宅建業者の報酬の上限を、国土交通省の報酬告示(令和6年7月1日施行の改正後)の原文で整理。売買の速算式、代理は2倍、賃貸は借賃1か月分の1.1倍、800万円以下の低廉な空家等は33万円まで、長期の空家等は2.2倍までを、消費税の扱いと2通りの検算つきの例題で確認できます。
目次
結論:宅建業者が受け取れる報酬の上限は、宅建業法46条に基づき国土交通大臣が定めた報酬告示で決まります。売買・交換の媒介は、代金(消費税等相当額を除く)を200万円以下・200万円超400万円以下・400万円超に分けて5.5%・4.4%・3.3%を掛けた合計(消費税等相当額を含む)が依頼者の一方からの上限で、400万円を超える取引なら速算式「(代金×3%+6万円)×1.1」と同じ額になります。代理はその2倍、賃貸の媒介は双方から合計で借賃1か月分の1.1倍です。令和6年7月1日施行の改正で、代金800万円以下の「低廉な空家等」は依頼者1人あたり33万円まで、「長期の空家等」の賃貸は借賃の2.2倍までの特例が設けられています。
合格ナビの宅建の論点別問題360問のうち、宅建業法140問の中で「報酬額の制限」を扱う問題は15問です(2026-10-04 集計)。これは当サイトの問題データの内訳で、本試験の出題数ではありません。
| 取引 | 報酬の上限(課税事業者・消費税等相当額を含む) | 報酬告示 |
|---|---|---|
| 売買・交換の媒介 | 依頼者の一方につき、代金を区分して5.5%・4.4%・3.3%を掛けた合計 | 第二 |
| 売買・交換の代理 | 第二の額の2倍以内(相手方からも受けるときは合計で2倍まで) | 第三 |
| 貸借の媒介 | 双方から合計で借賃1か月分の1.1倍以内。居住用建物は、依頼の際に承諾を得ていなければ一方から0.55倍まで | 第四 |
| 貸借の代理 | 借賃1か月分の1.1倍以内(相手方からも受けるときは合計で1.1倍まで) | 第五 |
| 居住用以外の賃貸借で権利金の授受がある | 権利金を売買代金とみなして第二・第三で計算できる | 第六 |
| 低廉な空家等(800万円以下)の売買・交換の媒介 | 媒介に要する費用を勘案して第二の額を超えられる。依頼者1人あたり33万円まで | 第七 |
| 低廉な空家等の売買・交換の代理 | 第七で算出した額の2倍以内 | 第八 |
| 長期の空家等の貸借の媒介 | 借主からの額が一定以内なら、双方から合計で借賃1か月分の2.2倍まで | 第九 |
| 長期の空家等の貸借の代理 | 借賃1か月分の2.2倍以内 | 第十 |
出典:国土交通省 宅地建物取引業者が宅地又は建物の売買等に関して受けることができる報酬の額(令和6年7月1日以降の告示)。掲載ページは国土交通省 宅地建物取引業法(法令・告示)です。
報酬告示の最終改正:令和6年6月21日国土交通省告示第949号による改正(令和6年7月1日施行)が現行版。最終確認日:2026-10-04。出典:国土交通省 宅地建物取引業法(法令・告示(報酬告示・標準媒介契約約款)等)。
宅建の報酬の覚え方:覚えるのは3つの率と2つの区切りだけ
報酬の計算は、「+2万円」「+6万円」といった加算額を丸暗記しなくても、告示の3つの率と2つの区切りから導けます。覚えるのは次の5つです(すべて第二の表の数字です)。
- ① 200万円以下の部分は5.5%
- ② 200万円を超え400万円以下の部分は4.4%
- ③ 400万円を超える部分は3.3%
- ④ 区切りは200万円と400万円
- ⑤ 代金は消費税等相当額を除いた額で区分する
加算額(2万円・6万円)の導き方
速算式の「+2万円」「+6万円」は、「全部を安い率で計算したときに足りなくなる分」です。税抜の率(5%・4%・3%)で書くと、次のように導けます。
- 200万円超400万円以下:全体に4%を掛けると、200万円までの部分は5%のところを4%で計算したことになり、200万円×(5%−4%)=2万円足りません。これを足すので「4%+2万円」
- 400万円超:全体に3%を掛けると、上の2万円に加えて、400万円までの部分を4%のところ3%で計算した分、400万円×(4%−3%)=4万円も足りません。合計2万円+4万円=6万円を足すので「3%+6万円」
税込の率(5.5%・4.4%・3.3%)のまま計算するなら、加算額も1.1倍になります。2万円×1.1=2.2万円、6万円×1.1=6.6万円なので、次の3本の式を覚えれば、最後に1.1を掛ける手間が省けます。
