行政書士の参考書・テキストを選ぶときに、書名ではなく公式情報で確かめる5つの基準を整理しました。法令基準日(令和8年4月1日)、出題範囲との対応、記述式、版の古さ、無料の公式資料と当サイトの問題の組み合わせ方までを解説します。
目次
結論:行政書士試験の実施団体は参考書を指定も推薦もしていないため、選ぶ基準は自分で公式情報に照らして決めます。確かめる点は5つです。①令和8年度試験の法令基準日(令和8年4月1日)に本が対応しているか、②出題範囲(法令等46題・基礎知識14題)の全項目が目次にあるか、③記述式(40字程度)の練習が付いているか、④旧版を使うなら基準日をまたぐ改正を補えるか、⑤無料の公式資料と問題サイトで何を代用できるか。本記事は特定の書名の比較や順位づけはしません。六法(法令集)は、試験時間中は机の上に置けず電子機器も使えないため、試験場で使う道具ではなく、学習中に条文の原文を確かめる手段として選びます(「六法(法令集)は必要か」の節)。
| 基準 | 確かめること | 確かめる先(一次情報) |
|---|---|---|
| ① 法令基準日 | 試験年度の4月1日現在の法令に対応した版か | 行政書士試験研究センター 令和8年度試験のご案内 |
| ② 出題範囲 | 法令等46題・基礎知識14題の全項目が目次にあるか | 同上(試験科目及び方法) |
| ③ 記述式 | 40字程度の記述の練習が付いているか | 同上(試験方法) |
| ④ 版の古さ | 基準日をまたぐ改正が補われているか | e-Gov 法令検索の改正履歴 |
| ⑤ 無料の代用 | 過去の試験問題・正解で何ができるか | 行政書士試験研究センター 過去の試験問題と正解 |
合格ナビの行政書士の論点別問題は493問です(行政法153問・民法118問・憲法70問・商法・会社法70問・一般知識48問・基礎法学34問、2026-10-02集計)。すべて過去の出題論点をもとに当サイトが作成した問題で、過去問そのものの転載ではなく、全問が選択肢つきの択一形式です。
公式は参考書を指定していない:選び方は自分で決める
行政書士試験研究センターの「よくある質問」には、試験勉強にお奨めの参考書などはあるかという質問があり、回答は「当センターは試験実施機関ですので、試験問題に関するお問合せには一切お答えできません。」「行政書士試験に関連した資格講座や教材に関するお問合せにもお答えすることはありません。」です(よくある質問(試験・申込手続きについて)、確認日2026-10-02)。
つまり「公式が認めた定番の1冊」は存在しません。検索すると「これだけでいい」「おすすめ」といった言い方が並びますが、その根拠は書き手の経験や出版社の宣伝文句で、試験団体の発表ではありません。この記事では、書名の優劣を決める代わりに、どの本を前にしても同じ物差しで確かめられる基準を示します。
実際に手に取るときは、書店の棚か出版社の商品ページで、次の3か所を見れば基準①〜③が確かめられます。
- 奥付または商品ページの発行日と、「何年度試験対応」「法令基準日」の表記
- 目次(出題範囲の全項目があるか)
- 記述式の問題・解説が付いているか
学習計画の立て方や時間配分は行政書士の独学の進め方と行政書士の勉強法で扱っています。本記事は「どの本を選ぶか」に絞ります。
「行政書士 本 おすすめ」と調べても、公式データで言えるのは上の選び方の基準までです。本文では、書名の順位づけや他社の商品の推奨はしません。ページ内の「PR」の枠は広告で、本文の内容とは別です(編集方針 5.)。書名で選ぶ代わりに、基準①〜⑤を手に取った本で確かめてください。
六法(法令集)は必要か:試験場では使えず、学習中に条文を確かめる道具
行政書士試験では、試験時間中に六法(法令集)を机の上に置いて引くことはできません。行政書士試験研究センターの「試験当日についてのFAQ」は、試験時間中に机の上に置けるものを次のように限っています(確認日2026-10-04)。
「試験時間中は、受験票、筆記具(…)、腕時計又は懐中時計1個(…)、鉛筆削り(…)、マスク、ハンカチ、ポケットティッシュ、目薬、点鼻薬以外を机の上に置くことはできません。」
