指定第二類医薬品とは何か、第二類医薬品との違いを、薬機法・施行規則(e-Gov)と厚生労働省の手引き(令和8年4月)で整理。外箱の「2」の枠、7メートルの陳列規制と例外、禁忌確認の掲示、登録販売者が販売できる根拠と出題ポイントがわかります。
目次
結論:指定第二類医薬品は、第二類医薬品のうち「特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの」です(施行規則第1条の2第3項第5号)。登録販売者は販売できます(薬機法第36条の9第2号)。第二類医薬品との違いは、①外箱に「枠の中に「2」の数字」、②情報を提供するための設備から7メートル以内に陳列(鍵・進入防止の例外あり)、③禁忌の確認と相談の勧めを購入者が確実に認識できる措置、の3つです。情報提供そのものは第二類と同じ努力義務です。
指定第二類医薬品は、登録販売者試験の第4章(試験項目名は「薬事関連法規・制度」、手引きの章名は「薬事に関する法規と制度」)で、数字と表示の組み合わせとして整理しておきたい論点です。この記事では、薬機法と施行規則の2026-10-04時点の現行条文(e-Gov 法令検索)と、厚生労働省の手引き(令和8年4月)に書かれていることだけを使って整理します。章ごとの進め方は問題演習の使い方にあります。
合格ナビの登録販売者の論点別問題360問のうち、問題文・選択肢に「指定第2類」が出てくる問題は6問(第4章 問8・11・12・13・18・58)です(2026-10-04集計。すべて当サイトのオリジナル問題で、本試験の出題数ではありません)。
指定第二類医薬品とは:第二類医薬品との違い
一般用医薬品は、薬機法第36条の7で第一類・第二類・第三類の3つに区分されます。第二類医薬品は「その副作用等により日常生活に支障を来す程度の健康被害が生ずるおそれがある医薬品(第一類医薬品を除く。)であつて厚生労働大臣が指定するもの」です。指定第二類医薬品は、この第二類医薬品の一部で、施行規則第1条の2第3項第5号が「第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの」と定めています。
手引き(令和8年4月)は、215頁で「第二類医薬品のうち、「特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するもの」を「指定第二類医薬品」としている」と述べ、241頁で対象を次のように説明しています。
- 特定の使用者(小児、妊婦等)や相互作用に関して使用を避けるべき注意事項があり、それに該当する使用がなされた場合に重大な副作用を生じる危険性が高まる成分が配合されたもの
- 依存性・習慣性がある成分が配合されたもの
どの成分・製品が指定第二類にあたるかの一覧は、手引きにはありません。実際の製品は、外箱の表示で見分けます。
| 区分 | 販売できる専門家(法第36条の9) | 情報提供(法第36条の10) | 陳列(施行規則第218条の4) | 外箱の特徴 |
|---|---|---|---|---|
| 第一類医薬品 | 薬剤師のみ | 薬剤師が書面で行う義務(第1項) | 第一類医薬品陳列区画の内部(鍵・手の触れられない設備の例外あり) | リスク区分を示す字句 |
| 指定第二類医薬品 | 薬剤師または登録販売者 | 努力義務(第3項)+禁忌確認と相談の勧めを認識できる措置の義務 | 情報を提供するための設備から7メートル以内(例外あり) | 枠の中に「2」の数字 |
| 第二類医薬品(指定を除く) | 薬剤師または登録販売者 | 努力義務(第3項) | 第一類・第三類と混在させない | リスク区分を示す字句 |
| 第三類医薬品 | 薬剤師または登録販売者 | 積極的な情報提供の規定なし(手引きは「望ましい」)。相談があれば義務(第5項) | 第一類・第二類と混在させない | リスク区分を示す字句 |
情報提供と陳列の違いは、手引き241〜242頁・247頁の表と文章でも確認できます。
一般用医薬品のリスク区分の条文:第二類医薬品は厚生労働大臣が指定するもので、指定第二類医薬品は第二類医薬品のうち特別の注意を要するものとして指定されたもの(薬機法第36条の7、施行規則第1条の2第3項第5号)。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov法令検索 医薬品医療機器等法(2026-10-04時点の現行条文)、e-Gov法令検索 医薬品医療機器等法施行規則。
区分とリスクの考え方を問題で確認する(論点別問題):
販売時の注意(1)情報提供:努力義務と、禁忌確認の措置義務
