宅建の相続を、e-Govの民法(相続編)の条文で整理。相続人と法定相続分、代襲相続、承認・放棄の3か月、遺産分割、遺言の方式、遺留分の割合、配偶者居住権、相続登記の義務化まで表で確認でき、オリジナル例題2問と令和8年度の法令基準日つきです。
目次
結論:宅建の相続は、民法の相続編(882条〜)から出ます。押さえるのは、相続人の順位と法定相続分(900条)、代襲相続(887条2項)、承認・放棄の3か月(915条1項)、遺産分割(907条・909条)、遺言の方式(967条〜)、遺留分(1042条)の6つです。あわせて、相続による権利の承継は、相続分を超える部分を登記なしに第三者に対抗できない(899条の2)点と、相続登記の3年以内の申請義務(不動産登記法76条の2)も、権利関係で扱われる論点です。
相続の要点を、条文(e-Gov 法令検索の2026-10-04 時点の現行条文)で整理します。条文は 民法 と 不動産登記法 にあります。権利関係の全体像は 宅建の権利関係の攻略 で扱い、この記事は相続に絞ります。
合格ナビの宅建の論点別問題360問のうち、権利関係は100問で、相続を主題に含む問題は6問です(問題集の件数であり、本試験の出題頻度ではありません。2026-10-04 集計)。
| 論点 | 要点 | 主な条文 |
|---|---|---|
| 相続人の順位 | 配偶者は常に相続人。子→直系尊属→兄弟姉妹の順 | 887条・889条・890条 |
| 法定相続分 | 配偶者と子は各2分の1/配偶者と直系尊属は3分の2・3分の1/配偶者と兄弟姉妹は4分の3・4分の1 | 900条 |
| 代襲相続 | 死亡・欠格・廃除が原因。放棄は含まれない | 887条2項 |
| 承認・放棄 | 知った時から3か月以内。限定承認は全員で | 915条・923条 |
| 遺言 | 15歳以上。自筆証書・公正証書・秘密証書 | 961条・967条 |
| 遺留分 | 兄弟姉妹以外。直系尊属のみは3分の1、それ以外は2分の1 | 1042条 |
相続人と法定相続分
相続は、死亡によって開始します(882条)。相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継します。ただし、被相続人の一身に専属したものは除かれます(896条)。胎児は、相続については、既に生まれたものとみなされます(886条1項。死体で生まれたときは適用されません)。
相続人の順位
- 配偶者:常に相続人になります。次の順位の者がいるときは、その者と同順位です(890条)
- 第1順位:被相続人の子(887条1項)
- 第2順位:被相続人の直系尊属。親等の異なる者の間では近い者が先です(889条1項1号)。第1順位の相続人がいないときに限ります
- 第3順位:被相続人の兄弟姉妹(同項2号)。第1順位・第2順位の相続人がいないときに限ります
法定相続分
900条は、同順位の相続人が数人あるときの相続分を定めています。
| 相続人の組合せ | 配偶者 | 他の相続人(全体) | 条文 |
|---|---|---|---|
| 配偶者と子 | 2分の1 | 子 2分の1 | 900条1号 |
| 配偶者と直系尊属 | 3分の2 | 直系尊属 3分の1 | 同条2号 |
| 配偶者と兄弟姉妹 | 4分の3 | 兄弟姉妹 4分の1 | 同条3号 |
子・直系尊属・兄弟姉妹が数人いるときは、各自の相続分は等しくなります(900条4号)。ただし、父母の一方のみを同じくする兄弟姉妹の相続分は、父母の双方を同じくする兄弟姉妹の2分の1です(同号ただし書)。被相続人は、遺言で、相続分を定めることもできます(902条1項)。
法定相続分:配偶者と子は各2分の1、配偶者と直系尊属は3分の2と3分の1、配偶者と兄弟姉妹は4分の3と4分の1。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov 法令検索 民法(900条)。
代襲相続
被相続人の子が、相続の開始以前に死亡したとき、または欠格や廃除によって相続権を失ったときは、その子(被相続人の直系卑属)が代襲して相続人になります(887条2項)。代襲相続人の相続分は、その直系尊属が受けるべきであったものと同じです(901条1項)。
- 代襲の原因は、死亡、欠格(891条)、廃除(892条)の3つです。相続の放棄は含まれません