六法はこの一覧に入っていません。また、携帯電話等の通信機器類や計算機能・通信機能のついた腕時計などの「全ての電子機器類の使用を禁止」とされているため、電子版の法令集をスマートフォンで開くこともできません(出典:試験当日についてのFAQ。令和8年度の試験案内の受験上の注意事項④⑤も同じ内容です)。
つまり「六法を買うかどうか」は、試験場で使う道具を選ぶ話ではなく、学習中に条文の原文を確かめる手段を何にするかの話です。センターの案内とFAQには、六法の使用や特定の法令集を求める記載はありません。一方で、試験は法令について「令和8年4月1日現在施行されている法令に関して出題します」とされているため、本の記述と食い違いを感じたときに条文の原文で確かめる場面は出てきます。
| 手段 | 確かめられること | 注意 |
|---|---|---|
| 紙の六法(法令集) | 収録されている法令の条文 | 版の基準日と収録法令を、目次と凡例で確かめる |
| 電子版の法令集 | 同上 | 試験場では使えない(電子機器の使用は禁止) |
| e-Gov 法令検索 | 法令の条文と改正履歴(無料) | 判例や解説は載っていない |
六法で確かめたい法令:令和7年度の試験で題材になったもの
どの法令が載っている六法を選ぶかは、出題範囲から絞れます。次の表は、令和7年度の公式の試験問題(試験問題PDF)の問題文の書き出し(「〇〇法に関する次の記述」など)と題材から、当サイトが法令ごとに分類した結果です(確認日2026-10-04。分類は当サイトの判断で、問題文そのものは引用しません。問題1と58〜60は公開されていません)。
| 法令 | 令和7年度の問題 | e-Gov 法令検索 |
|---|---|---|
| 憲法 | 問3〜7(法の下の平等、取材・報道の自由、国会の召集、内閣総理大臣、法令の形式) | 日本国憲法 |
| 行政手続法 | 問11・13 | 行政手続法 |
| 行政不服審査法 | 問14〜16 | 行政不服審査法 |
| 行政事件訴訟法 | 問17〜19(問18は同法の出訴期間の規定を引いた問題) | 行政事件訴訟法 |
| 国家賠償法 | 問20・21 | 国家賠償法 |
| 地方自治法 | 問23・24(知事と議会の関係、国又は都道府県の関与) | 地方自治法 |
| 行政機関情報公開法 | 問26 | 行政機関の保有する情報の公開に関する法律 |
| 個人情報保護法 | 問12・57 | 個人情報の保護に関する法律 |
| 民法 | 問27〜35 | 民法 |
| 商法・会社法 | 問36(商法)、問37〜40(会社法) | 商法・会社法 |
| 行政書士法 | 問53 | 行政書士法 |
| 戸籍法 | 問54 | 戸籍法 |
試験案内は、商法を「商法」、基礎知識を「一般知識、行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令、情報通信・個人情報保護及び文章理解」と表記しています。六法に収録されている法令は本によって違うため、上の表の法令(特に行政機関情報公開法・個人情報保護法・戸籍法)が買う本の目次にあるかを確かめ、載っていなければ e-Gov 法令検索で引く、という使い分けができます。
六法を選ぶときの確認点は次の3つです。書名や「定番」かどうかは、公式データが無いため判断材料にしていません。
- ① 版の基準日:令和8年4月1日より前か後か(基準①と同じ見方です)
- ② 収録法令:上の表の法令が載っているか
- ③ 試験時間中は机の上に置けないため、条文を引くだけでなく、論点を問題で確かめる練習と組み合わせる
この論点の問題を解く(条文の内容を問う問題です)。
基準①:令和8年度の法令基準日(4月1日)に対応しているか
センターの令和8年度試験のご案内には、法令等・基礎知識のどちらの科目についても「令和8年4月1日現在施行されている法令に関して出題します。」と書かれています(令和8年度試験のご案内、確認日2026-10-02)。試験日は令和8年11月8日で、基準日から約7か月後です。
令和8年度試験の日程・法令基準日:試験日 令和8年11月8日(日)午後1時から午後4時まで。法令は令和8年4月1日現在施行されているものが出題対象。最終確認日:2026-10-02。出典:行政書士試験研究センター 令和8年度試験のご案内。
