社会福祉士

社会福祉士の勉強時間の決め方出題数から量で見積もる進め方

更新 ・書いた人 合格ナビ 編集長(運営者)

この記事でわかること

社会福祉士の勉強時間は、センターの公表資料に記載がありません。129問・19科目・6科目群の数字から学習量を見積もる計算式、試験日から週数を逆算する表、科目群ごとの進め方、過去問の使い方をまとめました。

目次
  1. 勉強時間は「量」で見積もる(当サイトの考え方)
  2. 試験の形を数字で押さえる(出題数・時間・科目群)
  3. 勉強時間を自分で計算する方法(計算例つき)
  4. 科目群ごとの進め方
  5. 0点の科目群を作らない配分
  6. 過去問題(センターが公表した問題)の使い方
  7. テキストの選び方(名前を挙げずに確認する点)
  8. 独学・働きながら・いつから始めるか
  9. 次に何をするか
結論:社会福祉士の勉強時間について、必要な時間数はセンターから示されていません。センターの試験概要・合格基準・出題基準のページに、必要な勉強時間の記載はありません。そこでこの記事では、時間を先に決めず、試験の形(129問・19科目・6科目群)から「学習量」を数えて、自分の1問あたりの時間で計算する方法を示します。合格には6つの科目群すべてで得点があることが条件のため、時間は科目群ごとに偏りなく配ります。

勉強時間は「量」で見積もる(当サイトの考え方)

「何時間勉強すれば受かるか」は、学習歴・仕事・得意不得意で変わるため、一つの数字では答えられません。センターの公表資料にも根拠になる記載がないので、当サイトは時間数を目安として断定しません。代わりに、試験の形から決まる次の3つで量を見積もります。

  • ① 試験までに使える総時間 = 1週間の勉強時間 × 試験日までの週数
  • ② 過去問題の1周にかかる時間 = 問題数 × 1問あたりの時間(解説を読む時間を含む)
  • ③ 科目群ごとの配分 = 総時間 × その群の問題数 ÷ 129

配点は1問1点の129点満点です(社会福祉士国家試験 合格基準)。問題数の割合がそのまま点数の割合になるので、配分の出発点を問題数にします。ここから先は、得意不得意に合わせて動かしてください。

試験の形を数字で押さえる(出題数・時間・科目群)

第39回の案内では、出題は129問(午前84問・午後45問)、19科目、五肢択一を基本とする多肢選択形式です。合格基準では、19科目が次の6つの科目群にまとめられています。下の表の問題数は、センターの科目構成のうち第37回・第38回のもの(2回とも同数)を、当サイトの問題データで数えた結果です。

科目群含まれる科目(問題数)問題数割合時間帯
群1医学概論(6)・心理学と心理的支援(6)・社会学と社会システム(6)18問14.0%午前
群2社会福祉の原理と政策(9)・社会保障(9)・権利擁護を支える法制度(6)24問18.6%午前
群3地域福祉と包括的支援体制(9)・障害者福祉(6)・刑事司法と福祉(6)21問16.3%午前
群4ソーシャルワークの基盤と専門職(6)・ソーシャルワークの理論と方法(9)・社会福祉調査の基礎(6)21問16.3%午前
群5高齢者福祉(6)・児童・家庭福祉(6)・貧困に対する支援(6)・保健医療と福祉(6)24問18.6%午後
群6ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)(6)・ソーシャルワークの理論と方法(専門)(9)・福祉サービスの組織と経営(6)21問16.3%午後

出典:科目群の組み分けはセンター 合格基準、午前・午後の問題数はセンター 第39回試験の案内。科目ごとの問題数は合格ナビの問題データ(第37回・第38回、2026-10-05 集計)。

第39回の試験日・時間・出題数:令和9年2月7日(日)。午前 10時00分〜12時20分、午後 14時10分〜15時35分。出題数は129問(午前84問・午後45問)。最終確認日:2026-10-05。出典:社会福祉振興・試験センター 令和8年度 第39回社会福祉士国家試験。

試験時間から1問あたりの時間を割ると、午前は140分で84問なので約100秒、午後は85分で45問なので約113秒です(全体では225分で129問、約1.7分)。検算すると、84問×100秒=8,400秒=140分です。

ここで、当サイトの問題データで見えた2つの特徴を挙げます。2回分の集計であり、今後の出題を予想するものではありません。

  • 事例文のある問題は、第37回が48問、第38回が49問でした。事例文・問題文・選択肢をあわせた文字数(空白を除く)の平均は、事例文のある問題が約394字、ない問題が約256字で、約1.5倍です。
  • 正答が2つの問題(「2つ選びなさい」)は、センターの正答一覧で数えると、第36回が20問、第37回が32問、第38回が48問でした(第36回・第37回・第38回)。