第二類医薬品を販売するとき、薬局開設者・店舗販売業者は、薬剤師または登録販売者に「必要な情報を提供させるよう努めなければならない」とされています(法第36条の10第3項)。購入者へ年齢や他の薬の使用状況などを確認させることも「努めなければならない」です(同条第4項)。指定第二類医薬品も第二類医薬品の一部なので、この努力義務の対象です。手引き241頁は、第二類医薬品の情報提供を「努力義務」と整理しています。
一方で、購入者から相談があった場合は、第二類・第三類医薬品でも、薬剤師または登録販売者に必要な情報を提供させなければなりません(法第36条の10第5項、施行規則第159条の17)。
指定第二類医薬品に独自なのは、次の措置です。店舗販売業者は、購入者が別表第一の二の事項を「確実に認識できるようにするために必要な措置を講じなければならない」とされています(施行規則第147条の8。薬局は第15条の7、配置販売業は第149条の11)。その事項は、次のとおりです。
- 「指定第二類医薬品を購入し、又は譲り受けようとする場合は、当該指定第二類医薬品の禁忌を確認すること及び当該指定第二類医薬品の使用について薬剤師又は登録販売者に相談することを勧める旨」(別表第一の二 第二の七)
手引き241頁は、指定第二類医薬品について「薬剤師又は登録販売者による積極的な情報提供の機会がより確保されるよう、陳列方法を工夫する等の対応が求められる」と述べています。つまり、情報提供の義務の程度は第二類と同じで、そのうえで「禁忌の確認と相談の勧め」を購入者が見落とさない形にすることが義務づけられている、という整理です。
情報提供の義務を問題で確認する(論点別問題):
販売時の注意(2)陳列:7メートルと2つの例外
施行規則第218条の4第1項第2号は、指定第二類医薬品の陳列を次のように定めています。
- 「薬局等構造設備規則第一条第一項第十四号又は第二条第十三号に規定する情報を提供するための設備から七メートル以内の範囲に陳列すること」
- ただし、①鍵をかけた陳列設備に陳列する場合、または②指定第二類医薬品を陳列する陳列設備から1.2メートル以内の範囲に、購入者などが進入できないよう必要な措置が採られている場合は、この限りでない
あわせて、第1項第3号は、第一類医薬品・第二類医薬品・第三類医薬品を混在させないように陳列することを求めています(手引き247頁)。第一類医薬品は、第一類医薬品陳列区画の内部の陳列設備に陳列します(同項第1号。鍵をかけた陳列設備などの例外あり)。
指定第二類医薬品の陳列の数値:情報を提供するための設備から7メートル以内。例外は、鍵をかけた陳列設備、または陳列設備から1.2メートル以内に購入者などが進入できない措置(施行規則第218条の4第1項第2号)。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov法令検索 医薬品医療機器等法施行規則(2026-10-04時点の現行条文)、厚生労働省 手引き(令和8年4月)。
陳列と区画の論点を問題で確認する(論点別問題):
外箱の表示・店内の掲示・特定販売の広告
指定第二類医薬品の外箱(直接の容器・被包)には、リスク区分を示す字句に加えて、「枠の中に「2」の数字」を記載します(施行規則第210条第6号。手引き217頁の記載事項(l))。第二類医薬品と指定第二類医薬品は、この「2」の囲み方で見分けられます。
店舗の掲示にも指定第二類の項目があります。薬局開設者・店舗販売業者は、見やすい位置に掲示板で、販売制度に関する事項として「指定第二類医薬品の陳列等に関する解説」と、上の「禁忌を確認すること及び…相談することを勧める旨」を掲示します(施行規則別表第一の二。手引き249頁)。
特定販売(インターネットなど店舗以外の場所にいる者への販売)の広告では、要指導医薬品・第一類医薬品・指定第二類医薬品・第二類医薬品・第三類医薬品の区分ごとに表示します(施行規則第147条の7第3号)。指定第二類医薬品は、第二類医薬品とは別の行で表示する区分です。
登録販売者は指定第二類医薬品を扱えるか
扱えます。薬機法第36条の9第2号は、第二類医薬品と第三類医薬品を薬剤師または登録販売者に販売させなければならないと定めています。指定第二類医薬品は第二類医薬品の一部なので、登録販売者が販売できる範囲に入ります。薬剤師でなければ販売できないのは、要指導医薬品と第一類医薬品です(法第36条の5第1項・第36条の9第1号)。要指導医薬品の一覧の見方と第一類医薬品との違いは、要指導医薬品とはにあります。
登録販売者が購入者の相談に応じる場面では、禁忌の確認を勧める、他の薬を使っていないか尋ねるといった対応が、条文と手引きの考え方に沿います。販売従事登録や、合格後の「研修中」の期間の扱いは登録販売者の販売従事登録と実務経験の記事で説明しています。「登録販売者の資格でどこまでできるか」を一次資料で確かめたい場合は、登録販売者はやめとけ?の記事も参照してください。