本を選ぶときは、次のように読み替えます。
- 「2026年度版」などの年度表記だけで判断しない。出版社が基準日を明記していれば、その日付が令和8年4月1日より前か後かを見る
- 基準日の表記が無い本は、出版社のサイトに「法改正情報」のページがあるか、刊行後の改正をどう補うと書いているかを見る
- 次の年度の基準日は、その年度のご案内で確認する。センターの試験の概要には一般則として「試験を実施する日の属する年度の4月1日現在施行されている法令に関して出題します」とあります。令和9年度のご案内は確認日時点で未公表のため、令和9年度の具体的な基準日は本記事では断定しません
基準日より前に施行された改正が本に入っていなければ、出題される規定と本の内容が食い違います。基準日より後に施行される改正は、令和8年度試験の出題対象ではありません。
基準日をまたぐ改正が実際にあるか:民法の例
e-Gov 法令検索の改正履歴(法令API v2、2026-10-02取得)で民法(明治29年法律第89号)を見ると、令和8年度試験の基準日の前後に、次の改正の施行日があります。
| 施行日 | 改正法 | 令和8年度試験の基準日(令和8年4月1日)との関係 |
|---|---|---|
| 2026-04-01 | 民法等の一部を改正する法律(令和6年法律第33号) | 基準日に施行済み=出題対象 |
| 2026-06-24 | 民法等の一部を改正する法律(令和8年法律第45号) | 基準日の後に施行=令和8年度試験の出題対象外 |
出典:e-Gov 法令検索 民法の改正履歴。条文の中身は上表では扱いません。どの条が変わるかは、e-Gov の該当改正の条文で確認してください。同じ民法でも、施行日が基準日の前か後かで、本に載っていても出題されない部分と、載っていなければ困る部分が分かれます。
この種の改正は、行政書士の民法の学習範囲に影響します。民法改正の施行日と試験での扱いは行政書士の民法対策にまとめています。
この論点の問題を解く(現行民法の基準で作成した問題です)。
基準②:出題範囲(法令等46題・基礎知識14題)が目次に揃っているか
センターのご案内が示す試験科目は次の2つです(令和8年度試験のご案内、確認日2026-10-02)。
| 試験科目 | 出題数 | センターが示す内容 | 当サイトの論点別問題 |
|---|---|---|---|
| 行政書士の業務に関し必要な法令等 | 46題 | 憲法 | 憲法 70問 |
| 行政法(行政法の一般的な法理論、行政手続法、行政不服審査法、行政事件訴訟法、国家賠償法及び地方自治法を中心とする) | 行政法 153問 | ||
| 民法 | 民法 118問 | ||
| 商法 | 商法・会社法 70問 | ||
| 基礎法学 | 基礎法学 34問 | ||
| 行政書士の業務に関し必要な基礎知識 | 14題 | 一般知識、行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令、情報通信・個人情報保護及び文章理解 | 一般知識 48問 |
出題形式は、法令等は択一式と記述式、基礎知識は択一式です。基礎知識のうち「行政書士法等行政書士業務と密接に関連する諸法令」「情報通信・個人情報保護」は、センターの試験の概要ページに「令和6年度試験から適用」と書かれている区分です(試験の概要、確認日2026-10-02)。
この表を使った確かめ方は単純です。買う本の目次を開き、右の2列目の項目名がすべて載っているかを見ます。 特に目次で確かめておきたいのは、次の3点です。
- 基礎知識の「情報通信・個人情報保護」「行政書士法等」「文章理解」が、買う本の範囲に入っているか。入っていなければ別に用意する
- 行政法は、センターの示す6本柱(一般的な法理論・行政手続法・行政不服審査法・行政事件訴訟法・国家賠償法・地方自治法)がすべて目次にあるか
- 商法は、センターの出題範囲の表記が「商法」である点を踏まえ、どの範囲(商法総則・商行為・会社法など)を扱う本か
科目ごとの出題数の配分(たとえば民法が何題か)は、年度ごとにセンターが公表する試験問題で確かめられます。本記事は特定年度の配分を載せません。令和7年度の配点を科目別に数えた結果は行政書士の点数配分にあります。