出題内訳の一覧は社会福祉士試験の出題内訳・合格基準にもまとめています。合格基準点の決まり方は社会福祉士の合格点、試験日程は社会福祉士国家試験 第39回の日程・時間割・申込で確認できます。

勉強時間を自分で計算する方法(計算例つき)

前の章の①〜③を、数字を入れて計算します。数字はすべて計算のための仮の値で、必要な時間を示すものではありません。

例1:総時間と科目群への配分

  • 1週間に10時間、20週間続けるなら、総時間は 10 × 20 = 200時間(12,000分)です。
  • 群1は 200 × 18 ÷ 129 = 約27.9時間、群2・群5は 200 × 24 ÷ 129 = 約37.2時間、群3・群4・群6は 200 × 21 ÷ 129 = 約32.6時間です。
  • 合計は 27.9 + 37.2 × 2 + 32.6 × 3 = 200.1時間で、四捨五入の誤差を除いて200時間に一致します。

例2:過去問題の1周にかかる時間

  • 1問に解説まで含めて6分かかると仮定すると(6分は仮の数字です。最初の10問で自分の時間を測ってください)、第37回・第38回の2回分258問は 258 × 6 = 1,548分 = 25.8時間です。
  • 3周すれば 25.8 × 3 = 77.4時間です。逆算すると、77.4時間 × 60 ÷ 3周 ÷ 258問 = 6分で、仮定と一致します。

この計算の使い方は、「過去問題の演習にかかる時間」を総時間から引き、残りをテキストでの理解・復習に充てる、という分け方です。引いた結果が足りなければ、開始時期を前倒しするか、周回数を減らすかを選びます。「何時間やれば合格」という保証ではない点に注意してください。

科目群ごとの進め方

6つの科目群を、問題数・事例文の数・「2つ選びなさい」の数と合わせて見ていきます。事例文と2つ選ぶ問題の数は、第37回・第38回の順です(当サイト集計)。進め方の提案は当サイトの考え方で、公式の学習法ではありません。

群1:医学概論・心理学と心理的支援・社会学と社会システム(18問・午前)

  • 事例文のある問題は 2問・6問、正答が2つの問題は 2問・2問です。
  • 14.0%の割合の群ですが、ここが0点だと他の群が満点でも合格できません。最初の周回では「深く」より「各科目で何問か取れる状態」を作ることを優先します。
  • この群の問題の例:

- 第38回 問1(医学概論)

- 第37回 問2(医学概論)

- 第37回 問7(心理学と心理的支援)

- 第38回 問13(社会学と社会システム)

群2:社会福祉の原理と政策・社会保障・権利擁護を支える法制度(24問・午前)

  • 事例文のある問題は 6問・6問、正答が2つの問題は 2問・5問です。
  • 制度や法律を扱う科目が並びます。問題は出題当時の法令・制度に基づくため、現在の制度と異なる場合があります。過去問題で論点をつかんだら、最新の制度は別に確認する、と分けて使います。
  • この群の問題の例:

- 第38回 問30(社会保障)

- 第38回 問37(権利擁護を支える法制度)

- 第38回 問22(社会福祉の原理と政策)

群3:地域福祉と包括的支援体制・障害者福祉・刑事司法と福祉(21問・午前)

  • 事例文のある問題は 8問・8問、正答が2つの問題は 6問・9問でした。事例文と2つ選ぶ問題が、群1・群2より増えます。
  • 刑事司法と福祉は6問です。ほかの科目の勉強に押されて後回しにすると、群全体の得点が薄くなります。週の予定の中に最初から入れておく方法があります。
  • この群の問題の例:

- 第38回 問58(刑事司法と福祉)

- 第37回 問58(刑事司法と福祉)

- 第37回 問60(刑事司法と福祉・事例)

群4:ソーシャルワークの基盤と専門職・ソーシャルワークの理論と方法・社会福祉調査の基礎(21問・午前)

  • 事例文のある問題は 9問・8問、正答が2つの問題は 5問・11問でした。
  • 午前の群のなかでは、事例文を読んで考える問題が多い群です。ソーシャルワークの基盤と専門職・理論と方法は、午後の群6に「(専門)」の科目があります。群4で型をつかんでおくと、群6に生かせます。
  • この群の問題の例:

- 第38回 問66(ソーシャルワークの基盤と専門職・事例)

- 第38回 問72(ソーシャルワークの理論と方法・事例)

- 第38回 問79(社会福祉調査の基礎)

