又は200万円以下の罰金(46条)。事後届出をしなかった者・虚偽の届出をした者・事前届出をしないで契約を締結した者は6月以下の拘禁刑又は100万円以下の罰金(47条)。事前届出の後、6週間の期間内に契約を締結した者は50万円以下の罰金(48条)。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov 法令検索 国土利用計画法(46条〜48条)。
この論点の問題を解く
事前届出:注視区域と監視区域
地価が上がったときに、区域と期間を限って適用されるのが事前届出です。27条の3は注視区域、27条の6は監視区域の指定を定めています。
| 項目 | 注視区域 | 監視区域 |
|---|---|---|
| 指定の要件 | 地価が一定の期間内に、社会的経済的事情の変動に照らして相当な程度を超えて上昇し、または上昇するおそれがあり、国土交通大臣が定める基準に該当し、適正かつ合理的な土地利用の確保に支障を生ずるおそれがある区域(27条の3第1項) | 地価が急激に上昇し、または上昇するおそれがあり、適正かつ合理的な土地利用の確保が困難となるおそれがある区域(27条の6第1項) |
| 指定の手続 | あらかじめ土地利用審査会と関係市町村長の意見を聴く | 同左(27条の6第2項) |
| 届出の面積 | 事後届出と同じ面積(27条の4第2項1号) | 都道府県知事が都道府県の規則で定める面積(27条の7第1項) |
事前届出で押さえる点は次の4つです。
- ① 届け出るのは、契約をしようとする当事者です。国土交通省の制度ページは、譲受人と譲渡人の全員とし、一団の土地は「買いの一団」に加えて「売りの一団」も対象になるとしています
- ② 届出は、契約を締結する前にあらかじめ行います(27条の4第1項)。変更(予定対価の増額や利用目的の変更)をして契約を結ぶときも、同じです
- ③ 届出をした日から起算して6週間を経過する日までは、その契約を締結してはいけません。ただし、勧告または勧告をしない旨の通知を受けたときは、この限りではありません(27条の4第3項)
- ④ 勧告は、届出があった日から6週間以内に行われ、契約の締結の中止などを求めます(27条の5第1項・2項)。勧告の理由には、利用目的のほか、予定対価の額が相当な価額に照らして著しく適正を欠く場合が含まれます(同項1号)
事後届出の勧告は利用目的の変更で3週間以内、事前届出の勧告は契約の中止などで6週間以内、と対にして覚えると、期間の取り違えを防げます。
この論点の問題を解く
許可制:規制区域
規制区域は、土地の投機的取引が相当範囲にわたり集中して行われ、または行われるおそれがあり、地価が急激に上昇し、または上昇するおそれがある区域などについて、都道府県知事が期間を定めて指定します(12条1項)。
規制区域に所在する土地について、土地売買等の契約を締結しようとする当事者は、都道府県知事の許可を受けなければなりません(14条1項)。重要な点は次のとおりです。
- 許可を受けないで締結した契約は、効力を生じません(14条3項)
- 許可を受けないで契約を締結した者は、3年以下の拘禁刑または200万円以下の罰金です(46条)
- 都道府県知事は、申請があった日から起算して6週間以内に、許可または不許可の処分をしなければなりません。その期間内に処分がなければ、期間満了の日の翌日に、許可があったものとみなされます(17条)
- 不許可の処分を受けたときは、土地に関する権利を持つ者は、都道府県知事に買い取りを請求できます(19条1項)
- 当事者の一方または双方が国・地方公共団体などのときは、機関と都道府県知事の協議が成立すれば、許可があったものとみなされます(18条1項)
事後届出では届出がなくても契約は無効にならず、規制区域では許可がなければ契約が効力を生じない、という違いが、典型的な出題の軸です。
この論点の問題を解く
混同しやすい数字と、引っかけの型
| 数字 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 2週間 | 事後届出の期限(契約を締結した日から起算) | 23条1項 |
| 3週間 | 事後届出に対する勧告の期限(延長は3週間の範囲) | 24条2項・3項 |
| 6週間 | 事前届出後の契約の締結禁止期間/事前届出に対する勧告の期限/規制区域の許可・不許可の処分の期限 | 27条の4第3項・27条の5第2項・17条1項 |
| 5年以内 | 規制区域の指定の期間(公告の日から起算) | 12条2項 |
| 2,000・5,000・10,000平方メートル | 事後届出の面積(市街化区域・その他の都市計画区域・区域外) | 23条2項1号 |
引っかけは、次のような型で出ます。
- 届出の義務者を「売主」「当事者全員」とする(事後届出は権利取得者だけ)
- 期限の起点を「契約の効力が生じた日」「条件が成就した日」とする(23条1項は契約を締結した日)
- 届出をしなかった契約を「無効」とする(無効になるのは、規制区域の許可なし)
- 贈与・相続・時効取得を対象に含める(対価を伴う契約ではない)
- 勧告に従わない場合に「買取請求」を書く(事後届出にはない。公表ができるだけ)
- 宅建業者の取引を「業法の規制対象だから免除」とする、農地の取引を「面積が基準以上なら常に別に届出が必要」とする(業者であることを理由にした免除は条文になく、農地法3条1項の許可を要する場合は、政令で事後届出が不要とされています(施行令17条1項1号・6条7号))
当サイトの問題と例題
合格ナビの宅建の論点別問題のうち、国土利用計画法の8問は、法令上の制限の問23〜問30にあります。事後届出の面積(問23・問30)、届出義務者と期間(問24)、土地売買等の契約の範囲(問25)、事前届出(問26)、不要となる取引(問27)、勧告と罰則(問28)、規制区域の許可制(問29)の順で、制度ごとに確認できます。