科目別に、まず1問ずつ解いて目次と照らす
テキストを買う前でも、買った後でも、各科目の問題を1問解くと「この科目はどこまで深く問われるか」が分かり、目次の過不足を判断できます。
- 行政不服審査法・審査請求期間(行政法 問6)
- 憲法:私人間効力・間接適用説(憲法 問22)
- 株式会社の設立方法(商法・会社法 問9)
- 法の分類・強行法と任意法(基礎法学 問4)
- 個人情報保護法の基本概念(一般知識 問20)
科目の優先順位は行政書士の点数配分と科目の優先順位、行政法の学び方は行政書士の行政法対策、基礎知識は行政書士の一般知識を参照してください。
基準③:記述式(40字程度)の練習が付いているか
センターのご案内には、記述式は「40字程度で記述するものを出題します。」とあります(令和8年度試験のご案内)。記述式は法令等科目の中で出題される形式です。
参考書を選ぶときの確認点は次の3つです。
- 記述式の問題と解答例が付いているか(付いていない本は、記述式の練習を別に用意する)
- 解答例が、センターの公表する「正解例」の書き方(字数・要件の入れ方)と合っているか
- 学習の初期に解く択一問題と、直前期に書く記述の練習を、どの本で分担するか
センターは年度ごとに記述式の正解例を公表しています。たとえば令和7年度の正解のページには、記述式問題の正解例が字数つきで掲載されています(令和7年度行政書士試験問題の正解、確認日2026-10-02)。これが記述式の公式の見本です。 市販の解答例が公式の正解例と同じ要素を含む書き方になっているかを見比べる練習は、本だけで完結しない学び方として有効です。
当サイトの論点別問題は全問が選択肢つきの択一形式で、記述式の答案を書く練習はできません。記述式は行政書士の記述式対策と記述式の書き方で扱っています。
基準④:旧版・古い本を使うとき、どこを補えば足りるか
発売から時間のたつ本や、前年度版を使う場合に、補うべきものは「変わった条文」だけではありません。確認する順序の例です。
- ① 本の基準日(または刊行年月)を確かめる
- ② 基準日から令和8年4月1日までに施行された改正を、e-Gov の改正履歴で数える
- ③ 数えた改正のうち、行政書士試験の科目(憲法・行政法・民法・商法・基礎法学・行政書士法等・個人情報保護など)に関わる法律を選ぶ
- ④ その法律の改正内容を、法務省・総務省・個人情報保護委員会などの所管官庁の公式解説か e-Gov の条文で確認して、本に書き込む
改正の例①:行政書士法(基礎知識の「行政書士法等」に直結)
行政書士法(昭和26年法律第4号)は、e-Gov の改正履歴(法令API v2、2026-10-02取得)で、令和7年法律第65号「行政書士法の一部を改正する法律」の施行日が2026-01-01と表示されています。令和8年度試験の基準日(令和8年4月1日)より前に施行された改正です。総務省の行政書士制度のページにも、この改正法が「令和8年1月1日に施行されました」と記載されています(確認日2026-10-02)。出典:e-Gov 法令検索 行政書士法。
基礎知識の出題範囲に「行政書士法等」が含まれるため、2026-01-01より前に書かれた本・講義だけで学ぶと、この改正を補う作業が必要になります。改正の全体像は行政書士の廃止は本当かで一次情報とともに整理しています。
改正の例②:行政不服審査法
行政不服審査法は平成26年法律第68号による全部改正が平成28年4月1日に施行されています(総務省リーフレット「行政不服審査制度の見直し」)。審査請求の期間は改正前の60日以内から、改正後は3か月以内になっています。2016年より前の本・講義を使うと、この数字が逆になる点が分かりやすい例です。
版が古いほど、補う負担が増えることの目安
基準日が令和8年4月1日より前の本ほど、②で数える改正が多くなります。補う手間が自分の勉強時間に見合うかどうかを、本を買う前に e-Gov で確かめるのが基準④です。
この論点の問題を解く。
基準⑤:公式が無料で出している資料で、本の代わりになるもの・ならないもの
試験の実施団体と所管官庁が無料で公開している資料のうち、学習に直接使えるものを整理します(確認日はいずれも2026-10-02)。
| 資料 | 内容 | 本の代わりになる点 | 本が必要な点 |