- 子の場合は、代襲者が死亡などで権利を失ったときも、さらにその子が代襲します(887条3項)
- 兄弟姉妹の場合は、889条2項が準用するのは887条2項だけで、3項は準用されていません。兄弟姉妹の子までが代襲し、孫は代襲しません
欠格は、故意に被相続人や先順位・同順位の相続人を死亡させ、または死亡させようとして刑に処せられた者、相続に関する被相続人の遺言書を偽造・変造・破棄・隠匿した者などで、相続人になれません(891条1号・5号など)。廃除は、遺留分を有する推定相続人が、被相続人に虐待や重大な侮辱を加えたとき、またはその他の著しい非行があったときに、被相続人が家庭裁判所に請求します(892条)。
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相続の承認と放棄:3か月の期間
相続人は、自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内に、単純承認、限定承認、放棄のいずれかをしなければなりません(915条1項)。この期間は、利害関係人または検察官の請求により、家庭裁判所が伸長できます(同項ただし書)。承認・放棄の前に、相続財産の調査をすることができます(同条2項)。相続人が未成年者または成年被後見人のときは、法定代理人が知った時から起算します(917条)。
| 方法 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 単純承認 | 被相続人の権利義務を全部承継する。一定の場合は、単純承認をしたものとみなされる(法定単純承認) | 921条 |
| 限定承認 | 相続によって得た財産の限度でのみ被相続人の債務・遺贈を弁済する。共同相続人の全員が共同してのみできる | 922条・923条 |
| 放棄 | 家庭裁判所に申述する。放棄した者は、初めから相続人とならなかったものとみなされる | 938条・939条 |
法定単純承認になるのは、相続人が相続財産の全部または一部を処分したとき(保存行為と短期賃貸を除く)、3か月の期間内に限定承認または放棄をしなかったとき、限定承認・放棄の後に財産を隠匿・消費したときなどです(921条)。
承認・放棄の期間:自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内。家庭裁判所が伸長できる。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov 法令検索 民法(915条1項)。
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遺産分割と、相続による権利の承継の対抗要件
相続人が数人あるときは、相続財産は、その共有に属します(898条1項)。共有持分は、900条から902条までで算定した相続分です(同条2項)。共同相続人は、遺言で禁じられた場合などを除き、いつでも、協議で、遺産の全部または一部の分割ができます。協議が調わないときは、家庭裁判所に分割を請求できます(907条)。遺産の分割は、相続開始の時にさかのぼって効力を生じますが、第三者の権利を害することはできません(909条)。共有の保存・管理・変更の決め方や、共有物分割請求(256条・258条)は、共有物分割請求の記事で整理しています。
相続分を調整する制度が2つあります。
- 特別受益:被相続人から遺贈、または婚姻・養子縁組のためもしくは生計の資本として贈与を受けた共同相続人がいるときは、贈与の価額を加えたものを相続財産とみなし、その者の相続分から遺贈・贈与の価額を控除します(903条1項)。婚姻期間20年以上の夫婦の一方が、他方に居住用の建物またはその敷地を遺贈・贈与したときは、この規定を適用しない意思を表示したものと推定されます(同条4項)
- 寄与分:被相続人の事業への労務の提供、療養看護などで財産の維持・増加に特別の寄与をした共同相続人がいるときの調整です(904条の2)。相続人以外の親族が無償で療養看護などをしたときは、相続人に対して特別寄与料の支払を請求できます(1050条1項)
相続分を超える部分は、登記がないと対抗できない
899条の2第1項は、相続による権利の承継は、遺産の分割によるものかどうかにかかわらず、相続分を超える部分については、登記、登録その他の対抗要件を備えなければ、第三者に対抗できないと定めています。たとえば、遺産分割で相続分を超えて土地を取得した相続人は、登記をしなければ、その超える部分を第三者に対抗できません。