当サイト作成の例題(2問)
例題1:市街化区域内で、一連の計画のもと、Aは、B・C・Dから、それぞれ別の契約で1,200平方メートル、900平方メートル、600平方メートルの土地を買った。個々の契約は2,000平方メートル未満なので、Aは事後届出をする必要がない。○か×か。
答えは×です。事後届出の面積は一団の土地で見ます(23条2項1号のカッコ書)。合計は1,200+900+600=2,700平方メートルで、2,000平方メートル以上です。Aは権利取得者として、契約を締結した日から起算して2週間以内に届け出ます。検算として、最初の1,200平方メートルの契約だけを見ると基準未満ですが、国土交通省の制度ページは、一団の土地が基準以上になる場合は「すべて最初の契約から届出が必要」と説明しています。
例題2:準都市計画区域内の土地6,000平方メートルを、個人間の売買で取得した。この土地は規制区域・注視区域・監視区域に所在しない。この売買では、事後届出が必要である。○か×か。
答えは×です。23条2項1号ロの5,000平方メートルは、都市計画法4条2項の都市計画区域(5条で指定されるもの)が対象で、準都市計画区域(5条の2)は含まれません。準都市計画区域は「上記以外の区域」(ハ)の1万平方メートルが基準になり、6,000平方メートルは基準未満です。検算として、条文の読み方を確かめると、ロは「都市計画法第四条第二項に規定する都市計画区域」と書き、4条2項は準都市計画区域を別に定義しているので、6,000平方メートルはロの5,000平方メートルの基準には当てはまりません。
令和8年度試験の法令基準日と、制度の確認
RETIOの試験の概要では、出題の根拠となる法令は、試験を実施する年度の4月1日現在施行されているものです。令和8年度試験の基準日は2026年4月1日です。
e-Govによると、国土利用計画法は2025年6月1日施行の版が、2026年4月1日時点の版であり、2026-10-04時点の現行の版です。46条〜48条の罰則は「拘禁刑」の規定です。施行令は、2026年4月1日時点では2020年9月7日施行の版で、2026年5月25日施行の版(現行)で6条10号に「企業価値担保権の実行」が加わりました(基準日より後の施行です)。
国土交通省の施行規則の改正の案内によると、法人が大規模な土地の権利を取得した場合の届出事項に、当該法人の代表者の国籍等を追加する改正(令和8年国土交通省令第5号)が、令和8年4月1日から施行されると案内されています。届出の様式の話で、この記事で扱う面積・期限・制度の枠組みには影響しません。
まとめ
- 国土利用計画法は、事後届出(全国)・事前届出(注視区域・監視区域)・許可制(規制区域)の3層で土地取引を規制する
- 「土地売買等の契約」は、権利の移転・設定、対価の授受、契約による、の3要件。贈与・相続・時効取得は対象外
- 事後届出は、権利取得者が、契約を締結した日から2週間以内に、市町村長を経由して都道府県知事へ。面積は2,000・5,000・10,000平方メートルで、一団の土地は合算する
- 事後届出の勧告は利用目的の変更で3週間以内、事前届出は6週間は契約を締結できず、勧告は6週間以内
- 届出をしなくても契約は無効にならない。許可を受けない規制区域の契約だけが、効力を生じない
著作権・正確性の方針:本サイトは一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)と一切関係ありません。掲載問題は出題範囲を参照した合格ナビ独自の自作問題です。
よくある質問
Q国土利用計画法の届出をするのは、売主と買主のどちらですか。
事後届出は、土地売買等の契約により土地に関する権利を取得する側(権利取得者、買主など)だけが届け出ます(国土利用計画法23条1項)。注視区域・監視区域の事前届出は、国土交通省の制度ページが示すとおり、譲受人と譲渡人の当事者全員が契約の前に届け出ます(27条の4第1項)。
Q土地を相続したり、贈与を受けたりしたときも、事後届出は必要ですか。
不要です。事後届出の対象になる「土地売買等の契約」は、権利の移転・設定があること、対価の授受を伴うこと、契約によることの3つをすべて満たす取引です(国土交通省「土地取引規制制度」)。相続は契約によるものではなく、贈与は対価を得て行われるものではないため、この3つを満たしません。
Q事後届出をしなかった場合、売買契約は無効になりますか。
23条に、届出がないことを理由に契約を無効とする定めはありません。届出をしなかった者は、47条1号により「六月以下の拘禁刑又は百万円以下の罰金」の対象になります。契約が効力を生じないのは、規制区域で許可を受けずに契約を締結した場合です(14条3項)。
Q準都市計画区域の土地の事後届出は、5,000平方メートル以上ですか。
23条2項1号の面積は、市街化区域が2,000平方メートル、都市計画法4条2項に規定する都市計画区域(市街化区域を除く)が5,000平方メートル、それ以外の区域が1万平方メートルです。準都市計画区域は同法5条の2で指定される別の区域(4条2項)なので、条文の構造上は「それ以外の区域」の1万平方メートルが基準になります。
Q令和8年度の宅建試験は、国土利用計画法のどの時点の条文で出題されますか。
RETIOの試験概要では、出題の根拠となる法令は、試験を実施する年度の4月1日現在施行されているものです。令和8年度は2026年4月1日現在の条文で、国土利用計画法は2025年6月1日施行の版が基準日の版であり、2026-10-04時点のe-Govの現行の版と同じです。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月4日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