|---|---|---|---|
| 過去の試験問題と正解 | 令和2〜7年度の試験問題と正解(著作権の関係で一部の問題は未掲載) | 本試験の形式と出題の雰囲気を知る | 解説は付かない |
| 令和8年度試験のご案内 | 試験科目・出題数・法令基準日・合格基準 | 出題範囲の確認 | 内容の説明は無い |
| e-Gov 法令検索 | 法令の条文と改正履歴 | 条文の原文、改正の確認 | 論点の整理・判例は無い |
| 総務省 行政不服審査制度のリーフレット | 行政不服審査法の改正の概要 | 改正点の確認 | 試験の論点別の整理は無い |
過去の試験問題については、センターの掲載ページに次の注意書きがあります。「平成12年度以降実施された行政書士試験の問題は、当センターが作成したものであり、その著作権は当センターに帰属しております。」「行政書士試験問題の書籍・ホームページ等への登載は、当センターの許諾が必要です。」(過去の試験問題と正解)。当サイトも過去の試験問題を転載していません。センターの公式ページで原文を読み、当サイトの論点別問題で同じ論点を別の問題として解く、という使い分けになります。公式問題の使い方は行政書士の試験過去問で扱っています。
過去の試験問題の公表:令和8年度試験問題(著作権に関係するものを除く)は令和8年11月16日(月)以降に、正解等は令和9年1月27日(水)の合格発表日以降に、センターのホームページで公表される予定。最終確認日:2026-10-02。出典:行政書士試験研究センター 令和8年度試験のご案内。
無料のPDFを探している方へ:出どころを確かめられる資料
「行政書士 テキスト PDF 無料」で探す資料のうち、公式が出していて出どころを確かめられるものは次のとおりです(確認日2026-10-04)。
- 試験問題(PDF)と正解:センターの過去の試験問題と正解に令和2〜7年度分があります。著作権の関係で一部の問題は掲載されておらず、令和7年度は問題1・58〜60、令和5年度は問題1・6・56・58〜60が非掲載と書かれています。令和7年度の問題は試験問題PDFで読めます
- 合否判定基準(配点・合格基準点):令和7年度合否判定基準PDF
- 試験結果の概要:令和7年度試験実施結果の概要PDF
- 法令の条文:e-Gov 法令検索(無料で閲覧できます)
- 行政不服審査法の改正の概要:総務省のリーフレット(PDF)
これらは、試験の形式・基準・条文を確かめるための一次資料で、テキストのように科目を体系的に説明したものではありません。市販のテキストを「無料PDF」として配布するとうたうページは、出版社や著者が公式に公開したものかを確かめられないため、この記事では扱いません。センターも、教材に関するお問合せにはお答えしないとしています(よくある質問)。
体系的に無料で学ぶ入口としては、当サイトの論点別問題(493問・登録不要・無料)があります。各問題に3段階の解説が付いており、解説はテキストの代わりではなく、論点を確認するためのものです。
参考書の種類と、役割分担の考え方(書名は挙げません)
市販の本は、一般に次のような種類に分かれます。どの種類を何冊持つかは、基準①〜④で絞ったうえで、自分の時間に合わせて決めます。ここでは書名を挙げず、種類ごとの役割だけを書きます。
| 種類 | 役割の目安 | 確かめる点 |
|---|---|---|
| 基本テキスト | 全科目の体系を一通り読む | 基準①②(基準日・目次) |
| 一問一答・択一問題集 | 読んだ論点を問題で確認する | 解説に条文・判例の根拠があるか、基準日に対応しているか |
| 記述式対策の本 | 40字程度の書き方を練習する | 基準③ |
| 六法(法令集) | 条文の原文を引く | 版の年、改正の反映 |
この表は優劣ではなく役割分担です。種類ごとにどの1冊を選ぶかは、書店で上の確認点を見て決めてください。売れ行きや定番かどうかは、公式データが無いため判断材料にしていません。
本と当サイトの無料問題をどう組み合わせるか
当サイトの行政書士の論点別問題(493問)は登録不要・無料で、解説は「初級」「標準」「上級」の3段階です。本とは次のように役割を分けられます。
- ① 本で1章を読む