遺言:能力と方式
遺言は、民法に定める方式に従わなければできません(960条)。15歳に達した者は、遺言ができます(961条)。遺言は、二人以上の者が同一の証書ですることはできません(975条)。遺言は、遺言者の死亡の時から効力を生じます(985条1項)。
普通の方式の遺言には、自筆証書、公正証書、秘密証書の3種類があります(967条)。
| 種類 | 方式の要点 | 検認 | 条文 |
|---|---|---|---|
| 自筆証書 | 遺言者が全文・日付・氏名を自書し、押印する。財産目録は自書でなくてよい(毎葉に署名・押印) | 必要(法務局の保管制度で保管された遺言書は不要) | 968条・遺言書保管法11条 |
| 公正証書 | 証人2人以上の立会いで、遺言者が趣旨を公証人に口授する | 不要 | 969条・1004条2項 |
| 秘密証書 | 遺言者が署名・押印した証書を封じ、公証人1人・証人2人以上の前に提出して申述する | 必要 | 970条・1004条1項 |
検認は、遺言書の保管者や、保管者がない場合に遺言書を発見した相続人が、遅滞なく、家庭裁判所に請求します。封印のある遺言書は、家庭裁判所で、相続人またはその代理人の立会いがなければ開封できません(1004条1項・3項)。公正証書遺言は検認が不要です(同条2項)。また、法務局における遺言書の保管等に関する法律11条は、民法1004条1項の検認の規定を、遺言書保管所に保管されている遺言書には適用しないと定めています。死亡の危急に迫った者の遺言(特別の方式)は、遺言の日から20日以内に、証人の一人または利害関係人が家庭裁判所に請求して確認を得なければ、効力を生じません(976条4項)。
遺留分:割合と請求
遺留分は、兄弟姉妹以外の相続人に認められる、最低限の取り分です。遺留分を算定するための財産の価額に、次の割合を乗じた額が遺留分です(1042条1項)。
| 相続人 | 乗じる割合(総体的遺留分) | 条文 |
|---|---|---|
| 直系尊属のみ | 3分の1 | 1042条1項1号 |
| それ以外(配偶者と子、配偶者のみ、子のみなど) | 2分の1 | 同項2号 |
相続人が数人あるときは、この割合に各自の相続分(900条・901条)を乗じた割合が、各自の遺留分の割合です(1042条2項)。
- 算定の基礎となる財産の価額は、相続開始の時の財産に、贈与した財産の価額を加え、債務の全額を控除した額です(1043条1項)。算入する贈与は、原則として相続開始前の1年間のものですが、相続人に対する婚姻・養子縁組のためまたは生計の資本としての贈与は、10年間のものが算入されます(1044条1項・3項)
- 遺留分を侵害された遺留分権利者は、受遺者または受贈者に対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求できます(1046条1項)。不動産の共有持分を当然に取得する、という内容ではありません
- 遺留分侵害額の請求権は、相続の開始と遺留分を侵害する贈与・遺贈があったことを知った時から1年間行使しないとき、または相続開始の時から10年を経過したときに、消滅します(1048条)
- 相続の開始前に遺留分を放棄するには、家庭裁判所の許可が必要です(1049条1項)
遺留分の割合と請求の期間:直系尊属のみが相続人なら3分の1、それ以外は2分の1(兄弟姉妹に遺留分はない)。遺留分侵害額の請求権は、知った時から1年、相続開始の時から10年。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov 法令検索 民法(1042条・1048条)。
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配偶者居住権と配偶者短期居住権
被相続人の配偶者は、被相続人の財産に属した建物に相続開始の時に居住していた場合に、遺産の分割で配偶者居住権を取得するものとされたとき、または配偶者居住権が遺贈の目的とされたときは、その建物の全部について無償で使用・収益をする権利(配偶者居住権)を取得します(1028条1項)。ただし、被相続人が居住建物を配偶者以外の者と共有していた場合は除かれます。