| 代金(消費税等相当額を除く) | 上限(消費税等相当額を含む・媒介の依頼者の一方につき) |
|---|---|
| 200万円以下 | 代金 × 5.5% |
| 200万円超400万円以下 | 代金 × 4.4% + 2.2万円 |
| 400万円超 | 代金 × 3.3% + 6.6万円 |
早見表(段階計算・速算式・税込の式の3通りで一致を確認)
上の式で代金別の上限を出した表です。段階計算(告示の表どおり)、速算式(税抜の式×1.1)、税込の式の3通りを、計算プログラムで確認し、すべて一致しました(2026-10-04)。
| 代金(税抜) | 税込の式での計算 | 上限 |
|---|---|---|
| 100万円 | 100万円×5.5% | 5万5,000円 |
| 200万円 | 200万円×5.5% | 11万円 |
| 300万円 | 300万円×4.4%+2.2万円=13万2,000円+2万2,000円 | 15万4,000円 |
| 400万円 | 400万円×4.4%+2.2万円=17万6,000円+2万2,000円 | 19万8,000円 |
| 500万円 | 500万円×3.3%+6.6万円=16万5,000円+6万6,000円 | 23万1,000円 |
| 800万円 | 800万円×3.3%+6.6万円=26万4,000円+6万6,000円 | 33万円 |
| 1,000万円 | 1,000万円×3.3%+6.6万円=33万円+6万6,000円 | 39万6,000円 |
| 2,000万円 | 2,000万円×3.3%+6.6万円=66万円+6万6,000円 | 72万6,000円 |
| 3,000万円 | 3,000万円×3.3%+6.6万円=99万円+6万6,000円 | 105万6,000円 |
| 5,000万円 | 5,000万円×3.3%+6.6万円=165万円+6万6,000円 | 171万6,000円 |
この表は、告示の率を当サイトで計算した値で、実際の取引で受け取れる額を示すものではありません(上限であり、どの取引でも当然に受け取れる額という意味ではありません)。消費税の扱いは告示の文言を示しているだけで、税務上の判断ではないため、税務の取扱いは国税庁の案内や税理士にご確認ください。
計算を速く正確にするチェック手順
- ① 取引の種類を決める:売買・交換の媒介(第二)、代理(第三)、貸借の媒介(第四)、貸借の代理(第五)。ここで倍率が決まります
- ② 代金や借賃から消費税等相当額を除く。告示の計算の基礎は税抜の額です
- ③ 売買は200万円・400万円で区分して上の3本の式のどれかを選ぶ。賃貸は借賃1か月分に1.1を掛ける
- ④ 代理なら、売買は2倍、賃貸は媒介と同じ1.1か月分(相手方からも受けるときは合計で)
- ⑤ 代金が800万円以下なら、低廉な空家等の特例(第七・第八)の可能性を確認する
- ⑥ 検算する:税抜の速算式に1.1を掛けた額と一致するか。400万円超の部分は、代金が1,000万円増えると上限が33万円(1,000万円×3.3%)増える(例:1,000万円の39万6,000円と2,000万円の72万6,000円の差は33万円)
400万円超の区間で上限が代金に比例して3.3%ずつ増えること、200万円で11万円・400万円で19万8,000円という区切りの値、そして代金800万円で33万円になること(低廉な空家等の特例の上限33万円と同額)は、検算の目印になります。
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報酬の上限は誰が決めているか:宅建業法46条と報酬告示
宅建業法46条1項は、宅建業者が売買・交換・貸借の代理または媒介に関して「受けることのできる報酬の額は、国土交通大臣の定めるところによる」とし、2項で「前項の額をこえて報酬を受けてはならない」と定めています。3項で国土交通大臣はこの額を告示しなければならず、これが報酬告示(昭和45年建設省告示第1552号)です。条文の出典は e-Gov 法令検索です(宅地建物取引業法。2026-10-04取得の現行条文)。
告示の第二〜第十の額は、課税事業者(消費税を納める義務がある事業者)の場合の上限で、消費税等相当額を含んだ額です。消費税の納税義務が免除される事業者(免税事業者)は、第十一②の方法で別に計算します。