群5:高齢者福祉・児童・家庭福祉・貧困に対する支援・保健医療と福祉(24問・午後)

  • 事例文のある問題は 12問・11問で、群の約半数です。正答が2つの問題は 9問・7問でした。
  • 午後の時間は85分と短く、1問あたり約113秒です。事例文を読むのに時間がかかる問題が多い群なので、時間を測って解く練習の比重を高める方法があります。
  • この群の問題の例:

- 第38回 問85(高齢者福祉・事例)

- 第38回 問97(貧困に対する支援)

- 第38回 問100(貧困に対する支援)

群6:ソーシャルワークの基盤と専門職(専門)・ソーシャルワークの理論と方法(専門)・福祉サービスの組織と経営(21問・午後)

  • 事例文のある問題は 11問・10問、正答が2つの問題は 8問・14問でした。第38回の14問は、6つの群のなかで最も多い数です。
  • 「2つ選びなさい」は、2つとも選べて初めて正解です。選択肢を1つずつ「正しい/誤り」と判定してから、最後に組み合わせる練習が必要になります。
  • この群の問題の例:

- 第38回 問109(ソーシャルワークの基盤と専門職(専門))

- 第38回 問117(ソーシャルワークの理論と方法(専門)・事例)

- 第38回 問126(福祉サービスの組織と経営)

0点の科目群を作らない配分

合格基準は2つの条件を満たすことです。1つ目は、問題の総得点の60%程度を基準として、問題の難易度で補正した点数以上であること。2つ目は、1つ目を満たした人のうち、6つの科目群のすべてで得点があったことです(科目の一部免除を受けた人は、群5と群6の2科目群。センター 合格基準)。

合格基準の科目群ルール:総得点の60%程度を基準に問題の難易度で補正した点数以上で、かつ6科目群すべてで得点があること。配点は1問1点の129点満点(一部免除者は45点満点で2科目群)。最終確認日:2026-10-05。出典:社会福祉振興・試験センター 社会福祉士国家試験合格基準。

つまり、合計点を上げる勉強と、どの群でも0点にならない勉強は別の課題です。時間の配分では次の3点を意識します。

  • 週の予定に、6つの群を一度ずつ入れる。1週間に1群しか触れないと、後半の群が試験直前まで手つかずになりやすいためです。
  • 周回の終わりごとに、群ごとの正答数を記録する。合計点より先に「どの群が最も低いか」を見ます。
  • 最も低い群には、問題数の割合より多めの時間を回す。例1の配分は出発点で、記録をもとに動かします。

この記事では回ごとの合格基準点の数字は扱わず、進め方に絞っています。

過去問題(センターが公表した問題)の使い方

センターは過去の試験問題を科目別のPDFで公表しており、合格ナビはそのうち第36回〜第38回の408問を出典つきで掲載しています(解説は合格ナビが作った3段階のもので、センターとは関係がありません)。公表されている回・正答一覧の読み方・利用上の留意事項は社会福祉士の過去問題はどこで見られる?にまとめました。使い方は、1周目に1回分を解いて「群ごとの得点」で現在地を確かめ、2周目に間違えた問題と自信がなかった問題を解説とテキストで確認し、3周目に午前140分・午後85分を測って解く、の3周です。第36回は150問・18科目群で第37回以降(129問・19科目・6科目群)と編成が違うため、科目群の配分は第37回以降を基準にしてください。

テキストの選び方(名前を挙げずに確認する点)

当サイトは特定のテキストや講座をすすめません。選ぶときに自分で確かめる点だけを挙げます。基準にするのは、センターの出題基準です。

出題基準は、試験委員が問題を作るための基準で、「あくまでも標準的な出題範囲の例示であって、出題範囲を厳密に限定するものではなく」と書かれています。中項目は「試験の出題内容となる事項であり、試験問題はこの範囲から出題される」とされています。一方で、「法律、政省令等に規定されている事項、厚生労働白書などの公刊物に記載されている事項などからも出題される」とも書かれています(センター 出題基準)。

確認する点理由
出題基準の科目・中項目と対応しているか中項目は、試験問題の出題範囲とされているため
試験回の制度に合わせて改訂されているか出題基準の公表後に法改正があっても、社会福祉士として習得すべき事項は出題できるとされているため
出題基準にない事項にどう対応しているか法令・白書などからも出題されるため、テキストだけでは範囲が閉じないため
解説を自分で読み通せるか読み通せないものは、2周目以降の作業が止まるため