配偶者短期居住権(1037条1項)は、配偶者が相続開始の時に無償で居住していた場合に、居住建物取得者に対し、一定の期間、無償で使用する権利です。配偶者を含む共同相続人間で遺産の分割をすべきときは、遺産の分割により居住建物の帰属が確定した日または相続開始の時から6か月を経過する日のいずれか遅い日までです(同項1号)。
相続登記の義務化
相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければなりません(不動産登記法76条の2第1項。相続人に対する遺贈で所有権を取得した者も同じ)。遺産の分割で相続分を超えて所有権を取得したときは、分割の日から3年以内です(同条2項)。
相続人は、登記官に、相続が開始した旨と自分が相続人である旨を申し出ることができ、3年以内にこの申出をした者は、申請の義務を履行したものとみなされます(76条の3第1項・2項)。正当な理由なく申請を怠ると、10万円以下の過料の対象です(164条1項)。令和8年度試験での扱いは 宅建の令和8年度の法改正まとめ にもまとめています。
相続登記の申請期限と過料:相続による所有権の取得を知った日から3年以内。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料。最終確認日:2026-10-04。出典:e-Gov 法令検索 不動産登記法(76条の2第1項・164条1項)。
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混同しやすい数字と、引っかけの型
| 数字 | 内容 | 条文 |
|---|---|---|
| 3か月 | 相続の承認・放棄の期間(知った時から) | 民法915条1項 |
| 3分の1 | 直系尊属のみが相続人の場合の遺留分の割合 | 民法1042条1項1号 |
| 2分の1 | 上記以外の遺留分の割合(配偶者と子の法定相続分も各2分の1) | 民法1042条1項2号・900条1号 |
| 1年・10年 | 遺留分侵害額請求権の期間(知った時から1年、相続開始から10年) | 民法1048条 |
| 20日 | 死亡の危急に迫った者の遺言の確認の請求 | 民法976条4項 |
| 3年 | 相続登記の申請期限 | 不動産登記法76条の2第1項 |
- 限定承認を、相続人の1人が単独でできるとする(共同相続人の全員が共同して行う)
- 相続の承認・放棄の期間を、6か月や1年とする(3か月)
- 相続を放棄した人の子が代襲相続できるとする、または欠格者の子は代襲できないとする(放棄は代襲の原因にならず、欠格は原因になる)
- 遺留分を、兄弟姉妹にも認める(兄弟姉妹以外)。直系尊属のみの割合を2分の1とする(3分の1)
- 遺留分侵害額請求で不動産の共有持分を当然に取得するとする(金銭の支払の請求)
- 公正証書遺言にも検認が必要とする(公正証書遺言は検認不要)。自筆証書遺言は例外なく検認が必要とする(法務局の保管制度で保管されたものは検認不要)
- 相続分を超えて取得した権利を、登記なしに第三者に対抗できるとする(899条の2)
当サイトの問題と例題
合格ナビの宅建の論点別問題のうち、相続を主題に含むのは権利関係の問7(承認・放棄と共有)、問14(所有者不明土地・相続土地国庫帰属)、問26(遺留分)、問28(欠格・放棄・限定承認)、問62(借家権の相続)、問97(相続登記の義務化)です。
当サイト作成の例題(2問)
例題1:Aが死亡し、相続人は配偶者Bと、Aの兄C、Aの兄Dの子Eである(DはAより先に死亡。子・直系尊属はいない)。遺言はないものとして、B、C、Eの法定相続分はそれぞれいくつか。
答えは、Bが4分の3、Cが8分の1、Eが8分の1です。子も直系尊属もいないので、配偶者と兄弟姉妹が相続人で、900条3号により、Bが4分の3、兄弟姉妹の全体が4分の1です。兄弟姉妹が数人いるときは相等しいので(同条4号)、兄CとDは、4分の1を半分ずつ(各8分の1)です。Dは相続の開始以前に死亡しているため、Dの子Eが代襲し(889条2項・887条2項)、相続分はDが受けるべきであったものと同じ8分の1です(901条)。検算として、4分の3+8分の1+8分の1=1になります。
例題2:Aが死亡し、相続人は配偶者Bと子Cのみである。Aは、全財産を第三者Xに遺贈する遺言を残していた。遺留分を算定するための財産の価額は6,000万円(贈与・債務はない)であるとき、Cが請求できる金額はいくらか。