売買・交換の媒介:段階計算と速算式
第二は、代金を「二百万円以下の金額」「二百万円を超え四百万円以下の金額」「四百万円を超える金額」に区分し、それぞれに「百分の五・五」「百分の四・四」「百分の三・三」を掛けて合計した額を、依頼者の一方からの上限としています。交換は宅地・建物の価額で計算し、価額に差があるときは多いほうの価額を使います。
速算式は、この段階計算を1本の式にまとめたものです。消費税等相当額を除いた率(5%・4%・3%)で書くと次のようになり、最後に1.1を掛けます。
| 代金(消費税等相当額を除く) | 速算式(税抜) | 導き方 |
|---|---|---|
| 200万円以下 | 代金 × 5% | そのまま |
| 200万円超400万円以下 | 代金 × 4% + 2万円 | 200万円×5%+(代金−200万円)×4% |
| 400万円超 | 代金 × 3% + 6万円 | 200万円×5%+200万円×4%+(代金−400万円)×3% |
例題1:代金1,000万円の売買の媒介(数値は当サイトの設例)
宅建業者(課税事業者)が、代金1,000万円(消費税等相当額を含まない)の宅地の売買を媒介し、売主から報酬を受け取る場合の上限です。
- ① 段階計算:200万円×5.5%=11万円、200万円×4.4%=8万8,000円、600万円×3.3%=19万8,000円。合計39万6,000円
- ② 速算式:(1,000万円×3%+6万円)×1.1=36万円×1.1=39万6,000円
- ③ 2つの方法が一致。買主からも媒介の依頼を受けていれば、買主からも同じく39万6,000円が上限です(上限は依頼者の一方ごと)
例題2:代金に消費税等相当額が含まれている場合
代金3,100万円のうち100万円が建物の消費税等相当額という土地付建物の売買を媒介した場合です。計算の基礎は消費税等相当額を除いた3,000万円です(第二の括弧書き)。
- ① 段階計算:11万円+8万8,000円+2,600万円×3.3%(85万8,000円)=105万6,000円
- ② 速算式:(3,000万円×3%+6万円)×1.1=96万円×1.1=105万6,000円
- ③ 逆算の検算:105万6,000円÷1.1=96万円、(96万円−6万円)÷3%=3,000万円で、計算の基礎と一致
- ④ 3,100万円のまま計算すると(3,100万円×3%+6万円)×1.1=108万9,000円となり、上限を3万3,000円超えてしまいます
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売買・交換の代理:「2倍」の意味
第三は、代理の報酬を「第二の計算方法により算出した金額の二倍以内」とし、ただし書で、相手方からも報酬を受ける場合は「代理の依頼者から受ける報酬の額の合計額が第二の計算方法により算出した金額の二倍を超えてはならない」としています。
例題2の取引を売主の代理で成立させた場合、売主から受け取れる上限は105万6,000円×2=211万2,000円です。検算として段階計算の各部分を2倍しても、22万円+17万6,000円+171万6,000円=211万2,000円で一致します。買主からも媒介の報酬を受けるなら、売主・買主からの合計が211万2,000円以内でなければなりません。
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低廉な空家等の特例:800万円以下は33万円まで(令和6年7月改正)
令和6年6月21日の告示改正(令和6年7月1日施行)で、第七は「低廉な空家等」を、売買の代金(消費税等相当額を含まない)または交換の価額が「八百万円以下の金額の宅地又は建物」と定めています。その売買・交換の媒介では、宅建業者は「当該媒介に要する費用を勘案して」第二の額を超えて報酬を受けられますが、「当該依頼者から受ける報酬の額は三十万円の一・一倍に相当する金額を超えてはならない」とされています。30万円×1.1=33万円です。
代理は第八で「第七の規定により算出した金額の二倍以内」なので、最大で66万円です(相手方からも受けるときは合計で2倍まで)。
改正前(令和6年6月30日まで)の告示と比べると、対象の金額・受け取れる相手・上限額が変わっています。
| 比べる点 | 改正前の第七(令和元年告示第493号による改正版) | 現行の第七(令和6年7月1日施行) |