テキストが範囲を網羅していても、1冊で完結するとは限りません。過去問題で間違えた論点を、テキストと出題基準の両方で確認する流れが現実的です。

独学・働きながら・いつから始めるか

独学で進められるか

試験勉強の部分は、出題基準・過去問題・テキストを使って自分で進める方法があります。ただし、受験資格は別の話です。第38回の案内では、4年制大学で指定科目を修めて卒業した方、短大等で指定科目を修めたうえで実務に従事した方、短期養成施設・一般養成施設を修了した方などが受験資格として示されています(センター 試験概要)。受験資格を満たす課程そのものは、独学では代わりになりません。

働きながら進める:週あたりの時間を逆算する

総時間を200時間と仮に置いて、試験日までの週数ごとに「1週間に必要な時間」を出します。第39回(令和9年2月7日)の場合の開始日も合わせて示します。次回以降は、その回の試験日から同じ週数を引いてください。

試験日までの週数開始日(第39回の場合)200時間のための1週間あたり
26週2026年8月9日約7.7時間
20週2026年9月20日10時間
16週2026年10月18日12.5時間
12週2026年11月15日約16.7時間
8週2026年12月13日25時間

200 ÷ 12 = 約16.7、200 ÷ 8 = 25で、開始が遅いほど1週間の負担が急に大きくなります。200時間は計算のための仮の数字であり、必要な時間の目安ではありません。2026年10月5日から第39回の試験日(2027年2月7日)までは125日、約17.9週です。上の表の26週・20週の開始日はすでに過ぎており、仮の200時間を17.9週で割ると1週間あたり約11.2時間になります。自分の総量は、例2の方法で過去問題1周の時間を測ってから決めてください。

ノート・スケジュールの作り方

  • ノート:間違えた問題について、「なぜその選択肢が誤りか」を1行で書き、群の番号をつけておくと、周回の終わりに群ごとの弱点を数えやすくなります。
  • スケジュール:①で出した総時間と、②で測った1周の時間から、「理解の期間」と「演習の期間」に分けます。最後の2〜3週間は、時間を測った通し演習に充てる方法があります。

社会福祉士と他の資格の比較・精神保健福祉士との併願

他の資格との「どちらが難しいか」は、受験資格・出題形式・合格基準が違うため、一つの尺度では比べられません。社会福祉士の側の数字は本記事の表のとおりです。精神保健福祉士との併願については、第37回・第38回の正答一覧の見出しで、医学概論から社会福祉調査の基礎までの12科目(問1〜84)が「社会福祉士・精神保健福祉士共通科目」と示されています(第38回 合格基準及び正答)。同時受験の手続きは、センターのページで確認してください。

次に何をするか

  • ① 1回分(129問)を解いて、群ごとの正答数を記録する
  • ② 1問あたりの所要時間を測り、例2の式で1周の時間を出す
  • ③ 試験日までの週数から、1週間に確保する時間を決める

試験日・手数料・申込期間などは回ごとに変わります。受験する回の内容は、センターのページで確認してください。

よくある質問

Q社会福祉士の勉強時間は何時間必要ですか?

社会福祉振興・試験センターの試験概要・合格基準・出題基準のページには、必要な勉強時間の記載がありません。この記事では時間数を断定せず、129問の出題数と自分の1問あたりの所要時間から学習量を計算する方法を示しています。

Q社会福祉士は独学で合格できますか?

試験勉強そのものは、出題基準と過去問題を使って自分で進める方法があります。ただし受験資格は、大学等で指定科目を修める、養成施設を修了するなど、課程を修めることが前提です(センターの第38回の案内)。独学で進められるのは受験資格を満たしたあとの試験対策の部分です。

Q社会福祉士の勉強はいつから始めればよいですか?

センターは開始時期を示していません。試験日から逆算し、総学習量を残り週数で割って、1週間あたりに必要な時間を出して判断します。同じ総量でも、開始が遅いほど1週間あたりの負担は大きくなります。

Q社会福祉士のテキストは、どう選べばよいですか?

この記事では特定のテキストをすすめません。確認する点は、掲載内容が出題基準の中項目に対応していること、出題する試験回の制度に合わせて改訂されていること、解説を自分で読み通せることの3つです。出題基準にない事項でも、法律・政省令・白書から出題されることがあります。

Q働きながらでも勉強を進められますか?

時間を確保できるかどうかは人によって違うため、一般論では答えられません。総量を試験日までの週数で割り、1週間に確保できる時間と比べて、足りない分を開始時期や周回数で調整する方法をお勧めします。計算式は本文で紹介しています。

この資格の問題を解く社会福祉士 過去問(第36〜38回・全408問)
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法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月7日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

合格ナビ 編集長・運営者

社会福祉士の出題範囲・法令・公式の統計を参照して書いています。プロフィール・編集方針