取り違えやすい点:「指定」がつく別の仕組みとの区別
| 名前 | 何の指定か | 登録販売者との関係 |
|---|---|---|
| 指定第二類医薬品 | 第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものを厚生労働大臣が指定 | 販売できる。陳列は7メートル以内(例外あり)、外箱に「2」の枠 |
| 指定濫用防止医薬品 | 濫用により中枢神経系の興奮・抑制や幻覚を生じるおそれがある医薬品を厚生労働大臣が指定(法第36条の11。2026-05-01施行) | 第二類・第三類医薬品なら薬剤師または登録販売者が販売でき、情報提供と事前の確認が義務。陳列は区画内または7メートル以内で専門家を継続的に配置 |
| 要指導医薬品の「指定」 | 要指導医薬品として厚生労働大臣が指定 | 薬剤師が販売。登録販売者は販売できない |
施行規則で「7メートル」が出てくる規定は、指定第二類医薬品の陳列(第218条の4第1項第2号)と、指定濫用防止医薬品の陳列方法の選択肢の1つ(施行規則第218条の5第2号)の2つです。後者は、その設備に薬剤師または登録販売者を継続的に配置する条件がつきます。指定濫用防止医薬品は、第二類にも第三類にもありうる、別の観点の指定です。令和7年改正の施行日と合わせた整理は、登録販売者の法改正2026(常駐・登録受渡店舗)の記事でまとめています。
出題ポイント(当サイトの整理)
次の組み合わせで、正誤を見分ける練習をしておくと、類題に強くなります。
- 指定第二類医薬品は第一類医薬品ではなく第二類医薬品の一部である(薬剤師だけが販売できるわけではない)
- 外箱の表示は「枠の中に「2」の数字」。文字の色や「指定第2類」の文字を枠で囲むといった表現にまどわされない
- 7メートルは、情報を提供するための設備からの距離。例外は、鍵をかけた陳列設備と、1.2メートル以内への進入防止の措置の2つ
- 第二類医薬品の情報提供は努力義務。指定第二類で義務づけられているのは、禁忌確認と相談の勧めを認識できる措置
- 購入者から相談があったときは、第二類・第三類医薬品でも情報を提供しなければならない(義務)
- 第一類・第二類・第三類医薬品は混在させずに陳列する
この記事の条文と手引きの記述は、2026-10-04 時点の内容です。
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よくある質問
Q指定第二類医薬品とは何ですか?
第二類医薬品のうち、特別の注意を要するものとして厚生労働大臣が指定するものです(医薬品医療機器等法施行規則第1条の2第3項第5号)。第二類医薬品の一部であり、第一類・第二類・第三類という法律上の3区分(薬機法第36条の7)とは別の第4の区分ではありません。手引きは、小児・妊婦などの特定の使用者や相互作用で使用を避けるべき注意事項があり、該当する使用で重大な副作用の危険性が高まる成分、または依存性・習慣性がある成分が配合されたものと説明しています。
Q登録販売者は指定第二類医薬品を販売できますか?
販売できます。薬機法第36条の9第2号は、第二類医薬品と第三類医薬品を薬剤師または登録販売者に販売させなければならないと定めており、指定第二類医薬品は第二類医薬品の一部です。薬剤師でなければ販売できないのは、要指導医薬品と第一類医薬品です。
Q指定第二類医薬品は、第二類医薬品より情報提供の義務が重いのですか?
情報提供そのものは同じです。薬機法第36条の10第3項は、第二類医薬品について情報を提供させるよう「努めなければならない」と定めています。指定第二類医薬品で異なるのは、購入者が「禁忌を確認すること」と「薬剤師または登録販売者に相談することを勧める旨」を確実に認識できるようにするための措置(施行規則第147条の8など)が義務づけられている点と、陳列の方法です。
Q指定第二類医薬品の7メートルの陳列規制に例外はありますか?
施行規則第218条の4第1項第2号は、鍵をかけた陳列設備に陳列する場合、または指定第二類医薬品を陳列する陳列設備から1.2メートル以内の範囲に購入者などが進入できないよう必要な措置が採られている場合は、7メートル以内に陳列しなくてよいと定めています。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月4日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