|---|---|---|
| 対象 | 代金・価額が400万円以下の宅地・建物(「空家等」) | 代金・価額が800万円以下の宅地・建物(「低廉な空家等」) |
| 受け取れる相手 | 空家等の売主または交換を行う者である依頼者に限る | 依頼者(売主・買主の限定なし) |
| 上限 | 第二の額と現地調査等の費用の合計で、18万円の1.1倍(19万8,000円)まで | 媒介に要する費用を勘案して、30万円の1.1倍(33万円)まで |
出典:国土交通省 報酬告示(令和6年6月30日までの版)・同(令和6年7月1日以降の版)。
例題3:代金400万円の宅地の売買の媒介(数値は当サイトの設例)
- ① 通常の上限(第二):段階計算で11万円+8万8,000円=19万8,000円。速算式でも(400万円×4%+2万円)×1.1=18万円×1.1=19万8,000円
- ② 特例の上限(第七):媒介に要する費用を勘案して、売主・買主それぞれ33万円まで
- ③ 境目の確認:通常の上限が33万円に届く代金は、(33万円÷1.1−6万円)÷3%=800万円。特例の線引き(800万円以下)と同じ金額で、800万円の取引では通常の計算でも33万円になります。特例で上限が上がるのは、800万円未満の取引です
特例は「当該媒介に要する費用を勘案して」受けられるもので、33万円は上限です。どの取引でも当然に33万円を受け取れるという定めではありません。
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賃貸の媒介・代理と、長期の空家等の特例
貸借の媒介は、依頼者の双方から受ける報酬の合計が「借賃…の一月分の一・一倍に相当する金額以内」です(第四)。借賃は消費税等相当額を含まない額で、使用貸借では通常の借賃です。居住用建物の賃貸借では、依頼者の一方から受けられる額は、媒介の依頼を受ける際にその依頼者の承諾を得ている場合を除き、借賃の0.55倍までです。代理(第五)も借賃1か月分の1.1倍以内で、相手方からも受けるときは合計で1.1倍までです。
居住用以外(店舗・事務所など)の賃貸借で、返還されない権利金の授受があるときは、権利金の額を売買代金とみなして第二・第三で計算できます(第六)。たとえば権利金500万円(消費税等相当額を除く)なら、(500万円×3%+6万円)×1.1=23万1,000円が依頼者の一方からの上限です(段階計算でも11万円+8万8,000円+3万3,000円=23万1,000円)。
例題4:家賃10万円の賃貸の媒介(数値は当サイトの設例)
家賃は月10万円(消費税等相当額を除く)とします。
- ① 居住用の部屋:双方から合計11万円まで。承諾を得ていなければ貸主・借主それぞれ5万5,000円まで(5万5,000円×2=11万円で合計と一致)
- ② 店舗:双方から合計11万円まで。居住用の0.55倍の制限はないので、たとえば貸主から11万円、借主から0円という分け方もできる
長期の空家等は、第九で「現に長期間にわたつて居住の用、事業の用その他の用途に供されておらず、又は将来にわたり居住の用、事業の用その他の用途に供される見込みがない宅地又は建物」と定義されています。その貸借の媒介では、借主から受ける額が借賃1か月分の1.1倍(居住用で承諾がなければ0.55倍)以内である場合に限り、媒介に要する費用を勘案して、双方から合計で借賃1か月分の2.2倍まで受けられます。家賃5万円なら合計11万円まで、借主からの額は5万5,000円以内(居住用で承諾がなければ2万7,500円以内)という条件です。代理(第十)は借賃1か月分の2.2倍以内で、貸借の相手方からも報酬を受けるときは、借主からの額が借賃1か月分の1.1倍以内である場合に限り、合計で2.2倍以内です(第十2号)。
この論点の問題を解く
- 賃貸借の媒介報酬の上限(問97)
- 店舗の賃貸借の媒介報酬の配分(問104)
- 居住用建物の賃貸の報酬と承諾(問109)
- 長期の空家等の貸借の媒介の特例(問110)
- 長期の空家等の貸借の代理の特例(問108)
報酬以外に受け取れるもの・上限を超えたとき
告示第十一①は、第二から第十までの規定によるほか「報酬を受けることができない」とし、ただし書で「依頼者の依頼によつて行う広告の料金に相当する額」を除いています。依頼のない広告費や、上限とは別の謝礼などは受け取れません。
