社会福祉士国家試験の合格点は「総得点の60%程度を基準に難易度で補正」し、6科目群すべてで得点が必要です。第36〜38回の基準点(90/150・62/129・50/129)と免除者の基準、0点の科目群の扱いを一次資料で整理します。
目次
結論:社会福祉士国家試験の合格基準は2つの条件です。①総得点の60%程度を基準に、問題の難易度で補正した点数(合格基準点)以上であること、②6科目群のすべてで得点があること。合格基準点は第36回が90点(150点満点)、第37回が62点、第38回が50点(ともに129点満点)で、毎回変わります。試験前に決まる数字ではないため、当サイトは合格点の「予想」を載せません。
合格ナビが載せている第37回・第38回の各129問は、6科目群に18・24・21・21・24・21問と分かれています。正答が2つの問は第37回で32問、第38回で48問ありました(センターが公表した問題を当サイトのデータで集計。2026-10-05 時点)。合格点の話は総得点だけでなく、この科目群ごとの得点にも関わります。
合格基準は「2つの条件」で決まる
センターの合格基準ページによると、次の2つの条件を満たした人が合格者です。
| 条件 | 内容 |
|---|---|
| ① 総得点 | 問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上 |
| ② 科目群 | ①を満たした人のうち、6科目群すべてで得点があった人 |
| 配点 | 1問1点の129点満点 |
「60%程度」は129点の60%(77.4点)に決まるという意味ではありません。センターが各回の「合格基準及び正答について」で示している基準点は、次の章のとおり60%より低い回があります。
合格基準:総得点の60%程度を基準に問題の難易度で補正した点数以上、かつ6科目群すべてで得点があること。配点は1問1点の129点満点。最終確認日:2026-10-05。出典:社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験合格基準。
第36〜38回の合格基準点を並べると
各回の基準点は、センターが合格発表のときに公表する「合格基準及び正答について」に載っています。満点が回によって違うので、割合も並べます。
| 回 | 実施 | 満点 | 合格基準点 | 満点に対する割合 | 得点が必要な科目群 |
|---|---|---|---|---|---|
| 第36回 | 令和6年2月4日 | 150点 | 90点 | 60.0% | 18科目群 |
| 第37回 | 令和7年2月2日 | 129点 | 62点 | 48.1% | 6科目群 |
| 第38回 | 令和8年2月1日 | 129点 | 50点 | 38.8% | 6科目群 |
出典(いずれも全科目を受験した方の基準点):第36回・第37回・第38回(センター「合格基準及び正答について」)。割合は当記事の計算(小数第2位を四捨五入)です。
読み取れるのは次の3点です。
- 3回とも、センターは「総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した」と説明しています。割合は60.0%、48.1%、38.8%と、回ごとに大きく違います
- 第36回は150問で、科目も18科目群に分かれていました。第37回以降は129問・6科目群で、科目名も変わっています。第36回の90点と第37回以降の点数は、同じ物差しではありません
- 各回の基準点は、その回の合格発表と同時に公表されています
直近の合格基準点:第38回は129点満点中50点以上(全科目受験の場合)。最終確認日:2026-10-05。出典:社会福祉振興・試験センター 第38回 合格基準及び正答について。
合格点の「予想」を載せない理由
「第38回の合格点の予想」「2026年の予想合格点」といった検索があります。当サイトは予想を載せません。理由は、公表資料から次のことが言えるからです。
- 基準点は「問題の難易度で補正」して決まります。補正は試験問題が出そろったあとの作業なので、試験前に数字は確定しません
- 直近3回の割合が60.0%→48.1%→38.8%と動いており、前の回の数字が次の回の目安になるとは、公表資料からは言えません
- 基準点が公表されるのは合格発表のときです(各回の合格発表資料に「合格基準点及び正答についても併せて公表します」とあります)