- ② その章の論点の問題を当サイトで解き、解説の段階を選んで確認する
- ③ 間違えた論点だけ本の該当箇所に戻る
- ④ 本に記述式があればそちらで書く練習をする
- ⑤ 直前期にセンターの公開する過去の試験問題で時間配分を試す
当サイトの問題は、本の記述と食い違う点があった場合に、条文(e-Gov)を一次情報として確認するための練習として使えます。ただし、当サイトの問題だけで試験範囲のすべてを網羅できるとは言えません。目次の過不足は基準②の表で確認してください。
買う前のチェックリスト
- ① 出版社の商品ページに「令和8年度試験対応」または基準日の記載があるか
- ② その基準日は令和8年4月1日より前か、後か
- ③ 目次に、センターの示す出題範囲の全項目(行政法の6本柱・基礎知識の4区分)があるか
- ④ 記述式の問題と解答例が付いているか
- ⑤ 刊行後の法改正の情報を、出版社が公式サイトで案内しているか
- ⑥ 試験日(令和8年11月8日)までの残り日数で、読み切れる量か
書名の評判より、①〜⑤が公式情報で確かめられることが基準です。
試験の全体像(配点・合格基準・合格率)は行政書士の試験内容を、問題集の入口は行政書士の論点別問題を参照してください。
よくある質問
Q行政書士試験の実施団体は、おすすめの参考書を紹介していますか?
紹介していません。行政書士試験研究センターの「よくある質問」には、試験勉強にお奨めの参考書などはあるかという質問に対し、「当センターは試験実施機関ですので、試験問題に関するお問合せには一切お答えできません。」「行政書士試験に関連した資格講座や教材に関するお問合せにもお答えすることはありません。」と書かれています(確認日2026-10-02)。公式に「この本」と指定されたものは無いため、本記事では書名ではなく、公式情報と照らして確かめる基準を示しています。
Q去年の参考書でも、法改正の部分だけ確認すれば使えますか?
使える場合はありますが、確認の対象は「改正された条文」だけでは足りません。出題されるのは試験年度の基準日に施行されている法令で、令和8年度は4月1日です。旧版を使うなら、①基準日以前に施行された改正が本に入っているか、②基準日より後に施行される改正は令和8年度試験の出題対象外なので、本に載っていてもそこは覚える優先度を下げてよいか、の2方向を e-Gov 法令検索の改正履歴で照らす必要があります。具体例を本文の「基準④」の節で挙げています。
Q参考書は科目ごとに別の本を買ったほうがいいですか?
公式情報から言えるのは、試験が「法令等」46題と「基礎知識」14題の2科目で、法令等には憲法・行政法・民法・商法・基礎法学が、基礎知識には一般知識・行政書士法等・情報通信・個人情報保護・文章理解が含まれる、ということまでです。1冊にまとまった本か科目別の本かで合格しやすさが変わるかどうかについて、この記事では優劣を判断していません。出題範囲の全項目を、買う本のどこで扱っているかを目次で確かめることが基準になります。
Q行政書士試験に六法(法令集)を持ち込めますか?
試験時間中に机の上に置いて引くことはできません。センターの「試験当日についてのFAQ」は、試験時間中に机の上に置けるものを、受験票、筆記具、腕時計、鉛筆削り、マスク、ハンカチ、ポケットティッシュ、目薬、点鼻薬に限り、それ以外は置けないとしています(六法という語の記載はなく、この一覧に入っていないということです)。携帯電話等の電子機器類の使用も禁止されているため、電子版の法令集をスマートフォンで見ることもできません(確認日2026-10-04)。
Q行政書士のテキストをPDFで無料で入手できますか?
公式が無料で公開しているのは、過去の試験問題(一部は著作権の関係で非掲載)と正解、合否判定基準、試験結果の概要、法令の条文(e-Gov 法令検索)などの一次資料です。これらは科目を体系的に説明するテキストではありません。市販テキストの無料PDFをうたうページは、出版社や著者が公式に公開したものかを確かめられないため、当サイトは扱いません。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月28日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