上限を超えて報酬を受けると宅建業法46条2項の違反で、82条2号により百万円以下の罰金の対象です。報酬額を事務所に掲示しない(46条4項違反)と83条1項2号により五十万円以下の罰金、「不当に高額の報酬を要求する行為」(47条2号)は、実際に受け取らなくても80条により「一年以下の拘禁刑若しくは百万円以下の罰金」またはその併科の対象です。報酬額の掲示は宅建業者の標識(業者票)と記載事項、47条の禁止事項は宅建業法47条の業務に関する禁止事項で整理しています。
この論点の問題を解く
試験での問われ方と、令和8年度試験の前提
宅建試験の出題の根拠となる法令は、試験を実施する年度の4月1日現在施行されているものです(不動産適正取引推進機構 宅建試験の概要)。令和8年度試験の基準日は2026年4月1日で、報酬告示はその前の令和6年7月1日に改正後の内容が施行されています。令和6年6月30日までの旧告示で書かれた教材や解説は、空家等の特例の金額(400万円以下・18万円)や受け取れる相手(売主側に限る)が現行と違うため、告示の現行版で確認してください。
当サイトの報酬額の制限の問題は、代金や借賃の数字から上限額を選ぶ計算問題と、「代理は1.5倍」「承諾があれば合計2か月分」のように告示の倍率を変えた記述の正誤を判断する問題で構成しています。計算は、段階計算と速算式の両方で同じ額になることを確かめる習慣をつけると、区分の取り違えに気づけます。当サイトの宅建の問題は、過去の出題論点をもとに作成した論点別問題で、各問に初級・標準・上級の3段階の解説がついています。
令和8年度 宅建試験の試験日時:2026年10月18日(日)13時〜15時(登録講習修了者は13時10分〜15時)。最終確認日:2026-10-04。出典:不動産適正取引推進機構 宅建試験のスケジュール。
まとめ
- 報酬の上限は宅建業法46条に基づく国土交通大臣の報酬告示で決まり、超えて受けると46条2項違反
- 売買・交換の媒介は代金(税抜)を区分して5.5%・4.4%・3.3%。400万円超は(代金×3%+6万円)×1.1で同じ額
- 代理は2倍、賃貸の媒介・代理は借賃1か月分の1.1倍。居住用の賃貸の媒介は承諾がなければ一方から0.55倍まで
- 令和6年7月1日施行の改正で、800万円以下の低廉な空家等は依頼者1人あたり33万円まで(代理は66万円まで)、長期の空家等の賃貸は2.2倍まで
- 計算の基礎は消費税等相当額を除いた代金・借賃、報酬の上限は消費税等相当額を含んだ額
よくある質問
Q「低廉な空家等」の特例は、空き家でなければ使えないのですか?
報酬告示第七は「低廉な空家等」を、売買の代金(消費税等相当額を含まない額)または交換の価額が「八百万円以下の金額の宅地又は建物」と定義しています。定義の文言は金額だけで、空き家であることを要件とする言葉は入っていません。特例を使えるのは媒介に要する費用を勘案する場合で、依頼者から受ける額は30万円の1.1倍(33万円)が上限です。
Q「報酬額表」とは何ですか?
宅建業法46条4項は、宅建業者に対し「その事務所ごとに、公衆の見やすい場所に、第一項の規定により国土交通大臣が定めた報酬の額を掲示しなければならない」と定めています。この掲示物が報酬額表と呼ばれるもので、中身は国土交通大臣が告示で定めた報酬の額です。掲示しなかった場合は50万円以下の罰金の対象です(83条1項2号)。
Q売買代金に消費税が含まれているときは、その金額で計算してよいですか?
いいえ。報酬告示第二は、計算の基礎を「当該売買に係る代金の額(当該売買に係る消費税等相当額を含まないものとする。)」としています。代金に消費税等相当額が含まれている場合は、それを除いた金額を区分して計算します。一方、告示の割合(5.5%・4.4%・3.3%)で出した報酬額は、消費税等相当額を含んだ上限です。
Q報酬とは別に、広告費を受け取ることはできますか?
依頼者の依頼によって行う広告の料金に相当する額は受け取れます。報酬告示第十一①は、第二から第十までの報酬のほかは報酬を受けることができないとしたうえで、ただし書で「依頼者の依頼によつて行う広告の料金に相当する額については、この限りでない」と定めています。依頼のない広告の費用は対象になりません。
法令や試験の数字は、改正や年度で変わります。この記事の最終確認日は2026年10月4日です。申込みや合格基準は、必ず試験団体の公式情報で確かめてください。