次回の第39回について、センターが公表している日程は次のとおりです。
第39回 試験日・合格発表:試験日は令和9年2月7日(日曜日)、合格発表は令和9年3月9日(火曜日・センターのホームページに合格者の受験番号を掲載)、結果通知の発送は令和9年3月12日(金曜日)。出題数は129問(午前84問・午後45問)。最終確認日:2026-10-05。出典:社会福祉振興・試験センター 令和8年度 第39回 社会福祉士国家試験。
基準点が分からない以上、準備の目標は「基準点を何点と置くか」より「6科目群のどれも落とさず、総得点を上げる」に置くのが、基準の作りに合っています。
6科目群の内訳と問題数
2つ目の条件の「6科目群」は、センターが次のとおり定めています。問題数は当サイトの第37・38回のデータの集計です(どちらの回も同じ数でした)。
| 科目群 | 含まれる科目 | 問題数 |
|---|---|---|
| ① | 医学概論、心理学と心理的支援、社会学と社会システム | 18問 |
| ② | 社会福祉の原理と政策、社会保障、権利擁護を支える法制度 | 24問 |
| ③ | 地域福祉と包括的支援体制、障害者福祉、刑事司法と福祉 | 21問 |
| ④ | ソーシャルワークの基盤と専門職、ソーシャルワークの理論と方法、社会福祉調査の基礎 | 21問 |
| ⑤ | 高齢者福祉、児童・家庭福祉、貧困に対する支援、保健医療と福祉 | 24問 |
| ⑥ | ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)、ソーシャルワークの理論と方法(専門)、福祉サービスの組織と経営 | 21問 |
出典(科目群の区分):社会福祉振興・試験センター 合格基準。問題数:合格ナビの第37・38回データ(2026-10-05 集計)。
全体は129問(午前84問・午後45問)です。当サイトの集計では①〜④群の合計が84問、⑤⑥群の合計が45問で、午前・午後の問題数と一致します。⑤⑥群の合計45問は、あとで述べる一部免除の45点満点とも一致します。
この科目群ごとに、第37回と第38回の問題を1問ずつ確かめられます。どの群も、解説は初級・標準・上級の3段階です。試験日程や申込は社会福祉士国家試験 第39回の日程・時間割・申込、勉強量の見積もりは社会福祉士の勉強時間の決め方で整理しています。各科目が何を扱うか(出題基準の大項目)は、社会福祉士の試験科目19科目で一覧にしています。
- ① 医学概論:第37回 問1・第38回 問1
- ② 社会福祉の原理と政策:第37回 問19・第38回 問19
- ③ 地域福祉と包括的支援体制:第37回 問43・第38回 問43
- ④ ソーシャルワークの基盤と専門職:第37回 問64・第38回 問64
- ⑤ 高齢者福祉:第37回 問85・第38回 問85
- ⑥ ソーシャルワークの基盤と専門職(専門):第37回 問109・第38回 問109
0点の科目群があると、総得点が足りていても不合格
2つ目の条件は「6科目群すべてにおいて得点があった者」です。合格は「2つの条件を満たした者」なので、総得点が基準点以上でも、ある科目群で1問も得点できなければ合格になりません。センターは合格発表の資料で、合格証書または不合格の通知の発送とあわせて、総得点・各科目群の得点・無得点科目群などを通知するとしています。
これがどのくらい厳しい条件かは、問題数で見るとつかめます。
- 1つの群の問題数は最少でも18問(①群)、最多で24問です。その18〜24問のすべてを落とした場合にだけ、この条件に当たります
- 1問1点で、正答が2つの問も1問として数えます。第38回は129問中48問が、正答が2つの問でした(センターの正答一覧の「2,5」のような表記と、当サイトのデータで一致)
- 科目群は複数の科目をまとめた区分で、1科目が全問不正解でも、同じ群の別の科目で得点があれば、その群は無得点ではありません
2つ選ぶ問題を、各科目群の中から数問だけ挙げます。
- 第38回 問28(社会保障)
- 第38回 問43(地域福祉と包括的支援体制)
- 第38回 問64(ソーシャルワークの基盤と専門職)
- 第38回 問115(ソーシャルワークの理論と方法(専門))
- 第38回 問124(福祉サービスの組織と経営)
「2つ選びなさい」の問は、正答欄に2つの番号が並びます。解くときは、問題文の「2つ選びなさい」を見落とさないようにしてください。
一部免除を受けるときの合格基準