答えは、1,500万円の金銭の支払です。相続人は配偶者と子なので、総体的遺留分は2分の1です(1042条1項2号)。Cの相続分は2分の1(900条1号)なので、Cの遺留分は6,000万円×1/2×1/2=1,500万円です(同条2項)。CはXに対し、遺留分侵害額に相当する金銭の支払を請求できます(1046条1項)。検算として、Bの遺留分も1,500万円で、合計3,000万円は、6,000万円の2分の1(総体的遺留分)に一致します。
令和8年度試験の法令基準日と、改正の確認
RETIOの試験の概要では、出題の根拠となる法令は、試験を実施する年度の4月1日現在施行されているものです。令和8年度試験の基準日は2026年4月1日です。
e-Govによると、この記事で扱った民法の相続編の条文は、2026年4月1日施行の版(基準日の版)と、2026-10-04時点で施行されている最新の版(2026年6月24日施行)で同じ内容でした。不動産登記法の76条の2・76条の3・164条も、基準日の版と現行で同じです。
今後施行される版には、違いがあります。2027年6月23日施行の版(令和8年法律第45号による改正)では、遺言に関する968条・970条・976条で押印の規定が削られ、1004条の検認が電磁的記録を含む形になるなど、遺言の規定が変わります。令和8年度試験の基準日(2026年4月1日)の条文とは別なので、試験対策では、この記事で扱った基準日の条文で学びます。
まとめ
- 相続人は、配偶者が常に相続人で、子→直系尊属→兄弟姉妹の順。法定相続分は、配偶者と子が各2分の1、直系尊属が3分の1、兄弟姉妹が4分の1
- 代襲相続の原因は、死亡・欠格・廃除。放棄は原因にならない。兄弟姉妹の代襲は子まで
- 承認・放棄は、知った時から3か月以内。限定承認は共同相続人の全員で、放棄は家庭裁判所に申述する
- 遺言は15歳から。公正証書遺言は検認が不要。遺留分は兄弟姉妹以外で、直系尊属のみは3分の1、それ以外は2分の1。請求は金銭の支払で、期間は知った時から1年・相続開始から10年
- 相続分を超える権利の承継は、登記がないと第三者に対抗できない。相続登記は、知った日から3年以内に申請する義務がある
著作権・正確性の方針:本サイトは一般財団法人 不動産適正取引推進機構(RETIO)と一切関係ありません。掲載問題は出題範囲を参照した合格ナビ独自の自作問題です。
よくある質問
Q配偶者と子が相続人のとき、法定相続分はどうなりますか。
民法900条1号により、配偶者と子の相続分は各2分の1です。子が数人いるときは、同条4号により、子の2分の1を人数で等分します。たとえば子が2人なら、1人あたりは4分の1です。
Q相続放棄をした人の子は、代襲相続できますか。
できません。民法887条2項が代襲相続の原因とするのは、相続の開始以前の死亡、欠格、廃除の3つです。相続の放棄は含まれず、放棄をした人は初めから相続人とならなかったものとみなされます(939条)。一方、欠格や廃除で相続権を失った人の子は、代襲して相続人になります。
Q限定承認や相続放棄は、いつまでにしなければなりませんか。
自己のために相続の開始があったことを知った時から3か月以内です(民法915条1項)。この期間は、利害関係人または検察官の請求によって、家庭裁判所が伸長できます。限定承認は、共同相続人の全員が共同してのみできます(923条)。放棄は家庭裁判所に申述して行います(938条)。
Q遺留分は、誰にどれだけありますか。
兄弟姉妹以外の相続人にあります(民法1042条1項)。遺留分を算定するための財産の価額に乗じる割合は、直系尊属のみが相続人なら3分の1、それ以外は2分の1で、相続人が数人いるときは、これに各自の相続分を乗じます(同条2項)。兄弟姉妹には遺留分がありません。
Q相続登記は、いつまでに申請しなければなりませんか。
不動産登記法76条の2第1項により、相続により所有権を取得した者は、自己のために相続の開始があったことを知り、かつ、所有権を取得したことを知った日から3年以内に、所有権の移転の登記を申請しなければなりません。正当な理由なく怠ると、164条1項により10万円以下の過料の対象です。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月4日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