精神保健福祉士として登録を受けている方は、受験申し込み時の申請により、精神保健福祉士国家試験との共通科目が免除されます(社会福祉士及び介護福祉士法施行規則第5条の2)。この場合は午後の45問を受け、基準も別に決まります。
| 回 | 満点 | 免除者の基準点 | 満点に対する割合 | 得点が必要な科目群 |
|---|---|---|---|---|
| 第36回 | 67点 | 41点 | 61.2% | ⑫〜⑱の7科目群(旧区分) |
| 第37回 | 45点 | 22点 | 48.9% | ⑤⑥の2科目群 |
| 第38回 | 45点 | 17点 | 37.8% | ⑤⑥の2科目群 |
出典:各回の合格基準及び正答について(第38回。第36回・第37回は上の表の各リンク)。割合は当記事の計算です。条文は e-Gov 法令検索で確認(2026-10-05 時点の現行条文):社会福祉士及び介護福祉士法施行規則。
免除を受けると、②の条件(科目群)は⑤⑥の2群になります。免除者の基準も、全科目受験者と同じく「総得点の60%程度を基準とし、問題の難易度で補正した」と説明されています。免除の対象になる12科目(医学概論から社会福祉調査の基礎まで)は、①〜④群の科目です。
免除者の方が午後の問題で練習するときは、⑤群と⑥群の問題から始められます。
当サイトの問題で、科目群ごとに確かめる
当サイトの社会福祉士の問題は、センターが公表した第36〜38回の試験問題(全408問)を出典つきで掲載し、解説は合格ナビ独自の3段階(初級・標準・上級)で付けたものです。センターとは一切関係がありません。
合格基準の2つの条件に合わせた使い方は次のとおりです。
- ① 第37回か第38回を、科目群の順に解く。1群ごとに、正解した数を数える
- ② どの群も0点にならないことを確かめたうえで、総得点が129点中どのくらいかを見る。基準点は回ごとに違うので、特定の点数を目標にせず、前の回との差で伸びを見る
- ③ 取れていない群があれば、その群の科目の解説を3段階で読み直す
この記事の出典と確認日
- 社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験 合格基準(確認日 2026-10-05)
- 第36〜38回の「合格基準及び正答について」「合格発表について」(上記の各リンク、確認日 2026-10-05)
- 社会福祉振興・試験センター 令和8年度 第39回 社会福祉士国家試験(確認日 2026-10-05)
- 条文:社会福祉士及び介護福祉士法・同施行規則(e-Gov 法令検索、2026-10-05 時点の現行条文)
試験の内容と日程は、変わることがあります。出願の前に、センターの最新の案内を確認してください。
よくある質問
Q総得点が合格基準点を超えていても、不合格になることはありますか。
あります。合格基準は2つの条件を両方満たすことで、1つ目が基準点以上の得点、2つ目が6科目群のすべてで得点があることです。基準点以上でも、どれか1つの科目群が無得点なら合格になりません。センターは合格発表の資料で、合格証書または不合格の通知の発送とあわせて、総得点・各科目群の得点・無得点科目群などを通知するとしています。
Q第36回の90点と第37回の62点は、そのまま比べてよいですか。
比べられません。第36回は150問・150点満点、第37回以降は129問・129点満点で、満点が違います。満点に対する割合にすると、第36回は60.0%、第37回は48.1%、第38回は38.8%です(当記事での計算。いずれも全科目を受験した方の基準点)。
Q合格基準点はいつ分かりますか。
試験後の合格発表のときです。センターは各回の合格発表で「合格基準点及び正答についても併せて公表します」としています。基準点は「問題の難易度で補正」して決まるため、試験の前に確定した数字はありません。
Q精神保健福祉士として登録している場合、合格点はどうなりますか。
精神保健福祉士として登録を受けている方は、申請により共通科目(12科目)が免除され、午後の45問だけを受けます。この場合の配点は45点満点で、基準点は全科目の受験者とは別に決まります(第37回は22点、第38回は17点)。得点が必要な科目群は、⑤⑥の2つです。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月7日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

